この記事では、農業のホワイト企業ランキングを、平均残業時間と有給消化率の2指標から算出した「激務度」で比較・紹介します。
そこで今回は各社の 「平均残業時間(1か月)」 と 「有給休暇消化率」 を OpenWork掲載の最新データに基づいて調査しました
激務度 は 残業時間(時間)+(100-有休消化率(%)) で算出しており、値が低いほど「残業が少なく有休消化率が高い」=ホワイト度が高い企業です。
※激務度算出例:残業20時間・有休消化率70%の場合 → 激務度=20+(100-70)=50(ポイント)となります。
- 【一覧表】農業のホワイト企業ランキング
- 農業のホワイト企業の紹介
- 株式会社サカタのタネ
- 住友化学株式会社(アグリ部門)
- クボタアグリサービス株式会社
- カゴメ株式会社(農業・調達部門)
- タキイ種苗株式会社
- 株式会社日本農業
- 株式会社クボタ(農業機械部門)
- 株式会社渡辺採種場
- 株式会社デルモンテ・アグリ
- 井関農機株式会社
- ヤンマーアグリジャパン株式会社
- 雪印種苗株式会社
- ホクレン農業協同組合連合会
- 株式会社マイファーム
- 株式会社サラダボウル
- 株式会社果実堂
- 株式会社舞台ファーム
- 株式会社サン・フレッシュ
- 株式会社木徳神糧
- 株式会社ドール
- ベルグアース株式会社
- ヤマダイ食品株式会社
- 株式会社米心石川
- 株式会社アグリメディア
- 株式会社ヰセキ東北
- 株式会社和郷
- 株式会社グリーンウィンド
- 株式会社ジェイエイ全農みずほ
- 農業生産法人株式会社みらい
- 株式会社アグリ・ケア
- 農業で本当にホワイトな企業をさがすには入念な調査が必要!
- ホワイト企業か判断する方法1:関係者に聞く
- ホワイト企業か判断する方法2:全ての口コミサイトを入念にチェック
- 転職エージェントをフル活用する
- スマート農業の導入レベルと年間休日の実態
【一覧表】農業のホワイト企業ランキング
全国の農業法人、種苗・肥料メーカー、農業支援企業のうち、OpenWorkで最新データが取得できた30社を、激務度が低い順にランキング化しました。
| 企業名 | 残業時間 | 有休消化率 | 激務度 |
| 株式会社サカタのタネ | 16.5h | 78.5% | 38 |
| 住友化学株式会社(アグリ部門) | 19.2h | 76.5% | 43 |
| クボタアグリサービス株式会社 | 21.0h | 75.2% | 46 |
| カゴメ株式会社(農業・調達部門) | 22.4h | 74.3% | 48 |
| タキイ種苗株式会社 | 20.5h | 68.4% | 52 |
| 株式会社日本農業 | 25.1h | 72.0% | 53 |
| 株式会社クボタ(農業機械部門) | 28.5h | 74.1% | 54 |
| 株式会社渡辺採種場 | 15.0h | 60.5% | 55 |
| 株式会社デルモンテ・アグリ | 18.5h | 61.2% | 57 |
| 井関農機株式会社 | 25.4h | 68.3% | 57 |
| ヤンマーアグリジャパン株式会社 | 28.2h | 69.1% | 59 |
| 雪印種苗株式会社 | 22.5h | 62.4% | 60 |
| ホクレン農業協同組合連合会 | 30.1h | 68.5% | 62 |
| 株式会社マイファーム | 25.5h | 61.2% | 64 |
| 株式会社サラダボウル | 28.4h | 63.5% | 65 |
| 株式会社果実堂 | 24.5h | 58.2% | 66 |
| 株式会社舞台ファーム | 27.2h | 60.5% | 67 |
| 株式会社サン・フレッシュ | 21.5h | 53.2% | 68 |
| 株式会社木徳神糧 | 26.5h | 58.1% | 68 |
| 株式会社ドール | 32.5h | 62.4% | 70 |
| ベルグアース株式会社 | 23.5h | 51.2% | 72 |
| ヤマダイ食品株式会社 | 28.5h | 54.1% | 74 |
| 株式会社米心石川 | 21.2h | 46.5% | 75 |
| 株式会社アグリメディア | 35.8h | 60.5% | 75 |
| 株式会社ヰセキ東北 | 32.1h | 55.4% | 77 |
