この記事では、ITのホワイト企業ランキングを、平均残業時間と有休消化率の2指標から算出した激務度で比較・紹介します。そこで今回は各社の 平均残業時間(1か月) と 有休休暇消化率 を OpenWork掲載の最新データに基づいて調査しました。激務度 は 残業時間(時間)+(100-有休消化率(%)) で算出しており、値が低いほど残業が少なく有休消化率が高い=ホワイト度が高い企業です。
※激務度算出例:残業20時間・有休消化率70%の場合 → 激務度=20+(100-70)=50(ポイント)となります。
【一覧表】ITのホワイト企業ランキング
| 企業名 | 残業時間 | 有休消化率 | 激務度 |
| リクルート | 17h | 86% | 31 |
| 野村総合研究所 (NRI) | 20h | 89% | 31 |
| SCSK | 15h | 79% | 36 |
| 伊藤忠テクノソリューションズ (CTC) | 19h | 81% | 38 |
| 日本ユニシス (BIPROGY) | 18h | 80% | 38 |
| 富士通 | 20h | 81% | 39 |
| パーソルキャリア | 18h | 78% | 40 |
| ドワンゴ | 19h | 79% | 40 |
| アビームコンサルティング | 22h | 80% | 42 |
| 大塚商会 | 21h | 78% | 43 |
| TIS | 23h | 80% | 43 |
| オープンアップ | 20h | 77% | 43 |
| アクセンチュア | 25h | 82% | 43 |
| DeNA | 24h | 80% | 44 |
| NTTデータ | 25h | 81% | 44 |
| 日立製作所 (IT部門) | 23h | 78% | 45 |
| 楽天グループ | 24h | 79% | 45 |
| NEC (日本電気) | 26h | 79% | 47 |
| ワークスアプリケーションズ | 25h | 77% | 48 |
| サイバーエージェント | 28h | 79% | 49 |
| 富士ソフト | 27h | 76% | 51 |
| トレンドマイクロ | 30h | 79% | 51 |
| エムスリー | 29h | 76% | 53 |
| GREE | 31h | 77% | 54 |
| セゾン情報システムズ | 30h | 75% | 55 |
| テクノプロ | 33h | 78% | 55 |
| シグマクシス | 35h | 79% | 56 |
| ベイカレント・コンサルティング | 32h | 75% | 57 |
| LINEヤフー | 35h | 77% | 58 |
| テクノロジーパートナーズ | 37h | 75% | 62 |
出典:OpenWork(アクセス日:2025年12月時点)
※本ランキングは、OpenWorkに登録されたデータに基づき独自に算出しています。残業時間や有休消化率は、部署や職種、時期によって変動する可能性があります。
ITホワイト企業の紹介
ここからは、ランキングに掲載した企業を1社ずつ詳しく紹介していきます。事業内容やデータだけでなく、OpenWorkの口コミから見える社内の雰囲気や働き方の実態についても解説します。
リクルート
【概要】
人材、販促、ITソリューションなど多岐にわたる分野で事業を展開する国内有数の企業です。IT部門は、自社サービス開発やDX推進を担っており、高い専門性と企画力が求められます。国内でも特に高水準の給与と待遇で知られています。
【データ】
残業時間:17h|有休消化率:86%|激務度:31
【評判】
トップダウンではなく、現場に裁量権がある風土のため、自己管理能力が求められますが、その分ワークライフバランスもコントロールしやすいという声が多いです。全社的に働き方改革が進んでおり、有休消化率も非常に高く保たれています。一方で、成長意欲の高い社員が多く、自己研鑽に時間を割く社員も目立ちます。
【まとめ】
裁量権と高い報酬、そしてデータに裏付けられた良好なワークライフバランスが、ホワイト企業としての評価を支えています。
野村総合研究所 (NRI)
【概要】
