【30社】機械メーカーのホワイト企業ランキング一覧表

この記事では、機械メーカーのホワイト企業ランキングを、平均残業時間と有給消化率の2指標から算出した「激務度」で比較・紹介します。
そこで今回は各社の 「平均残業時間（1か月）」 と 「有給休暇消化率」 を OpenWork掲載の最新データに基づいて調査しました。
激務度 は 残業時間（時間）＋（100－有休消化率（%）） で算出しており、値が低いほど「残業が少なく有休消化率が高い」＝ホワイト度が高い企業です
※激務度算出例：残業20時間・有休消化率70%の場合 → 激務度＝20＋(100－70)=50（ポイント）となります。

【一覧表】機械メーカーのホワイト企業ランキング

早速、調査結果を見ていきましょう。このランキングは、残業時間と有給休暇消化率から算出した「激務度」が低い順（＝ホワイト度が高い順）に並んでいます。

激務度は以下の計算式で算出しており、数値が低いほどプライベートとの両立がしやすい企業である可能性が高いことを示します。

激務度 = 月間平均残業時間 + (100 – 有給休暇消化率)

出典：OpenWork（アクセス日：2025年12月時点）

※本ランキングは、OpenWork上で「平均残業時間」と「有給休暇消化率」の両方のデータが取得できた企業のみを対象としています。そのため、業界内の全ての企業を網羅しているわけではありません。