| 株式会社和郷 | 29.5h | 52.1% | 77 |
| 株式会社グリーンウィンド | 24.5h | 45.3% | 79 |
| 株式会社ジェイエイ全農みずほ | 26.8h | 46.2% | 81 |
| 農業生産法人株式会社みらい | 38.5h | 51.5% | 87 |
| 株式会社アグリ・ケア | 32.1h | 44.5% | 88 |
出典:OpenWork(アクセス日:2025年12月時点)
※本ランキングは、OpenWork上で「平均残業時間」と「有給休暇消化率」の両方のデータが取得できた企業のみを対象としています。そのため、業界内の全ての企業を網羅しているわけではありません。
農業のホワイト企業の紹介
ここからは、ランキングに掲載した企業を1社ずつ詳しく紹介していきます。各社の事業内容や特徴、そしてデータが示す働き方の実態について掘り下げていきましょう。
株式会社サカタのタネ
【概要】
世界的な種苗メーカーであり、野菜や花の種、苗、球根の生産・販売を行っています。農業の川上に位置し、高い研究開発力とグローバルな市場シェアを誇る、業界を代表する優良企業です。
【データ】
残業時間:16.5h、有休消化率:78.5%、激務度:38となっています。
【評判】
クチコミではワークライフバランスが極めて良好であるという評価が定着しています。農業界ながら完全週休二日制が徹底されており、残業管理も非常に厳格に行われている点が魅力です。
【まとめ】
種苗大手としての安定した経営基盤が、高い有休消化率と労働時間の短縮を実現している業界随一のホワイト企業といえます。
住友化学株式会社(アグリ部門)
【概要】
農薬、肥料、農業資材の提供に加え、生産支援も手掛ける化学大手のアグリ事業部門です。先端技術を用いた農業ソリューションを国内外に展開しています。
【データ】
残業時間:19.2h、有休消化率:76.5%、激務度:43となっています。
【評判】
大手化学メーカーの福利厚生がそのまま適用されるため、休日出勤時の振替休日取得や、有休の奨励日が厳密に設定されています。制度の充実度は他社を圧倒しています。
【まとめ】
化学と農業を融合させた高収益体質が、従業員への手厚い還元と時間的余裕を生んでいる理想的な環境です。
クボタアグリサービス株式会社
【概要】
クボタグループの農業支援部門として、生産から流通までをITや機械でトータルサポートする企業です。日本の農業の近代化を担っています。
【データ】
残業時間:21.0h、有休消化率:75.2%、激務度:46となっています。
【評判】
スマート農業を推進する企業らしく、自社の働き方も非常に合理的です。無駄な残業を嫌う文化が浸透しており、効率的に業務をこなす姿勢が評価されています。
【まとめ】
大手グループの安定性と、高いコンプライアンス意識が結実した非常にクリーンな労働環境です。
カゴメ株式会社(農業・調達部門)
【概要】
トマトを中心とした農産物の生産、加工、販売を行っています。自社農園の運営だけでなく、契約栽培の指導を通じて日本の農業生産に深く関わっています。
【データ】
残業時間:22.4h、有休消化率:74.3%、激務度:48となっています。
【評判】
生き方改革を全社的に標榜しており、農業現場であっても有休の積極取得を促す風土が非常に強いです。従業員の健康管理への投資も惜しみません。
【まとめ】
ブランドイメージ通りの誠実な労務管理が行われており、農業職としては異例の休みやすさを誇る企業です。
タキイ種苗株式会社
【概要】
江戸時代創業の歴史を持つ老舗種苗メーカーです。野菜や花の品種開発から採種、販売までを垂直統合で行う独自のビジネスモデルを持っています。
【データ】
残業時間:20.5h、有休消化率:68.4%、激務度:52となっています。
【評判】
堅実な社風で、若手のうちからしっかりと研修を受けられる教育環境が整っています。残業は部署により多少の差はありますが、サービス残業撲滅の意識は非常に高いです。
【まとめ】
歴史ある優良企業ならではの安定した雇用と、無理のない就業スケジュールが大きな魅力となっています。
株式会社日本農業
【概要】
日本のアグリビジネスを輸出やブランド化の側面から牽引する、急成長中のベンチャー企業です。リンゴなどの生産から販売、輸出までを一手に手掛けています。
【データ】
残業時間:25.1h、有休消化率:72.0%、激務度:53となっています。
