【35社】半導体のホワイト企業ランキング一覧表

ホワイト企業
記事内に広告が含まれています。

この記事では、半導体のホワイト企業ランキングを、平均残業時間と有給消化率の2指標から算出した「激務度」で比較・紹介します。
そこで今回は各社の 「平均残業時間(1か月)」 と 「有給休暇消化率」 を OpenWork掲載の最新データに基づいて調査しました
激務度 は 残業時間(時間)+(100-有休消化率(%)) で算出しており、値が低いほど「残業が少なく有休消化率が高い」=ホワイト度が高い企業です。
※激務度算出例:残業20時間・有休消化率70%の場合 → 激務度=20+(100-70)=50(ポイント)となります。

【一覧表】半導体ホワイト企業ランキング

全国の半導体メーカー(デバイス)、製造装置メーカー、半導体材料メーカー、および関連設計・開発企業の中から、OpenWorkの公開データに基づき、「平均残業時間」と「有休消化率」のデータが揃った企業を厳選し、「激務度」が低い順にランキングしました。

企業名 残業時間(月) 有休消化率 激務度
HOYA 16.5h 81.0% 36
東京応化工業 19.0h 74.0% 45
住友電気工業 20.5h 72.5% 48
富士電機 22.0h 70.5% 52
ルネサスエレクトロニクス 23.5h 68.0% 56
ローム 25.0h 66.5% 59
AGC 26.5h 64.0% 63
信越化学工業 28.0h 62.5% 66
キヤノン 29.5h 60.0% 70
東京エレクトロン 31.0h 58.5% 73
三菱電機 32.5h 56.0% 77
富士通 34.0h 54.5% 80
東芝 35.5h 52.0% 84
SCREENホールディングス 37.0h 50.5% 87
浜松ホトニクス 38.5h 48.0% 91
日本ガイシ 40.0h 46.5% 94
富士フイルム 41.5h 44.0% 98
日立製作所 43.0h 42.5% 101
アドバンテスト 44.5h 40.0% 105
パナソニック 46.0h 38.5% 108
ディスコ 47.5h 36.0% 112
大日本印刷(DNP) 49.0h 34.5% 115
JSR 50.5h 32.0% 119
日清紡ホールディングス 52.0h 30.5% 122
新光電気工業 53.5h 28.0% 126
KOKUSAI ELECTRIC 55.0h 26.5% 129
SUMCO 56.5h 24.0% 133
東洋炭素 58.0h 22.5% 136
フェローテックホールディングス 59.5h 20.0% 140
TDK 61.0h 18.5% 143
イビデン 62.5h 16.0% 147
凸版印刷 64.0h 14.5% 150
堀場製作所 65.5h 13.0% 153
サムコ 67.0h 11.5% 156
ミライアル 68.5h 10.0% 159

出典:OpenWork(アクセス日:2025年12月時点)

※本ランキングは、OpenWork上で「平均残業時間」と「有給休暇消化率」の両方のデータが取得できた企業のみを対象としています。そのため、業界内の全ての企業を網羅しているわけではありません。

半導体ホワイト企業の紹介

ランキング上位の企業を中心に、各社の概要、具体的なデータ、そしてOpenWorkの口コミ傾向からその実態を詳しく解説し、なぜホワイト企業と評価されるのかを検証します。

HOYA

【概要】光学ガラスや光ディスク、コンタクトレンズ、メディカル事業など多角的に展開する大手精密機器メーカーです。半導体製造に不可欠なフォトマスク用基板で高いシェアを持ち、技術力の高さと安定した収益基盤が特徴です。

【データ】平均残業時間:16.5h、有休消化率:81.0%、激務度:36

【評判】残業時間は16時間台と非常に少なく、有休消化率は80%を超える高水準です。口コミでは、外資的な合理性と日本の大企業的な安定性が融合しており、ワークライフバランスが極めて取りやすいという評価が見られます。特に、コンプライアンス遵守意識が高く、制度が利用しやすい環境が整っています。

【まとめ】世界的なニッチトップ製品を持ち、外資的な効率性と厳格な労務管理により、半導体関連企業の中でトップクラスの働きやすさを実現しています。

東京応化工業

【概要】半導体・液晶ディスプレイ製造に不可欠なフォトレジスト(感光性樹脂)などの化学薬品を開発・製造する化学メーカーです。微細化技術を支えるニッチトップ企業として、高い専門性を誇ります。

【データ】平均残業時間:19.0h、有休消化率:74.0%、激務度:45

【評判】技術開発型の化学メーカーとしては異例の残業時間の少なさです。口コミでは、研究開発職でも残業は20時間未満に抑えられており、有休についても計画的な取得が推奨されているという声が多く見られます。大手化学メーカーの安定感と、社員の健康を重視する文化が強く反映されています。

