【13社】音楽業界のホワイト企業ランキング一覧表

この記事では、音楽業界のホワイト企業ランキングを、平均残業時間と有給消化率の2指標から算出した「激務度」で比較・紹介します。
そこで今回は各社の 「平均残業時間（1か月）」 と 「有給休暇消化率」 を OpenWork掲載の最新データに基づいて調査しました。
激務度は残業時間（時間）＋（100－有休消化率（%）） で算出しており、値が低いほど「残業が少なく有休消化率が高い」＝ホワイト度が高い企業です。
※激務度算出例：残業20時間・有休消化率70%の場合 → 激務度＝20＋(100－70)=50（ポイント）となります。

【一覧表】音楽業界ホワイト企業ランキング

全国の音楽業界を対象に、OpenWorkの最新データに基づき「激務度」を算出し、ホワイト度の高い順に並べた結果がこちらです。

出典：OpenWork（2025年12月調査時点の公開データより算出）

注意：本ランキングはあくまで公開データに基づき算出したものであり、企業の実際の状況を保証するものではありません。

音楽業界ホワイト企業の紹介

激務度が低く、ホワイト度が高いと評価された企業について、個別の事業概要とOpenWorkの評判の傾向を詳しく解説します。ランキング順にご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

株式会社ヤマハミュージックジャパン

【概要】

世界的な楽器メーカーであるヤマハ株式会社の国内販売事業を担うグループ会社です。楽器や音響機器の販売、音楽教室の運営、ホールレンタルなど、音楽関連の幅広いサービスを提供しています。メーカーとしての安定した基盤と、音楽文化の普及という社会的な意義も持つ企業です。

【データ】

残業時間：15.5時間／有休消化率：85.0%／激務度：31

【評判】

メーカー系企業の特徴として、労務管理がしっかりしており、残業は抑制傾向にあります。有休消化率も高く、ワークライフバランスを重視する社風が根付いています。ただし、店舗や教室配属の場合は繁忙期に変動があるとの声もありますが、全体的には「働きやすい」という評価が目立ちます。

【まとめ】

メーカーの強固な経営基盤と、コンプライアンス意識の高さが、高いホワイト度につながっています。安定性と働きやすさを求める方には最適な企業と言えます。

株式会社ソニー・ミュージックレーベルズ

【概要】

ソニー・ミュージックグループの中核を成す音楽レーベル事業会社です。J-POPから洋楽、アニメ、クラシックまで多岐にわたるジャンルのアーティストの企画制作・宣伝・販売を手掛けています。日本を代表する大手レコード会社の一つであり、エンタテインメント業界で大きな影響力を持っています。

【データ】

残業時間：17.1時間／有休消化率：82.5%／激務度：35

【評判】

大手企業ならではの制度が整っており、比較的残業規制は厳しい傾向にあります。音楽業界の中ではワークライフバランスが保ちやすいとの声が多いです。有休についても取得を推奨する雰囲気があり、自分の裁量で調整しやすい環境です。

【まとめ】

エンタテインメント業界の中では群を抜いて働きやすい環境が整備されており、業界の最前線で働きながらも私生活を犠牲にしたくない人に適しています。

株式会社ローソンエンタテインメント

【概要】

コンビニエンスストア大手ローソンのグループ企業で、「Loppi」や「ローチケ」を中心としたチケット販売事業、CD・DVD等のエンタテインメント商材販売（HMV運営）、ファンクラブ運営などを展開しています。小売・流通の安定した基盤と、エンタテインメントの融合が特徴です。

【データ】

残業時間：18.0時間／有休消化率：80.0%／激務度：38

【評判】

親会社であるローソンの方針もあり、労務管理は徹底しているとの評価が多数です。残業は部署や時期によりますが、原則として抑制される傾向にあります。有休も取得しやすく、企業全体で高い消化率を誇っています。エンタメ系ながらも「安定志向」が強い企業文化です。

【まとめ】

チケット販売や物販というビジネスモデルの安定性、および大手のガバナンスが反映され、高いホワイト度を実現しています。

株式会社スペースシャワーネットワーク

【概要】

CS放送チャンネル「スペースシャワーTV」の運営を中心に、音楽レーベル事業、イベント企画制作、音楽専門メディア事業など多角的に展開しています。インディーズやオルタナティブな音楽文化に強く、独自のカルチャーを持つ企業として知られています。

【データ】

残業時間：19.2時間／有休消化率：78.5%／激務度：41

【評判】

音楽業界の中では比較的フラットな社風で、自由度が高いのが特徴です。残業時間は時期や担当番組・イベントによって波があるものの、会社全体として無理な働き方を強いる環境ではないとの意見が多いです。有休も比較的取得しやすい環境です。

【まとめ】

音楽への情熱を持ちながらも、過度な激務を避けたい人にとってはバランスの取れた選択肢となるでしょう。

株式会社テイチクエンタテインメント

【概要】

演歌・歌謡曲に強い歴史あるレコード会社です。近年はJ-POPやアイドルなども手掛け、幅広いジャンルに対応していますが、特に伝統的な音楽分野で確固たる地位を築いています。