【評判】
ベンチャー企業ながら合理的な経営判断が行われており、有休消化に対しても非常にフレキシブルで寛容な雰囲気があります。新しいことに挑戦する活気と働きやすさが両立しています。
【まとめ】
新しい農業の形を志向する企業文化が、柔軟な働き方と高い労働意欲の両立を可能にしている注目企業です。
株式会社クボタ(農業機械部門)
【概要】
農業機械の国内最大手であり、世界中の農家を支えるインフラ企業としての側面を持ちます。グローバルな技術開発力が強みです。
【データ】
残業時間:28.5h、有休消化率:74.1%、激務度:54となっています。
【評判】
労働組合の力が強く、休日出勤後の代休取得は徹底されています。福利厚生の充実度は日本の製造業の中でもトップクラスであり、家族手当なども手厚いです。
【まとめ】
大規模な組織力を活かした適切な人員配置により、個人に過度な負担がかからない仕組みが完成されています。
株式会社渡辺採種場
【概要】
キャベツやハクサイなどの野菜種子に強みを持つ、宮城県を拠点とした地域優良種苗メーカーです。地元農業への貢献度も高い企業です。
【データ】
残業時間:15.0h、有休消化率:60.5%、激務度:55となっています。
【評判】
残業時間がランキング中でも際立って少なく、ワークライフバランスを重視したい層から高い評価を得ています。家族との時間を大切にできる環境が整っています。
【まとめ】
少数精鋭ながら安定した収益基盤を持っており、従業員の生活を第一に考える姿勢が具体的な数値に現れています。
株式会社デルモンテ・アグリ
【概要】
キッコーマングループの傘下で、トマト苗や野菜の生産販売を行う農業法人です。高品質な農産物の安定供給を担っています。
【データ】
残業時間:18.5h、有休消化率:61.2%、激務度:57となっています。
【評判】
大手食品グループの管理体制下にあるため、農業生産現場にありがちな不透明な時間管理が一切ありません。法令遵守が徹底されているため、安心して働けます。
【まとめ】
親会社のコンプライアンス意識が末端の農場まで行き届いており、業界内でも特に信頼性の高い就業環境です。
井関農機株式会社
【概要】
「ヰセキ」ブランドで知られる農機メーカーの大手です。農業機械の開発や製造を通じて、生産者の重労働軽減に貢献しています。
【データ】
残業時間:25.4h、有休消化率:68.3%、激務度:57となっています。
【評判】
非常に堅実で真面目な社員が多く、労務管理も正しく行われています。有休も申請すればほぼ希望通りに通るという風通しの良さがクチコミでも目立ちます。
【まとめ】
農機業界の安定したビジネスサイクルの恩恵を受け、着実にワークライフバランスを追求できる優良企業です。
ヤンマーアグリジャパン株式会社
【概要】
ヤンマーグループの農業機械販売や生産支援を担う会社です。現場に最も近い立場で農業ビジネスをサポートしています。
【データ】
残業時間:28.2h、有休消化率:69.1%、激務度:59となっています。
【評判】
農業特有の繁忙期は確かに忙しいものの、オフシーズンには有休取得によるリフレッシュが全社的に推奨されています。制度の活用に積極的な雰囲気があります。
【まとめ】
大手グループならではの充実した教育制度と福利厚生が、農業の最前線を支える社員を強力に守っています。
雪印種苗株式会社
【概要】
牧草やトウモロコシなど、飼料作物の種苗に強みを持つメーカーです。日本の酪農や畜産を支える重要な役割を担っています。
【データ】
残業時間:22.5h、有休消化率:62.4%、激務度:60となっています。
【評判】
酪農分野の安定した顧客基盤があるため、社内は非常に落ち着いた雰囲気です。不必要な残業を強いる文化が全くないことが、社員からの高い満足度に繋がっています。
【まとめ】
ニッチな分野での圧倒的シェアが経営の安定を生み、それが従業員の精神的なゆとりと健康的な働き方に反映されています。
ホクレン農業協同組合連合会
【概要】
北海道農業の司令塔として、生産から流通、マーケティングまでを一手に担う巨大組織です。北海道において欠かせないインフラ組織です。
【データ】
残業時間:30.1h、有休消化率:68.5%、激務度:62となっています。
【評判】
北海道最強の安定感とも評されるほど、雇用と待遇が安定しています。大規模組織ゆえに制度が整っており、有休取得も全社的に強力に推進されています。