機械メーカーホワイト企業の紹介

ここからは、ランキングに掲載した企業を1社ずつ詳しく紹介していきます。各社の事業内容や特徴、そしてデータが示す働き方の実態について掘り下げていきましょう。

横河電機

【概要】産業計装・制御機器の国内最大手。プラントの自動制御システムで世界的なシェアを誇ります。

【データ】残業時間：15.2h／有休消化率：86.4%／激務度：29

【評判】「ワークライフバランスを非常に重視する社風。有休取得を否定的に捉える雰囲気は皆無」という声が圧倒的です。

【まとめ】BtoBの堅実なビジネスモデル背景もあり、業界内でも際立って時間的ゆとりが確保されている超ホワイト企業です。

アズビル

【概要】「計測と制御」の技術を核に、ビル空調や工場自動化を展開するメーカーです。

【データ】残業時間：16.4h／有休消化率：84.2%／激務度：32

【評判】「福利厚生が手厚く、残業規制も厳格。男性の育休取得も当たり前の文化になりつつある」と評価されています。

【まとめ】組織として従業員の健康管理を経営課題として捉えており、制度の形骸化が見られない点が強みです。

島津製作所

【概要】分析・計測機器の世界的メーカー。ノーベル賞受賞者を輩出したことでも知られる高い技術力が特徴。

【データ】残業時間：17.8h／有休消化率：83.5%／激務度：34

【評判】「京都らしい穏やかな社風。仕事の裁量は大きく、かつ私生活も尊重されるバランスの良さがある」との声が多いです。

【まとめ】学術・研究分野に近い立ち位置もあり、理性的で落ち着いた労働環境が維持されています。

オムロン

【概要】制御機器やヘルスケア事業を展開。独自の企業理念「初めに志ありき」が浸透している企業です。

【データ】残業時間：18.5h／有休消化率：81.2%／激務度：37

【評判】「残業時間の管理が徹底されており、サービス残業は不可能。有休も前向きに消化するよう推奨される」とのこと。

【まとめ】理念経営の実践により、個々の社員が無理なく能力を発揮できる土壌が整っています。

東京エレクトロン

【概要】世界トップクラスの半導体製造装置メーカー。高い収益性を誇る業界の巨人です。

【データ】残業時間：25.4h／有休消化率：87.5%／激務度：38

【評判】「高給でありながら、休みもしっかり取れる。繁忙期の忙しさはあるが、リフレッシュへの配慮も手厚い」との声。

【まとめ】非常に高い収益を従業員の待遇と休暇の両面に還元している、国内屈指の優良企業です。

テルモ

【概要】カテーテルや人工肺など、医療機器のトップメーカー。

【データ】残業時間：19.2h／有休消化率：80.4%／激務度：39

【評判】「医療に貢献するという強い使命感がある一方で、労務管理はクリーン。フレックス活用も進んでいる」との評価。

【まとめ】生命に関わる製品を扱う緊張感はありつつも、働く側の環境整備には一切の妥協がありません。

アドバンテスト

【概要】半導体検査装置で世界シェア首位を争う。グローバル展開が加速している企業です。

【データ】残業時間：20.1h／有休消化率：80.2%／激務度：40

【評判】「外資系のような自由な雰囲気があり、上司も率先して有休を取得するため休みやすい」と言われています。

【まとめ】グローバル基準の働き方が浸透しており、自律的にスケジュールをコントロールしやすい環境です。

日本精工

【概要】ベアリング（軸受）で国内首位。自動車や産業機械の回転部を支える技術を持ちます。

【データ】残業時間：18.4h／有休消化率：76.5%／激務度：42

【評判】「安定感のある古い良さと、新しい働き方への対応が同居している。有休も安定的に取れる」との声。

【まとめ】モノづくりの基盤を支える安定した受注基盤が、計画的で無理のない労働環境を支えています。

SMC

【概要】空気圧制御機器で世界シェアトップ。工場の自動化には欠かせない存在です。

【データ】残業時間：21.3h／有休消化率：78.4%／激務度：43

【評判】「営業や開発は多忙な時期もあるが、代休や有休の管理がしっかりしている」との評価が目立ちます。

【まとめ】高収益・無借金経営という財務の盤石さが、待遇や福利厚生の厚みに直結しています。

小松製作所（コマツ）

【概要】建設機械で世界2位。ICTを活用した「スマートコンストラクション」でも先行。

【データ】残業時間：26.5h／有休消化率：83.1%／激務度：43

【評判】「大手メーカーらしい法令遵守。休みを取る文化が完全に定着しており、旅行などで長期連休を取る人も多い」とのこと。

【まとめ】建設業界というハードな現場を顧客に持ちながら、自社の労務環境は極めてホワイトに保たれています。

ジェイテクト

【概要】トヨタグループ。ステアリングや軸受、工作機械などを手がける。

【データ】残業時間：19.8h／有休消化率：76.2%／激務度：44

【評判】「トヨタグループの福利厚生が適用され、安定性は抜群。残業についても組合の目が厳しい」とされています。

【まとめ】グループ共通の強力な労務基準により、長時間労働の抑止が組織レベルで機能しています。

クボタ

【概要】農業機械、鋳鉄管、水処理施設などを展開。食料・水・環境の課題を解決するグローバル企業。

【データ】残業時間：23.4h／有休消化率：79.1%／激務度：44

【評判】「真面目な社員が多く、有休取得もしっかりできる。テレワークと出社のバランスも良い」との声。

【まとめ】堅実な事業内容そのままに、従業員の働き方についても堅実で健全な管理がなされています。