国内最大手のシンクタンクであり、システムインテグレーター(SIer)としても金融・流通・サービスなど幅広い分野で大規模なシステム開発・運用を手がけています。特に金融系システムに強みがあり、社会インフラを支える重要な役割を担っています。
【データ】
残業時間:20h|有休消化率:89%|激務度:31
【評判】
残業時間は20時間程度と抑えられていますが、プロジェクトのフェーズによっては一時的に増加する傾向が見られます。有休消化率は非常に高く、会社全体で休暇取得を推奨する文化が根付いています。給与水準もトップクラスですが、求められるアウトプットの質も極めて高い点が特徴です。
【まとめ】
高い専門性と報酬、そして厳格な労務管理体制が両立しているため、ホワイト度が高いと評価できます。
SCSK
【概要】
住友商事グループのシステムインテグレーターとして、金融、製造、通信など幅広い業界向けにITサービスを提供しています。特に「働きやすさ」を経営の重要戦略の一つとして掲げていることで知られています。
【データ】
残業時間:15h|有休消化率:79%|激務度:36
【評判】
全社的に「残業をしない文化」が強く浸透しており、残業時間は業界トップクラスの低さです。有休消化率も高く、ワークライフバランスを重視する社員からの満足度が非常に高いです。ただし、プロジェクトによっては客先に常駐する場合もあり、その際の働きやすさは客先環境に左右される側面もあります。
【まとめ】
積極的な「働き方改革」の実践により、残業規制と有休取得推進が徹底された、IT業界で有数のホワイト企業です。
伊藤忠テクノソリューションズ (CTC)
【概要】
伊藤忠グループの総合ITサービス企業で、コンサルティングからシステム構築・運用までをワンストップで提供しています。クラウド、セキュリティ、AIなど先端技術分野への投資も積極的です。
【データ】
残業時間:19h|有休消化率:81%|激務度:38
【評判】
大規模システムを手がけるSIerの中では残業時間が比較的抑えられており、有休も取りやすい環境です。企業文化として、伊藤忠商事の「事業家精神」を持ちつつも、SIerとしての安定性が両立しています。組織の縦割り意識がやや強く、部署間の連携には課題があるという声も見られますが、全体としては良好です。
【まとめ】
安定した経営基盤と、データに裏付けられた残業抑制・休暇取得のしやすさがホワイト度を高めています。
日本ユニシス (BIPROGY)
【概要】
長年の実績を持つ大手SIerの一つ。金融、流通、公共など多岐にわたる分野でシステム構築を行っています。2022年に商号をBIPROGYに変更し、DX推進に注力しています。
【データ】
残業時間:18h|有休消化率:80%|激務度:38
【評判】
全社的に残業抑制の意識が高く、特に若手社員の残業管理は厳格に行われています。有休消化率も高水準で、長期休暇を取得しやすい雰囲気です。ただし、古い体質が残る部署もあり、全てにおいて最新の働き方が浸透しているわけではないという意見もあります。
【まとめ】
歴史ある大手SIerでありながら、明確な残業規制と有休取得促進策により、ワークライフバランスを重視する環境を整えています。
富士通
【概要】
国内最大級の総合ITベンダーであり、グローバルに事業を展開しています。近年は、ハードウェア中心からサービス・ソリューション中心へと事業構造を大きく転換しており、DX領域に力を入れています。
【データ】
残業時間:20h|有休消化率:81%|激務度:39
【評判】
大手企業としてコンプライアンス意識が非常に高く、残業管理は厳格です。数年前の激務体質から大きく改善され、全社的に有給休暇の取得が奨励されています。ただし、組織が大きいため部署やプロジェクトによって働き方や残業時間に差が出やすい傾向があります。
【まとめ】
大規模な組織変革の中で働き方改革も進み、厳格な労務管理体制がデータに表れている大手SIerです。
パーソルキャリア
【概要】
パーソルグループの主要企業で、「doda」をはじめとする人材紹介・求人情報サービスを提供しています。自社サービスの開発・運用を通じて、ITとHRテックを融合させた事業を展開しています。
【データ】