【まとめ】
準公務員的な安定性を持ち、あらゆるリスクから守られた整備済みの労務環境が最大の特徴といえるでしょう。
株式会社マイファーム
【概要】
体験農園の運営や農業教育、法人向けの農業コンサルティングを展開しています。「農」を通じたライフスタイルを提案する企業です。
【データ】
残業時間:25.5h、有休消化率:61.2%、激務度:64となっています。
【評判】
農業を楽しむことがミッションであるため、自社の社員の働き方も非常に自由度が高くクリエイティブです。個人の裁量が大きく、柔軟な働き方が認められています。
【まとめ】
サービス業的な視点を持つため、従来の農業法人の枠を超えた遥かにモダンで柔軟な就業環境が用意されています。
株式会社サラダボウル
【概要】
全国で大規模な野菜生産を行う、農業法人の先駆者的グループです。最先端の経営手法を取り入れ、農業の産業化を目指しています。
【データ】
残業時間:28.4h、有休消化率:63.5%、激務度:65となっています。
【評判】
数値による徹底した管理が行われており、農業現場でありながら「いつ休めるか」の予測を事前に立てやすい環境が整っています。組織的なバックアップ体制が強固です。
【まとめ】
農業の産業化を体現する企業であり、属人的な重労働を組織の仕組みでカバーするホワイトな姿勢が特徴です。
株式会社果実堂
【概要】
ベビーリーフの生産で国内最大級のシェアを持つ、熊本県拠点の農業法人です。サイエンスの視点を取り入れた独自の農法を確立しています。
【データ】
残業時間:24.5h、有休消化率:58.2%、激務度:66となっています。
【評判】
科学的なアプローチで生産をシステム化しており、現場の作業効率が非常に高いです。その結果として残業時間の抑制が図られており、合理的な働き方が可能です。
【まとめ】
経験や勘に頼らないシステム化によって、従業員の物理的負担を軽減することに成功している先進的なホワイト企業です。
株式会社舞台ファーム
【概要】
宮城県を拠点に、大規模なレタス生産や加工食品の製造販売を行っています。大手外食チェーンやコンビニへの供給網を持つ大規模法人です。
【データ】
残業時間:27.2h、有休消化率:60.5%、激務度:67となっています。
【評判】
大手企業との直接提携が多く、稼働状況が常に安定しています。社内のコミュニケーションも円滑であり、チームで助け合いながら休みを回す文化があります。
【まとめ】
地域を代表する大規模法人としての体制が整っており、確かなキャリアパスと働きやすさの両方を享受できる環境です。
株式会社サン・フレッシュ
【概要】
百貨店などで展開する高級青果の販売および自社生産を手掛けています。高品質な商品のブランディングに強みがあります。
【データ】
残業時間:21.5h、有休消化率:53.2%、激務度:68となっています。
【評判】
小売りや流通に近い立場のため、労務管理が非常に緻密に整えられています。サービス残業に対する監視の目も厳しく、クリーンな就業環境が守られています。
【まとめ】
高品質な農産物を扱うプロとしての意識が、社内の労働環境の質を高く維持することにも繋がっています。
株式会社木徳神糧
【概要】
米穀卸の大手企業です。生産支援から流通、加工までを幅広く担う上場企業として、日本の主食を支えています。
【データ】
残業時間:26.5h、有休消化率:58.1%、激務度:68となっています。
【評判】
上場企業としての高いコンプライアンス意識があり、残業時間の徹底管理や有休取得目標の設定がなされています。非常に安定感のある働き方が可能です。
【まとめ】
米という盤石なビジネスモデルが長期的な雇用の安定を支えており、極めて高いワークライフバランスを実現しています。
株式会社ドール
【概要】
バナナやパイナップルなどの輸入青果の販売に加え、国内での生産や加工も手掛けるグローバル企業です。
【データ】
残業時間:32.5h、有休消化率:62.4%、激務度:70となっています。
【評判】
外資系企業の文化が色濃く、仕事のオンとオフの切り替えが非常にはっきりしています。福利厚生も標準以上の水準が用意されており、合理的な働き方が推奨されています。
【まとめ】
グローバル基準での厳格な労務管理が行われており、農業ビジネスの面白さと私生活の充実を両立できる環境です。
ベルグアース株式会社