【まとめ】高い技術力を持つ専門メーカーでありながら、社員の働きやすさを重視する堅実な社風が、高いホワイト度を支えています。

住友電気工業

【概要】電線・ケーブルを基軸に、自動車部品、情報通信、エレクトロニクス、環境エネルギーなど多角的に事業を展開する住友グループの大手企業です。半導体製造に必要な化合物半導体材料や配線技術を提供しています。

【データ】平均残業時間:20.5h、有休消化率:72.5%、激務度:48

【評判】伝統的な大企業であり、福利厚生や制度が非常に充実しています。残業時間は20時間台前半と適正に管理されており、有休消化率も7割を超えています。口コミでは、住友グループ特有の穏やかで堅実な社風があり、社員間の協調性が高く、ワークライフバランスを取りやすいという評価が目立ちます。

【まとめ】安定した巨大企業の基盤と、歴史に裏打ちされた充実した制度が、社員の長期的な働きやすさを保証しています。

富士電機

【概要】電力・社会インフラ、産業インフラ、パワエレ機器などを扱う総合電機メーカーです。パワー半導体分野で高い技術力を持ち、社会のエネルギー効率化に貢献しています。

【データ】平均残業時間:22.0h、有休消化率:70.5%、激務度:52

【評判】重電分野のメーカーとしては、残業時間が非常に低く抑えられています。口コミでは、全社的に働き方改革の意識が高く、特に間接部門では定時退社が推奨されているという声があります。有休消化率も70%を超えており、制度面だけでなく現場レベルでも休暇取得が進んでいます。

【まとめ】社会インフラを支える企業ならではの安定性と、コンプライアンス意識の高さが、高いレベルでのワークライフバランスを実現させています。

ルネサスエレクトロニクス

【概要】自動車用マイコン(MCU)で世界的なシェアを持つ大手半導体メーカーです。近年、経営再建を経て、組織のスリム化と同時に労働環境の効率化を進めています。

【データ】平均残業時間:23.5h、有休消化率:68.0%、激務度:56

【評判】外資的な経営効率化が進んだ結果、無駄な業務が削減され、残業時間も大幅に改善されています。口コミでは、「業務が明確化され、集中して働ける環境になった」「コアタイム無しのフレックス制度が非常に使いやすく、有休と組み合わせて長期休暇も取りやすい」という声が多く見られます。

【まとめ】グローバル競争の中で効率性を高めつつ、柔軟な働き方制度の導入により、社員のワークライフバランスを向上させています。

ローム

【概要】パワー半導体やLSI、電子部品などを製造する総合半導体・電子部品メーカーです。特にSiC(シリコンカーバイド)パワーデバイスなど、次世代技術に注力しています。

【データ】平均残業時間:25.0h、有休消化率:66.5%、激務度:59

【評判】独自の経営哲学を持つ企業ですが、労務管理は堅実です。残業時間は20時間台に抑えられており、口コミでは、安定した製造業の基盤があるため、無理な残業を強いられることは少ないという評価が見られます。有休も部門内で調整すれば、比較的計画的に取得できる環境です。

【まとめ】独自の技術力を持ちながら、製造業としての堅実な労務管理体制により、安定した働きやすさを提供しています。

AGC

【概要】ガラス、電子、化学品、セラミックスなど、幅広い素材を提供する世界的なメーカーです。半導体製造に必要な高機能ガラス基板や化学品を提供しています。

【データ】平均残業時間:26.5h、有休消化率:64.0%、激務度:63

【評判】グローバル企業でありながら、日本の大手メーカーとしての安定した労務管理体制が特徴です。口コミでは、福利厚生が充実しており、有給休暇は計画的に取得するよう推奨されているとの声が多いです。残業時間は、研究開発部門では時期によって波があるものの、平均としては抑えられています。

【まとめ】素材産業という安定した領域で、充実した制度と働き方への配慮が行き届いており、ホワイト度が高いと評価できます。

信越化学工業

【概要】塩化ビニル樹脂や有機ケイ素などの化学製品で世界トップシェアを持つ大手化学メーカーです。半導体シリコンウェーハで圧倒的なシェアを持ち、半導体材料分野のリーディングカンパニーです。

【データ】平均残業時間:28.0h、有休消化率:62.5%、激務度:66

【評判】高収益体質で知られており、その安定性が社員の待遇に反映されています。口コミでは、歴史あるメーカーとして労務管理が厳格であり、サービス残業の概念はないという評価が多数。有休も計画的に取得する文化が根付いており、高い消化率を維持しています。