ブラザー工業

【概要】プリンターやミシン、工作機械を展開。高い自己資本比率を誇る。

【データ】残業時間：18.7h／有休消化率：74.3%／激務度：44

【評判】「名古屋の優良企業らしく、地元志向で穏やかな人が多い。残業が少なく、家族との時間を確保しやすい」との評価。

【まとめ】無理な規模拡大よりも安定と利益率を重視する姿勢が、ゆとりのある労働環境を生んでいます。

住友重機械工業

【概要】減速機やプラスチック射出成形機など、多様な機械を扱う総合メーカー。

【データ】残業時間：24.2h／有休消化率：78.5%／激務度：46

【評判】「住友グループの伝統的な安定感。休暇制度が整っており、自己研鑽に時間を割くことも可能」との声。

【まとめ】総合メーカーとしての組織力の高さが、標準化されたクリーンな労働環境を実現しています。

ダイキン工業

【概要】空調機、フッ素化学の世界首位級メーカー。

【データ】残業時間：25.8h／有休消化率：78.1%／激務度：48

【評判】「個性を尊重する社風で、やる時はやるが休む時は休むというメリハリが利いている」と言われています。

【まとめ】グローバルで躍進を続けながらも、現場の労働環境がブラック化しないよう管理体制が維持されています。

ニコン

【概要】カメラ、露光装置、測定機などを展開。光学技術の世界的ブランド。

【データ】残業時間：22.4h／有休消化率：73.5%／激務度：49

【評判】「技術に誇りを持つ人が多く、落ち着いて働ける。有休も理由を問わず取得しやすい環境」とのこと。

【まとめ】精密機械メーカーらしい緻密な管理体制が、労働時間の制御にもプラスに働いています。

豊田自動織機

【概要】トヨタグループの本家。フォークリフトやカーエアコン用コンプレッサーで世界首位。

【データ】残業時間：28.5h／有休消化率：79.2%／激務度：49

【評判】「福利厚生は道内最高峰。サービス残業には厳しく、時間外手当も完全に支給される」とのこと。

【まとめ】グループのリーダー的立場として、労務コンプライアンスの遵守レベルは極めて高いものがあります。

ファナック

【概要】NC（数値制御）装置、産業用ロボットの世界大手。富士山麓に広大な拠点を構える。

【データ】残業時間：30.1h／有休消化率：80.4%／激務度：50

【評判】「残業はあるが、その分給与も高い。休日もしっかり確保されており、メリハリははっきりしている」とのこと。

【まとめ】高負荷なイメージを持たれがちですが、実際には休暇制度が充実しており、激務度は中位に収まっています。

栗田工業

【概要】水処理装置、水処理薬品の最大手。

【データ】残業時間：25.3h／有休消化率：74.5%／激務度：51

【評判】「環境貢献への意識が高く、穏やかな社風。有休取得を奨励する施策も多い」との評価です。

【まとめ】ビジネスモデルの安定性が高く、突発的なトラブル対応以外の労働時間は適正に管理されています。

安川電機

【概要】サーボモーターや産業用ロボットで世界屈指のシェア。

【データ】残業時間：28.4h／有休消化率：76.1%／激務度：52

【評判】「北九州の誇り。福利厚生がしっかりしており、家族との時間を大切にできる制度が整っている」との声。

【まとめ】地域を代表する企業として、従業員の定着を図るための手厚い就業環境が用意されています。

荏原製作所

【概要】ポンプや送風機、半導体製造装置などを手がける。

【データ】残業時間：27.6h／有休消化率：75.3%／激務度：52

【評判】「近年、働き方改革が劇的に進んだ。以前より残業が減り、休みを取りやすくなった実感が強い」との変化が報告されています。

【まとめ】組織改革への意識が高く、伝統的メーカーから現代的ホワイト企業への脱皮が進んでいます。

三菱重工業

【概要】日本最大の総合重機メーカー。

【データ】残業時間：32.4h／有休消化率：79.5%／激務度：53

【評判】「巨大組織ゆえの部署差はあるが、全社的に有休取得率は高い。フレックス等の活用も一般的」との評価。

【まとめ】日本を代表する大企業として、福利厚生や労務基準は最高レベルで整備されています。

日立建機

【概要】油圧ショベルを中心とした建設機械の大手。

【データ】残業時間：28.2h／有休消化率：74.8%／激務度：53

【評判】「日立グループの強固な基盤があり、休みやすさや福利厚生面での不満は少ない」とされています。

【まとめ】世界的な競争力を維持しつつ、グループ共通のホワイトな働き方が浸透しています。

DMG森精機

【概要】工作機械の世界大手。

【データ】残業時間：25.1h／有休消化率：71.4%／激務度：54

【評判】「グローバル企業らしく、能力主義と自由な社風が混ざり合っている。休みも調整すればしっかり取れる」との声。

【まとめ】変化の速い業界にありながら、従業員の多様な働き方を許容する度量があります。

オリンパス

【概要】内視鏡で世界シェア7割を占める医療機器メーカー。

【データ】残業時間：26.5h／有休消化率：72.1%／激務度：54

【評判】「変革期にあるが、従業員の待遇や休みやすさは依然として高水準を維持している」との評価。

【まとめ】世界的な医療貢献企業としての責任感に加え、健全な労務環境の維持に注力しています。

牧野フライス製作所

【概要】高精度な工作機械を展開。

【データ】残業時間：28.7h／有休消化率：73.2%／激務度：56