残業時間:18h|有休消化率:78%|激務度:40
【評判】
人材業界のイメージとは異なり、IT部門では比較的残業が少なく、働きやすい環境です。有給休暇の取得もしっかり推奨されており、子育て中の社員なども働きやすい柔軟な制度が整っています。ただし、営業部門などはIT部門よりも業務負荷が高い場合があります。
【まとめ】
IT業界特有の技術開発と、グループ全体の柔軟な働き方制度が相まって、良好なワークライフバランスを実現しています。
ドワンゴ
【概要】
「ニコニコ動画」などのプラットフォームを運営する企業です。エンターテイメントとテクノロジーを融合させた事業展開が特徴で、独自の開発文化を持っています。
【データ】
残業時間:19h|有休消化率:79%|激務度:40
【評判】
クリエイティブな社風があり、自由な働き方を好む社員が多いです。残業時間・有休消化率ともに良好ですが、ユーザーイベントや大規模アップデート前など、突発的に業務量が増える時期もあります。フラットな組織で、個人の意見が通りやすい反面、自己管理能力が強く求められます。
【まとめ】
自由でフラットな社風と、データに裏付けられた残業抑制意識が、安定した働きやすさを提供しています。
アビームコンサルティング
【概要】
日本発の総合コンサルティングファームで、アジア地域に強みを持っています。ITを軸とした戦略策定から実行まで一貫して支援し、特にSAP導入などに実績があります。
【データ】
残業時間:22h|有休消化率:80%|激務度:42
【評判】
コンサルティング業界の中では残業時間が比較的少なく、ワークライフバランスを保ちやすいという評価が多いです。有休消化も積極的に推奨されており、夏季休暇などを活用して長期の休みを取得する社員も多いです。ただし、プロジェクトによっては激務になる時期もあるため、配属部署による差は存在します。
【まとめ】
コンサル業界特有の高い専門性と、日系ファームとしての安定した労務管理体制がバランスしています。
大塚商会
【概要】
「たのめーる」などオフィス用品のEC事業や、IT機器の販売、システムインテグレーションを行う独立系ITベンダーです。中小企業を主な顧客とし、幅広いITソリューションを提供しています。
【データ】
残業時間:21h|有休消化率:78%|激務度:43
【評判】
営業職が多い会社ですが、ITエンジニア部門でも残業抑制の意識が高まっています。有給休暇は比較的取得しやすい環境にあり、年間での目標取得日数も設定されています。企業文化として体育会系の側面もありますが、安定した顧客基盤を持つため、無理な働き方を強いることは少なくなっています。
【まとめ】
強力な顧客基盤を持つ独立系ベンダーとして、健全な働き方がデータに表れています。
TIS
【概要】
独立系SIerの大手であり、金融、流通、公共、製造など幅広い分野でシステム開発・サービスを提供しています。特に決済系システムに強みを持っています。
【データ】
残業時間:23h|有休消化率:80%|激務度:43
【評判】
残業時間、有休消化率ともに業界平均より良好な水準です。特に近年は働き方改革に力を入れており、全社的に生産性向上を目指しています。給与水準は高めですが、年功序列の側面も残っており、若手のうちは昇進が緩やかな傾向があります。
【まとめ】
独立系SIerとして安定した経営基盤を持ち、全社的な働き方改革によりワークライフバランスが改善されています。
オープンアップ
【概要】
機械・IT分野に特化したエンジニア派遣・アウトソーシング事業を展開しています。多様なクライアントへの派遣を通じて、エンジニアのキャリア支援を行っています。
【データ】
残業時間:20h|有休消化率:77%|激務度:43
【評判】
派遣先によって残業時間に差は出ますが、全体としては残業抑制の傾向が見られます。本社側も派遣社員の残業管理を徹底しており、過度な残業は発生しにくい体制です。有給休暇も比較的自由に取得でき、特にプロジェクトの切れ目などは取得しやすいです。
【まとめ】
派遣事業において、本社が社員の残業や休暇取得を厳格に管理しているため、安定した労働環境が保たれています。
アクセンチュア
【概要】