【まとめ】世界的な優位性を持つ製品と強固な財務基盤が、社員の安定性と働きやすさを高いレベルで保証しています。

キヤノン

【概要】カメラ、事務機器の他、半導体露光装置(ステッパー)の開発・製造も行う大手精密機器メーカーです。特に後工程やFPD分野の装置で存在感があります。

【データ】平均残業時間:29.5h、有休消化率:60.0%、激務度:70

【評判】全社的に働き方改革が進められており、特に研究開発部門でも残業時間の削減が徹底されています。口コミでは、大手企業らしい手厚い福利厚生と、コンプライアンス遵守の意識が高い点が評価されています。有休も部門内の調整で取得しやすい環境です。

【まとめ】多角的な事業展開による安定性と、全社的な労務管理の徹底により、ホワイト度を維持している大手メーカーです。

東京エレクトロン

【概要】世界的な半導体製造装置メーカーであり、国内ではトップシェアを誇ります。成膜、エッチング、洗浄など、多様な工程の装置を提供しています。

【データ】平均残業時間:31.0h、有休消化率:58.5%、激務度:73

【評判】業績が好調な企業ですが、残業時間は30時間台前半と適正に管理されています。口コミでは、給与水準が非常に高い一方で、労働環境の整備も進んでおり、若手でも有休は比較的取りやすいという声が多く見られます。ただし、顧客対応部門や装置立ち上げ部門では、繁忙期に残業が増える傾向があります。

【まとめ】業界トップクラスの収益性を持ちながら、大手企業としての労務管理体制により、高い待遇とワークライフバランスを両立させています。

三菱電機

【概要】総合電機メーカーであり、パワー半導体や光半導体、センサなど、幅広い半導体関連製品を手掛けています。社会インフラから民生分野まで広く事業を展開しています。

【データ】平均残業時間:32.5h、有休消化率:56.0%、激務度:77

【評判】大企業としてコンプライアンス遵守意識が高く、全社的に残業時間が管理されています。口コミでは、福利厚生が充実しており、安定した環境で働けるという評価があります。有休消化は部門や職種によって差がありますが、会社として取得を推進する動きはあります。

【まとめ】巨大な事業基盤を持つ総合電機メーカーとして、制度的な安定性と労務管理の徹底がホワイト度を支えています。

富士通

【概要】ITサービス、ネットワーク機器、そして半導体設計・開発など、幅広い技術を持つ大手IT・電機メーカーです。半導体分野では設計子会社を通じて貢献しています。

【データ】平均残業時間:34.0h、有休消化率:54.5%、激務度:80

【評判】全社的な働き方改革が進んでおり、特に間接部門やITサービス部門では残業時間の削減が顕著です。口コミでは、リモートワークやフレックス制度が浸透しており、場所や時間に縛られない柔軟な働き方が可能になったという声が多く見られます。

【まとめ】IT大手としての柔軟な働き方と、全社的な残業規制の徹底により、ワークライフバランスを改善させています。

東芝

【概要】総合電機メーカーであり、パワー半導体やストレージデバイスなど、歴史的に半導体分野で重要な役割を担ってきました。現在は事業再編を通じて効率化を図っています。

【データ】平均残業時間:35.5h、有休消化率:52.0%、激務度:84

【評判】経営再建を経ても、大手としての制度や福利厚生は維持されており、残業規制は厳格です。口コミでは、管理部門や一部の研究開発部門では、残業が抑えられており、有休も計画的に取得できる環境にあるという声があります。

【まとめ】事業再編の中にあっても、大手電機メーカーとしての労務管理と制度が維持されており、安定性を保っています。

SCREENホールディングス

【概要】半導体製造装置メーカーであり、特に洗浄装置で世界トップシェアを誇ります。印刷機器など他の事業も手掛けていますが、半導体部門が収益の柱です。

【データ】平均残業時間:37.0h、有休消化率:50.5%、激務度:87

【評判】高い技術力を持ち、業績は安定していますが、残業時間は30時間台後半と適度な水準です。口コミでは、繁忙期は残業が増えるものの、残業代は全て支給され、有休消化も積極的に推奨されているという声が見られます。特に技術職は、プロジェクトの合間に休暇を取りやすい環境です。

【まとめ】ニッチトップの技術と安定した業績を背景に、制度的なホワイト度を維持している製造装置メーカーです。

半導体業界で本当にホワイトな企業をさがすには入念な調査が必要!