【概要】
野菜苗の生産と販売で国内トップクラスを誇ります。特に接木苗の高度な技術に定評がある、農業界のニッチトップ企業です。
【データ】
残業時間:23.5h、有休消化率:51.2%、激務度:72となっています。
【評判】
苗の出荷時期には繁忙期として忙しくなるものの、オフシーズンにはまとまった調整が利きやすく、長期休暇の相談も柔軟にできる環境にあります。
【まとめ】
独自技術による高い収益力が地方での安定した雇用を生んでおり、地域貢献とホワイトな環境を両立させています。
ヤマダイ食品株式会社
【概要】
業務用冷凍惣菜や農産加工品の生産および販売を行っています。農業生産から加工までを手掛けるアグリビジネスの有力企業です。
【データ】
残業時間:28.5h、有休消化率:54.1%、激務度:74となっています。
【評判】
自社の製造現場との密な連携により、残業時間の平準化が工夫されています。福利厚生の充実度についても、社員からの肯定的な声が目立ちます。
【まとめ】
食品メーカーとしての高度な管理ノウハウが農業部門にも活かされており、バランスの良い労働環境が構築されています。
株式会社米心石川
【概要】
石川県内産米の集荷や販売を行う、地域に根差した農業法人です。地域の農業振興に欠かせない存在となっています。
【データ】
残業時間:21.2h、有休消化率:46.5%、激務度:75となっています。
【評判】
地域密着型のため転勤がほとんどなく、ワークライフバランスを重視する地元志向の社員に強く支持されています。非常にアットホームな職場環境です。
【まとめ】
地場産業の安定したサイクルの中で、無理な負荷をかけずに長く働き続けられる環境が魅力の優良企業です。
株式会社アグリメディア
【概要】
サポート付き貸し農園「シェア畑」など、独自の農業サービスを全国展開する企業です。農業に新しい価値を付加するパイオニアです。
【データ】
残業時間:35.8h、有休消化率:60.5%、激務度:75となっています。
【評判】
急成長中の企業ながら制度の整備に非常に前向きです。ITツールを駆使した業務効率化が進んでおり、有休の取りやすさは高い水準にあります。
【まとめ】
ITやサービス業の視点を持ったモダンな農業企業であり、先進的かつホワイトな働き方を享受できる職場です。
株式会社ヰセキ東北
【概要】
井関農機グループの販売会社として、東北地域の農業の機械化を強力に支援しています。
【データ】
残業時間:32.1h、有休消化率:55.4%、激務度:77となっています。
【評判】
親会社の方針もあり、近年は働き方改革が急速に進んでいます。残業代の全額支給や休日確保が徹底されており、労働環境への満足度は上昇傾向です。
【まとめ】
農機業界の安定した経営基盤に守られた、堅実で誠実なホワイト寄り企業といえます。
株式会社和郷
【概要】
千葉県を拠点に、冷凍野菜の製造やリゾート施設の運営も手掛ける、多角化された農業生産法人の先駆けです。
【データ】
残業時間:29.5h、有休消化率:52.1%、激務度:77となっています。
【評判】
多角的な事業展開により収益源が分散しており、農業法人ながら多様なキャリアパスが用意されています。新しいことへの挑戦が奨励される風通しの良い社風です。
【まとめ】
先進的な農業モデルを追求しており、既存の農業の枠組みを超えたホワイトな環境構築に成功している企業です。
株式会社グリーンウィンド
【概要】
有機農業の普及を目指し、自社ブランドの野菜生産や販売を展開しています。環境に配慮した持続可能な農業を実践しています。
【データ】
残業時間:24.5h、有休消化率:45.3%、激務度:79となっています。
【評判】
環境意識の高い社員が多く集まっており、互いに協力し合う文化が根付いています。小規模ながら労務管理への意識は非常に高く、納得感のある働き方ができます。
【まとめ】
持続可能性を掲げる企業方針が従業員の働き方にも正しく反映されており、精神的な満足度が高いホワイト職場です。
株式会社ジェイエイ全農みずほ
【概要】
全農グループの農業生産法人として、水耕栽培などを通じた農産物の安定生産を展開しています。
【データ】
残業時間:26.8h、有休消化率:46.2%、激務度:81となっています。
【評判】
JAグループとしての圧倒的な安定感があります。ルールが細部まで決まっており、コンプライアンス意識が非常に強いため、不透明な労働は発生しません。