世界最大級の総合コンサルティングファームの一つで、戦略、デジタル、テクノロジー、オペレーションの4分野でサービスを提供しています。特にDX分野で高い実績を持ちます。
【データ】
残業時間:25h|有休消化率:82%|激務度:43
【評判】
コンサルティング業界の中でも、近年は働き方改革が進み、残業時間は大幅に減少しています。リモートワークやフレックス制度も浸透しており、働き方の自由度は高いです。ただし、グローバル案件や大規模プロジェクトでは一時的に長時間労働になるリスクは存在します。有休消化率は非常に高い水準です。
【まとめ】
コンサル業界では異例なほどの残業抑制と休暇取得が進んでおり、ハイリターンとワークライフバランスの両立を目指す環境です。
DeNA
【概要】
モバイルゲーム事業を主軸に、ライブストリーミング、スポーツ、ヘルスケアなど多角的なインターネットサービスを展開しています。技術力の高さとスピード感のある事業展開が特徴です。
【データ】
残業時間:24h|有休消化率:80%|激務度:44
【評判】
エンジニアやクリエイターの裁量が大きく、自律的な働き方が推奨されています。残業時間は業界平均より低い水準で推移しており、有休も比較的取りやすい環境です。一方で、事業の浮き沈みが激しいため、担当事業によってはプレッシャーが大きいと感じる社員もいます。
【まとめ】
高い技術力と事業創造力を持つ企業でありながら、厳格な労務管理により、ワークライフバランスを保っています。
NTTデータ
【概要】
国内最大のシステムインテグレーターであり、公共、金融、法人など社会インフラを支える大規模システムを手がけています。NTTグループの安定した基盤を持ちます。
【データ】
残業時間:25h|有休消化率:81%|激務度:44
【評判】
数年前と比較して残業時間は大きく改善され、全社的にコンプライアンス遵守が徹底されています。有休消化率も非常に高く、特に長期休暇の取得が奨励されています。ただし、大規模プロジェクトが多いため、プロジェクトの終盤などは残業が増加する傾向にあります。
【まとめ】
公共性の高い事業と、親会社の巨大な安定基盤のもと、法令遵守を徹底した働きやすい環境が整っています。
日立製作所 (IT部門)
【概要】
社会インフラからITソリューションまで幅広く手がける総合電機メーカーです。近年は、デジタルソリューション事業への転換を進め、グローバルでのDX推進に注力しています。
【データ】
残業時間:23h|有休消化率:78%|激務度:45
【評判】
大手メーカー系SIerとして、残業管理は比較的厳格に行われています。有給休暇も取得しやすい雰囲気があり、プライベートとの両立がしやすいです。しかし、組織の階層が多く、意思決定に時間がかかることや、部署によっては古い慣習が残っているといった意見も見られます。
【まとめ】
巨大な安定基盤とコンプライアンス遵守の文化が、データに表れる良好な労働環境を支えています。
楽天グループ
【概要】
EC事業(楽天市場)を核に、金融、モバイル、Eコマースなど70を超えるサービスを展開するIT企業です。近年はモバイル事業への積極投資を行っています。
【データ】
残業時間:24h|有休消化率:79%|激務度:45
【評判】
残業時間はIT業界の中では平均的な水準ですが、部署によって大きな差が出ることが特徴です。部署によっては非常に高い有休消化率を誇り、休暇の取得は比較的容易です。社内公用語が英語であるため、グローバルな環境で働く意欲が求められます。
【まとめ】
成長意欲の高い組織でありながら、全社的な残業管理と休暇取得の推進により、データ上のホワイト度は保たれています。
NEC (日本電気)
【概要】
社会ソリューション事業を核とする大手ITベンダーです。公共、社会インフラ、エンタープライズ分野でのシステム開発に強みを持ち、特に生体認証技術など先端技術の研究開発にも注力しています。
【データ】
残業時間:26h|有休消化率:79% | 激務度:47
【評判】
大手SIerとして残業管理は行われていますが、プロジェクトの状況によっては月間の残業時間が平均を上回ることもあります。有給休暇は比較的取得しやすく、ワークライフバランスは改善傾向にあります。組織の規模が非常に大きいため、風通しの良さは部署により異なるという声もあります。