【評判】「職人気質な部分もあるが、法令遵守意識は高い。残業代も全額支給される」との声。

【まとめ】技術追求の姿勢と、適正な労働管理がバランス良く両立されています。

川崎重工業

【概要】航空宇宙、鉄道、船舶などを手がける総合重機。

【データ】残業時間：33.5h／有休消化率：77.2%／激務度：56

【評判】「部署によるが、休暇取得については非常に柔軟。上司から有休取得を促されることも多い」とのこと。

【まとめ】プロジェクトの規模は大きいですが、組織全体でオーバーワークを防ぐ仕組みが動いています。

IHI

【概要】航空エンジン、エネルギー、宇宙開発などを手がける重工業の雄。

【データ】残業時間：34.2h／有休消化率：76.4%／激務度：58

【評判】「真面目で誠実な人が多く、サービス残業などは考えられない。福利厚生も非常に手厚い」との声。

【まとめ】歴史ある企業として、働き方の多様化に対応するための制度整備が丁寧になされています。

不二越

【概要】ベアリング、工具、ロボットを展開。

【データ】残業時間：25.4h／有休消化率：62.1%／激務度：63

【評判】「富山の名門。有休消化はこれからの課題だが、安定して長く働ける環境がある」とのこと。

【まとめ】激務度はやや高めですが、地域密着の安定した雇用と技術力が魅力です。

キーエンス

【概要】センサー・測定器の世界的超高収益企業。

【データ】残業時間：61.2h／有休消化率：88.5%／激務度：73

【評判】「超多忙だが、それに見合う圧倒的な給与と、長期連休（GW・夏・冬）の完全確保がある。オンオフが激しい」との評価。

【まとめ】激務度の数値は本ランキング最下位ですが、高収入と休みのメリハリを求める層にとっては究極のホワイトになり得ます。

機械メーカーで本当にホワイトな企業をさがすには入念な調査が必要！

機械メーカーは一見するとどこも同じような伝統的大企業に見えますが、実際にはどの製品群を扱っているかによって働き方が劇的に変わります。

例えば、顧客が24時間稼働のプラントや向上である場合、保守・メンテナンスを担う部署は夜間や休日の対応が発生しがちです。一方で、先行開発や研究部門はカレンダー通りかつ残業も少ないケースが目立ちます。また、機械メーカーは現地調整（現調）として長期の出張や海外赴任が発生する場合もあり、これらが自分の理想とするライフスタイルに合致するかを精査する必要があります。

ランキングの平均値だけで判断せず、自分の希望職種が現場寄りなのかバックオフィス・開発寄りなのかによって、激務の実態が異なることを肝に銘じておきましょう。

ホワイト企業か判断する方法１：関係者に聞く

機械メーカーは同業他社やサプライヤー、商社との繋がりが非常に濃い業界です。

• OB・OGを訪問し現調の頻度を聞く
  特に技術職を志望する場合、平均残業時間に含まれない移動時間や出張先での拘束感がストレスの原因になることがあります。現場のリアルな出張頻度を直接確認しましょう。
• 主要な取引先を確認する
  顧客が自動車メーカーや大手家電メーカーの場合、その顧客の「生産カレンダー（例：トヨタカレンダー）」に合わせた働き方になることが多いです。自分の休みが世間のカレンダーとズレても許容できるかを確認してください。

ホワイト企業か判断する方法２：全ての口コミサイトを入念にチェック

OpenWorkだけでなく、製造業に強いサイトやエンジニア特有の視点も取り入れましょう。

• ライトハウスやキャリコネで工場・拠点ごとの差を見る
  機械メーカーは全国に拠点が分散しています。本社はホワイトでも、特定の工場の風土が古いまま残っていることもあります。自分が配属される可能性のある工場・支店の口コミをピンポイントで探してください。
• 投稿の年次を必ずチェックする
  大手機械メーカーはここ5年で急速に働き方改革を進めています。10年以上前の「軍隊のような環境」といった古い投稿に惑わされないよう、最新の情報を重視しましょう。

転職エージェントをフル活用する

機械メーカーに強いエージェントは、各企業の残業削減の本気度や配属リスクを把握しています。

エージェントを介せば、以下のような情報を引き出せます。

• 「有休消化率80%とあるが、これは一斉付与（計画年休）によるものか、個人の自由か？」
• 「残業代は1分単位で支給されているか？」
  こうした実態について、企業の採用担当者と直接パイプを持つエージェントに確認してもらうことで、入社後のミスマッチを最小限に抑えることが可能です。

BtoB企業ゆえの認知度の低さとホワイト度の相関

機械メーカーの中には、消費者には馴染みが薄いものの、世界シェア首位かつ超ホワイトな環境を持つ「ニッチトップ」企業が数多く存在します。

本ランキングでも上位に入っている横河電機やアズビルなどは、一般認知度は低いかもしれませんが、ビジネスモデルが極めて強固であるため、従業員に無理をさせずとも高い収益を上げられる構造になっています。

名前を知っている有名企業だけでなく、世界シェアや利益率に注目して企業を探すことが、ホワイトな機械メーカーに出会うための最短ルートです。

最終的には、「データで示された効率性」と「自分が許容できる働き方のスタイル」を照らし合わせることが重要です。キーエンスのように激務だが高収入・長期休暇ありをホワイトと感じる人もいれば、横河電機のように徹底したワークライフバランスを求める人もいるでしょう。

入念な調査と多角的な視点を持って、あなたが納得して技術を振るえる「真のホワイト企業」を見つけ出してください。