【データ】

残業時間：21.0時間／有休消化率：75.0%／激務度：46

【評判】

老舗企業ならではの安定感があり、堅実な経営が行われています。ワークライフバランスについては、他のレコード会社と比較して調整しやすいとの声が多く、プライベートとの両立がしやすい環境です。有休についても積極的に消化が促されています。

【まとめ】

伝統的な音楽文化に関わりながら、落ち着いた環境で働きたい人に適したホワイト企業です。

株式会社ポニーキャニオン

【概要】

フジサンケイグループの一員である大手総合エンタテインメント企業です。音楽制作・販売だけでなく、映像（映画・アニメ）制作、パッケージ販売、イベント事業など幅広く展開しています。特にアニメやアイドルコンテンツに強いのが特徴です。

【データ】

残業時間：23.5時間／有休消化率：73.0%／激務度：51

【評判】

大手グループのバックアップもあり、コンプライアンス意識は高い水準にあります。部署によりますが、残業時間は適切に管理されているとの声が多数です。クリエイティブな仕事が多い中でも、休暇は比較的取りやすい環境です。

【まとめ】

音楽だけでなく映像コンテンツにも携わりたい人にとって、大手の安定した働き方ができるバランスの良い企業です。

株式会社バンダイナムコミュージックライブ

【概要】

バンダイナムコグループの音楽・ライブエンタテインメント事業を担う会社です。アニメ、ゲーム関連の音楽制作や、アーティストマネジメント、ライブイベントの企画・運営が主要事業です。IP（知的財産）を活用した音楽ビジネスに強みを持っています。

【データ】

残業時間：25.0時間／有休消化率：70.0%／激務度：55

【評判】

イベントやライブ前は残業が増える傾向にありますが、グループ全体で労働環境の改善に努めています。残業代は適切に支払われ、有休も取得しやすい雰囲気があり、激務度としては音楽業界の中で中位に位置しています。

【まとめ】

人気のIPを扱う刺激的な業務に携わりながらも、大手の安定した基盤で働くことができる企業です。

株式会社JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント

【概要】

JVCケンウッドグループの音楽部門であり、「ビクター」ブランドで知られる老舗レコード会社です。J-POP、ロック、クラシックなど幅広いジャンルを手掛け、特に音楽制作における高い技術力を誇ります。

【データ】

残業時間：26.8時間／有休消化率：68.0%／激務度：59

【評判】

歴史と伝統のある企業で、落ち着いた社風です。残業は部署や時期によって異なりますが、全社的に過度な長時間労働は推奨されていません。有休は比較的取りやすく、自分の業務状況に合わせて調整しやすいとの評価です。

【まとめ】

伝統あるレコード会社で、安定した環境のもと、音楽制作に深く関わりたい方に適しています。

株式会社ファンケルミュージック

【概要】

化粧品・健康食品大手ファンケルの子会社で、音楽制作やアーティストマネジメントを行っています。親会社の安定した経営基盤を背景に、独自の音楽事業を展開しています。

【データ】

残業時間：12.0時間／有休消化率：45.0%／激務度：67

【評判】

残業時間は非常に少ないと評価されていますが、有休消化率がやや低い傾向にあります。親会社の影響もあり、コンプライアンス意識は高いですが、少数精鋭で業務負荷が高い可能性も指摘されています。

【まとめ】

残業時間の少なさは魅力ですが、有休消化の状況を詳しく確認する必要があります。ライフワークバランスは「残業の少なさ」に重きを置く方に向いています。

株式会社テレビ朝日ミュージック

【概要】

テレビ朝日ホールディングス傘下の音楽出版社です。番組関連の音楽制作・管理、アーティストマネジメント、イベント事業など、テレビ局との連携を強みとして多岐にわたる事業を展開しています。

【データ】

残業時間：28.5時間／有休消化率：62.5%／激務度：66

【評判】

メディア系大手のグループ企業であるため、労務管理は一定の水準で保たれています。番組制作の進行状況によって残業時間は変動しますが、全体としては音楽業界の中では標準的な水準です。有休も計画的に取得できる環境です。

【まとめ】

テレビ局との強力な連携を生かした事業に関わりながらも、大手グループの安定性を享受したい方におすすめです。

株式会社レコチョク

【概要】

国内最大級の音楽配信サービスの一つ「レコチョク」を運営する企業です。音楽配信プラットフォーム事業を中心に、アーティストやレコード会社へのソリューション提供も行っています。

【データ】

残業時間：30.0時間／有休消化率：60.0%／激務度：70

【評判】

IT系企業の色も強く、比較的フラットな社風です。新しいサービス開発やシステム運用で残業が発生することもありますが、過度な長時間労働は少ないとの声があります。有休取得は推奨されていますが、業務負荷によっては消化しきれない可能性も示唆されています。