【まとめ】
国内のITインフラを支える巨大企業として、コンプライアンスに基づいた労務管理体制が整備されています。
ワークスアプリケーションズ
【概要】
大手企業向けERPパッケージソフト「COMPANY」の開発・販売を主力とする企業です。独自の開発手法と採用戦略で注目を集めてきました。
【データ】
残業時間:25h|有休消化率:77%|激務度:48
【評判】
かつては激務というイメージもありましたが、近年は働き方改革が進み、残業時間は改善傾向にあります。裁量労働制が適用される社員も多く、自己管理能力が重要です。有給休暇はプロジェクトの状況に応じて柔軟に取得できる環境です。
【まとめ】
高い専門性と裁量が求められる環境ながら、柔軟な働き方と改善された労働時間が両立しています。
サイバーエージェント
【概要】
インターネット広告事業を主軸に、ゲーム事業、メディア事業を展開する大手IT企業です。特にAbemaTVや人気モバイルゲームなど、エンタメ分野での存在感が大きいです。
【データ】
残業時間:28h|有休消化率:79%|激務度:49
【評判】
若手が多く活気のある社風ですが、残業時間は比較的高い水準です。ただし、業務量が多い分、自己成長の機会も多いと評価する社員が多いです。有休消化率は良好で、長期休暇を取得しやすい制度も整っています。優秀な人材が多く、モチベーションの高い環境です。
【まとめ】
成長フェーズにあるため業務負荷は高いものの、有給休暇の取得しやすさなど、働きやすい制度面が整っています。
富士ソフト
【概要】
独立系SIerの一つで、組み込み/制御系システム開発に強みを持つ他、業務系システム開発やプロダクト開発も行っています。幅広い技術領域を持つ点が特徴です。
【データ】
残業時間:27h|有休消化率:76%|激務度:51
【評判】
プロジェクトや配属部署によって残業時間に大きな差が出やすい傾向があります。本社側は残業抑制に努めていますが、客先常駐の場合は客先の状況に左右されることもあります。有給休暇は比較的取得しやすい雰囲気ですが、こちらもプロジェクトの状況に依存する側面があります。
【まとめ】
技術領域の広さが魅力ですが、プロジェクトの状況に左右されやすいため、残業時間と有給消化率のバランスには注意が必要です。
トレンドマイクロ
【概要】
クラウドセキュリティ、ネットワークセキュリティなど、法人・個人向けのセキュリティソリューションを提供するグローバル企業です。技術力の高さに定評があります。
【データ】
残業時間:30h|有休消化率:79%|激務度:51
【評判】
セキュリティという緊急性の高い分野を扱っているため、残業時間はやや高めの水準です。しかし、外資系の風土があり、リモートワークやフレックスタイム制など働き方の柔軟性は高いです。有給休暇は比較的自由に取得でき、プライベートとのバランスは取りやすいという声が多く聞かれます。
【まとめ】
専門性の高い分野で業務負荷はややあるものの、外資系らしい柔軟な働き方と高い有給消化率が特徴です。
エムスリー
【概要】
医師向け情報プラットフォーム「m3.com」を運営する企業です。医療分野に特化したITサービスを展開し、高い収益性を誇ります。
【データ】
残業時間:29h|有休消化率:76%|激務度:53
【評判】
少数精鋭で高い成果を求める企業文化のため、残業時間は業界平均よりやや高めです。しかし、裁量権が大きく、自身のペースで仕事を進めやすいという評価もあります。有給休暇は取りにくいわけではありませんが、業務量が多い分、まとまった休みを取るには調整が必要です。
【まとめ】
高い報酬と成長機会がある一方で、業務負荷も高めですが、有給休暇は比較的取得しやすい環境です。
GREE
【概要】
モバイルゲーム事業を主軸に、アニメ・メタバースなどのエンタメ領域に事業を多角化しています。
【データ】
残業時間:31h|有休消化率:77%|激務度:54
【評判】
競争の激しいゲーム業界に身を置くため、残業時間は高めの水準です。特に新作リリース前などは業務負荷が増大する傾向があります。しかし、福利厚生制度は充実しており、有給休暇の消化は比較的奨励されています。若手のうちから大きな裁量を持てる環境です。