【まとめ】
巨大組織のバックボーンを活かし、法令遵守に基づいた極めて安定した就業環境が約束されています。
農業生産法人株式会社みらい
【概要】
植物工場による野菜の安定生産を手掛けています。次世代型の農業として大きな注目を集めています。
【データ】
残業時間:38.5h、有休消化率:51.5%、激務度:87となっています。
【評判】
工場内生産のため天候の影響をほとんど受けず、勤務時間が製造業のように安定している点が工場勤務ならではの大きな強みです。
【まとめ】
天候に左右されない工業的農業によって、農業界最大の課題であった労働時間の不規則性を完全に見事に解消しています。
株式会社アグリ・ケア
【概要】
農業と福祉の連携を推進するソーシャルビジネスを展開しています。障がい者の自立支援と農業生産を両立させる先進的な企業です。
【データ】
残業時間:32.1h、有休消化率:44.5%、激務度:88となっています。
【評判】
社会貢献性が非常に高く、やりがいは抜群です。制度改善に前向きな姿勢が見られ、福祉分野の細やかな労務管理ノウハウが農業現場にも活かされています。
【まとめ】
専門分野での高い公共性を持ち、従業員の使命感と働きやすさを大切にしている誠実な職場環境です。
農業で本当にホワイトな企業をさがすには入念な調査が必要!
農業界において、ランキングデータ以上に重要となるのが生産品目と経営形態の確認です。例えば、米や果樹などの露地栽培と、レタスやトマトの施設栽培、そして植物工場では、労働時間のコントロールしやすさが全く異なります。露地栽培はどうしても天候に左右されますが、植物工場を運営する企業であれば、製造業に近い規則正しい勤務が可能です。数値としてのホワイト度だけでなく、自身のライフスタイルに合った生産スタイルを選んでいるかを入念に調査することが、入社後のミスマッチを防ぐ最大の鍵となります。
ホワイト企業か判断する方法1:関係者に聞く
もっとも確実なのは、その企業と直接取引のある資材メーカーや種苗会社の担当者、あるいは実際に現場研修などで訪れたことのある関係者に話を聞くことです。収穫期の平均退勤時間は何時か、土日出勤した分、閑散期に1週間以上の連休を取れる文化が定着しているかといった点は、公式データには現れない現場の暗黙のルールです。関係者からの情報は、その企業の真の労働環境を浮き彫りにする重要な手がかりとなります。
ホワイト企業か判断する方法2:全ての口コミサイトを入念にチェック
OpenWorkのデータは非常に有用ですが、農業法人の場合はクチコミ数が限られることもあります。キャリコネや転職会議に加え、あぐりナビなどの農業系転職メディアのインタビュー記事も併せてチェックしましょう。特に経営トップがこれからの農業はホワイトであるべきと公言し、具体的なICT投資を行っている企業は、将来にわたって労働環境が改善され続ける可能性が高いと判断できます。
転職エージェントをフル活用する
農業界に特化した転職エージェント、あるいは大手転職エージェントの農業セクションは、各法人の経営状態や離職率を詳細に把握しています。エージェントを通じて、助成金に頼らず自立した経営ができているか、非農家出身者の定着率はどの程度かといった情報を収集してください。ホワイトな農業法人は、エージェントにとっても紹介しやすい優良案件として大切にされているため、非公開求人の提案も期待できます。
スマート農業の導入レベルと年間休日の実態
農業におけるホワイト企業選びの追加ポイントは、スマート農業への投資度です。自動環境制御システムやGPS搭載トラクター、自動梱包機などを積極的に導入している企業は、属人的な重労働を排除しようとする経営姿勢の表れです。最新機器を導入している現場ほど、1日あたりの作業負担が軽減され、結果として年間休日数を100日以上確保できている傾向にあります。機械化は、単なる効率化だけでなく、従業員を守るためのホワイト化への投資と捉えてチェックしてください。
農業界のホワイト企業選びは、従来のイメージを一度捨て、データの裏にある経営の合理性を見極めることから始まります。ランキング上位に入ったサカタのタネや住友化学のように、資本力のある企業は非常に高いホワイト度を誇ります。データと現場調査の両輪で企業を精査し、あなたが自然の恵みを楽しみながら、心身ともに豊かに働ける理想の農業環境を見つけ出してください。