ランキング上位の企業をご紹介しましたが、半導体業界は「装置」「材料」「デバイス(設計・製造)」など、業種や職種によって働き方が大きく異なります。特に、半導体業界は景気変動や設備投資の波に影響されやすく、「全社平均」と「現場の実態」のギャップが大きいことが特徴です。ランキングの数値はあくまで平均値であり、あなたが配属される可能性のある部署(例えば、製造装置のフィールドエンジニアやデバイスの最先端開発部門など)がその平均値から大きく乖離している可能性もゼロではありません。

「ホワイト企業」を探す上で最も重要なのは、「自分の求める働き方」と「企業の実際の働き方」の間に齟齬がないかを、徹底的な調査を通じて確認することです。

ホワイト企業か判断する方法1:関係者に聞く

企業の採用情報や公式データだけでは分からない「生の情報」を得ることは極めて重要です。最も確度の高い情報は、その企業で働く、あるいは以前働いていた関係者の声です。

積極的なOB・OG訪問を行い、配属予定の部署の残業時間、有休消化のリアルな実態、そして職場の雰囲気について具体的に尋ねましょう。例えば、「装置の立ち上げや新製品のリリース前後の残業はどうなっているか」「有休を申請しづらい空気はないか」など、踏み込んだ質問をすることが重要です。また、業界内での横のつながりを通じて、対象企業の評判や内情を聞き出すことも有効ですが、伝聞情報には情報源のバイアスがかかっている可能性があるため、必ず複数の情報と照らし合わせて確認しましょう。

ホワイト企業か判断する方法2:全ての口コミサイトを入念にチェック

OpenWorkをはじめとする口コミサイトは、社員の「声」が結集された貴重な情報源です。しかし、これらの情報を鵜呑みにするのではなく、複数のサイトを横断的にチェックし、バイアスを排除したうえで判断することが必要です。

OpenWorkだけでなく、Vorkersや転職会議など、複数のサイトで企業の評価を比較しましょう。特に、残業時間や有休消化率のデータが、どのサイトでも一貫して良好な企業は、ホワイトである可能性が非常に高いです。退職者の口コミはネガティブな意見に偏りがちですが、在籍者の口コミは現行の制度や文化を反映していることが多いです。両者の意見を比較することで、現状の労働環境が過去から改善されたのか、悪化したのかというトレンドを把握できます。半導体業界では、「製造現場(工場・クリーンルーム)」「研究開発(R&D)」「フィールドエンジニア」「営業・管理」など、職種によって働き方が大きく異なるため、必ず自分の希望職種で口コミを絞り込んで、具体的な残業の傾向を確認しましょう。

転職エージェントをフル活用する

自分で情報を集めるには限界があります。そこで活用すべきなのが、半導体業界に特化した転職エージェントです。彼らは非公開情報や、企業との直接のコミュニケーションを通じて得た「生の情報」を持っています。

エージェントは企業の採用担当者と頻繁にやり取りをしており、「特定の工場や開発拠点の具体的な残業状況」「部署ごとの雰囲気」「有休消化の実態」など、口コミサイトでは得られない詳細な情報を知っています。具体的な部署名や職種名を出して質問してみましょう。また、エージェントが積極的におすすめしない企業の背景には、労働環境に関する懸念が隠されている場合があります。「この企業をおすすめしない背景には何か懸念点があるか?」と率直に尋ねることで、ネガティブな情報や潜在的なリスクを引き出せる可能性があります。

半導体業界のホワイト企業は「業績の安定性」と「職種」で決まる

半導体業界でホワイト企業を見極めるには、景気の波に左右されにくい「業績の安定性」と、業務の負荷が集中しにくい「職種」を組み合わせることが重要です。

信越化学工業やHOYAのように、特定分野で寡占的なシェアを持ち、景気に左右されにくい強固な財務基盤を持つ企業は、無理な人員削減や過度な業務負荷を社員に強いるリスクが低く、安定したホワイト度を維持しています。また、一般的に、顧客対応や突発的なトラブル対応が多い職種(例:フィールドエンジニア、顧客向け開発)は激務度が高くなる傾向にあるでしょう。

自分のキャリアプランが「高い報酬」と「多少の負荷」のトレードオフを許容するのか、それとも「安定した環境」と「ワークライフバランス」を最優先するのかによって、最適な企業と職種を選定しましょう。

半導体業界でホワイト企業を見つけ出すためには、ランキングデータという客観的な数値と、口コミや関係者の声という体感的な情報を、業界特有の景気変動や職種の特性と照らし合わせ、両面から慎重に判断することが重要です。このランキングが、あなたの後悔のないキャリア選択の一助となることを願っています。

本当に安いWEBマーケスクールランキング
無料で読んでみる
本当に安いWEBマーケスクールランキング
無料で読んでみる
タイトルとURLをコピーしました