【まとめ】
事業の成長スピードに合わせた業務負荷はあるものの、休暇取得への意識は保たれている環境です。
セゾン情報システムズ
【概要】
クレジットカード会社のセゾン系のSIerとして、金融、流通分野向けシステム開発に強みを持っています。データ連携ミドルウェア「HULFT」は国内トップクラスのシェアです。
【データ】
残業時間:30h|有休消化率:75%|激務度:55
【評判】
親会社の安定基盤があり、コンプライアンス意識は高いですが、プロジェクトの状況によっては残業が増える傾向があります。有給休暇は取得しやすい雰囲気があり、年間計画を立てて消化することが推奨されています。
【まとめ】
金融系の安定した顧客基盤と、自社プロダクトの強みを持つ一方で、労働時間は平均的な水準に留まっています。
テクノプロ
【概要】
技術者派遣・請負を主力とする企業で、IT、機械、電気など幅広い分野のエンジニアが在籍しています。
【データ】
残業時間:33h|有休消化率:78%|激務度:55
【評判】
派遣先によって残業時間に大きな差が出ますが、会社としては残業抑制に努めています。有給休暇は取得しやすく、本社による管理も行き届いています。キャリアアップ支援制度は充実していますが、自身の希望と派遣先のニーズが合致しない場合があるといった意見も見られます。
【まとめ】
派遣事業の特性上、労働環境は派遣先に左右されますが、本社による休暇取得の推進は一定の効果を上げています。
シグマクシス
【概要】
コンサルティングファームで、企業のDX支援や新規事業開発に強みを持っています。ITとビジネスを融合させたコンサルティングサービスを提供しています。
【データ】
残業時間:35h|有休消化率:79%|激務度:56
【評判】
コンサルティング業界の中でも、残業時間はやや高めの水準です。プロジェクトの納期や性質によって、長時間労働になりやすい傾向があります。有給休暇は比較的取得しやすい環境で、オンとオフの切り替えを意識する社員が多いです。
【まとめ】
高い専門性と成長機会がある一方で、プロジェクトの状況によって業務負荷が高くなる傾向が見られます。
ベイカレント・コンサルティング
【概要】
国内独立系の総合コンサルティングファームとして、幅広い業界に対して戦略立案からIT導入までを支援しています。
【データ】
残業時間:32h|有休消化率:75%|激務度:57
【評判】
高成長中のコンサルファームであり、残業時間は高めの傾向にあります。優秀な人材が多く、業務スピードも速いです。有給休暇は取得可能ですが、プロジェクトの状況や個人の業務量に左右される側面が大きいです。
【まとめ】
高い報酬と成長性を求める社員にとっては魅力的な一方で、ワークライフバランスの確保は自己努力に依存する部分が大きいです。
LINEヤフー
【概要】
LINEとヤフーが統合して誕生した企業で、メッセンジャーアプリ、ポータルサイト、Eコマース、金融など、幅広いインターネットサービスを提供しています。
【データ】
残業時間:35h|有休消化率:77%|激務度:58
【評判】
大規模なサービスを運営しているため、残業時間は高めの水準です。事業統合の過程で組織体制が頻繁に変わり、それに伴う業務負荷が増えることもあります。有給休暇は比較的取得しやすい雰囲気はありますが、業務量の多さから消化しきれない社員も一部存在します。
【まとめ】
巨大なプラットフォームを持つ企業であり、事業の成長速度に応じた業務負荷がデータに表れています。
テクノロジーパートナーズ
【概要】
ITインフラ構築、システム開発、エンジニア派遣などを手がける企業です。特定技術に特化した専門性の高いサービスを提供しています。
【データ】
残業時間:37h|有休消化率:75%|激務度:62
【評判】
プロジェクトや配属先によって残業時間に大きな差があり、平均残業時間は高めの水準です。有給休暇は取得可能ですが、プロジェクトの進行状況によっては調整が必要な場面が多くなります。
【まとめ】
技術力の高さが強みですが、激務度のデータが示す通り、ワークライフバランスの確保には課題が残る可能性があります。
ITで本当にホワイトな企業をさがすには入念な調査が必要!
IT業界は技術革新のスピードが速く、企業や事業フェーズによって働き方が大きく異なります。ランキングで上位の企業であっても、部署やプロジェクトの状況次第で一時的に激務になることもありますし、逆にランキング下位の企業でも、特定の部署では極めてホワイトな環境である可能性もゼロではありません。
そのため、データだけで判断するのではなく、入念な調査を通じて「体感」としてのホワイト度を確認することが不可欠です。ランキングはあくまで一つの参考指標として捉え、あなた自身のキャリア志向と照らし合わせて判断しましょう。
ホワイト企業か判断する方法1:関係者に聞く
企業の本当の姿を知るには、その企業で実際に働いている人、あるいは働いていた人から話を聞くのが最も確実な方法です。その理由は、口コミサイトの情報は匿名性が高く、個人の感情や特定の時期の状況に偏りやすいからです。一方、直接関係者に話を聞くことができれば、部署ごとの残業差、マネジメントの具体的な方針、制度の利用しやすさといった、より具体的かつニュートラルな情報を得ることができます。
例えば、
- 「平均残業時間は20時間と聞いているが、開発部門と営業部門で実際はどれくらい違うか?」
- 「フレックスタイム制があるとのことだが、コアタイム以外で自由に退席できる雰囲気か?」
- 「有給休暇を連続で取得している人はどの程度いるか?」
といった、データだけでは分からない「職場の空気」に関する具体的な質問をすることで、入社後のミスマッチを最小限に抑えることができるでしょう。
ホワイト企業か判断する方法2:全ての口コミサイトを入念にチェック
関係者に直接聞くのが難しい場合、次に有効なのが口コミサイトの情報を徹底的に活用することです。サイトごとにユーザー層や収集時期が異なり、企業への評価の偏りが生じやすいためです。例えば、「OpenWork」は比較的定量的なデータと組織体制に関する意見が多く、「転職会議」は給与や退職理由など個人の体験談に特化しているといった特徴があります。
複数のサイトをチェックする際は、企業の働き方改革は急速に進むことがあるため、古い情報は参考にならない可能性があるため、直近1~2年以内の口コミに注目しましょう。メリットとデメリットの両方について、具体的にどのような記述があるかを確認し、自身が許容できる範囲かどうかを判断してください。
転職エージェントをフル活用する
自力での企業調査に限界を感じる場合は、IT業界に精通した転職エージェントを頼ることが極めて有効です。IT業界専門のエージェントは、非公開情報や内部事情を把握しているため、単なる求人紹介以上の価値を提供してくれます。
エージェントが企業の人事担当者と日常的にコミュニケーションを取っており、「この企業は今、〇〇の部署の残業が多くなっている」「この企業は〇〇という制度を導入した結果、社員の定着率が上がった」といった、口コミサイトには載らないリアルタイムな情報を持っているからです。
エージェントを利用する際は、紹介された企業について、「人事担当者から聞いた残業の実態」「直近の離職率の傾向」など、具体的な内部情報を積極的に質問しましょう。
IT業界のブラックな労働環境が生まれる構造を理解する
IT業界において、一部の企業で「ブラック」な労働環境が生まれてしまう構造を理解しておくことは、企業選びの精度を高めるために役立ちます。主に「多重下請け構造」と「技術変化への対応遅れ」の二点が、過度な激務を生み出す温床となっています。
ホワイト企業を選ぶ際は、自社サービス開発がメインである企業や、多重下請け構造から脱却し、一次請けまたは直接顧客と取引している企業を選ぶことが、ブラックな働き方を避ける一つの指針となります。IT業界のホワイト企業探しは、データと体感の両面から判断することが重要です。ランキングの数値はあくまで参考とし、気になる企業については、関係者へのヒアリングや複数の口コミサイトでの徹底的な調査、そして転職エージェントの非公開情報を活用することで、あなたにとって最適な職場を見つけ出してください。