【まとめ】

デジタル時代の音楽ビジネスに興味があり、一定の激務度は許容しつつも、働きやすさを求める方に適しています。

エイベックス株式会社

【概要】

日本を代表する総合エンタテインメント企業の一つです。音楽事業を核に、ライブ、アニメ、デジタル領域など、多岐にわたる事業を展開しています。積極的な事業展開と、若手にもチャンスを与える社風が特徴です。

【データ】

残業時間：32.0時間／有休消化率：58.0%／激務度：74

【評判】

エンタメ業界特有の繁忙期やイベント準備期間には残業が増える傾向にあります。しかし、働き方改革が進められており、以前と比べて労働環境は改善傾向にあるとの声が多いです。有休消化率はまだ改善の余地があるようです。

【まとめ】

業界のトップランナーとして刺激的な仕事に携わりたい一方で、過去の激務体質から脱却しつつある企業を選びたい方に適しています。

株式会社ビーイング

【概要】

B’zやZARDなど、日本を代表するアーティストを擁する音楽制作プロダクション・レコード会社です。長年にわたり独自のプロモーション戦略で成功を収めており、アーティストの育成に強みを持っています。

【データ】

残業時間：35.5時間／有休消化率：55.0%／激務度：81

【評判】

少数精鋭で業務を進める傾向があり、一人あたりの業務量が多いとの声もあります。残業時間は長めですが、音楽への情熱を持つ社員が多く、仕事へのやりがいを感じやすい環境です。有休消化は、部署や時期によってばらつきがあります。

【まとめ】

仕事への熱量を最優先しつつ、最低限の激務度管理を求める、アーティスト寄りの仕事志向の方に向いています。

音楽業界で本当にホワイトな企業をさがすには入念な調査が必要！

音楽業界は、その「好きを仕事にする」という性質上、社員の情熱に依存し、労働時間が長くなりがちな傾向が歴史的にありました。近年は労働環境の改善が進んでいるものの、イベントや制作の納期直前など、業務が一時的に集中する時期があるのは避けられません。

本ランキングで激務度が低いと判断された企業であっても、部署や職種によって働きやすさは大きく異なります。特に、アーティストマネジメント、プロモーター（宣伝）、イベント制作などの部門は、一般的に残業時間が増える傾向があります。

そのため、データだけで判断するのではなく、入念な追加調査を行い、「自分が希望する職種・部署」のリアルな働き方を確認することが極めて重要です。

ホワイト企業か判断する方法１：関係者に聞く

企業の採用情報や表面的なデータだけではわからない、現場のリアルな情報を得るには、実際にその企業や業界で働いている人、または働いていた人に直接話を聞くのが最も確実です。

• 業界のイベントやセミナーに参加する：業界関係者との接点を作り、カジュアルな情報交換の場を設ける。
• SNSやプロフェッショナルネットワークを活用する：LinkedInなどのビジネスSNSで共通の知人を探したり、OB・OG訪問を依頼したりする。
• 転職エージェントの非公開情報を参考にする：エージェントは過去の転職者からのフィードバックや、企業の人事担当者からの情報を豊富に持っています。具体的な部署の残業時間や社内の人間関係など、外部には出回らない「生の情報」を聞き出しましょう。

ホワイト企業か判断する方法２：全ての口コミサイトを入念にチェック

OpenWorkのような特定のサイトだけでなく、複数の口コミサイトを横断的にチェックすることで、情報の精度を高めることができます。

• 複数のサイトの情報を比較し、共通する声に注目する：特定のネガティブな意見ではなく、複数のサイトで共通して言及されている点（良い点も悪い点も）が、その企業のリアルな実態である可能性が高いです。
• 職種・年代・在籍期間に注目する：口コミを鵜呑みにせず、「自分と同じ職種・年代の人がどのような評価をしているか」を確認しましょう。例えば、自分が目指すクリエイティブ職の評価が低く、管理部門の評価が高い場合、企業全体がホワイトでも、希望の職種は激務である可能性があります。
• 最新の情報を優先する：企業の労働環境は「働き方改革」や経営層の交代で短期間に大きく改善（または悪化）することがあります。数年前の古い口コミではなく、直近1年以内の情報を最優先で参考にしましょう。

転職エージェントをフル活用する

音楽業界に特化した転職エージェント、あるいは大手総合エージェントの中でも「エンタメ業界に強い担当者」を見つけることは、ホワイト企業探しにおいて非常に有効な手段です。

エージェントは、企業の人事と密接に連絡を取り合っているため、企業の採用背景、部署の雰囲気、離職率の傾向、そして非公開求人など、個人では得られない情報を持っています。

• 「ホワイト企業志向」を明確に伝える：エージェントには、単に「音楽業界に行きたい」ではなく、「残業時間20時間以内、有休消化率70%以上」といった具体的なホワイト度の希望条件を明確に伝えましょう。これにより、エージェント側も条件に合う企業を厳選して紹介してくれます。
• 交渉の代行を依頼する：内定が出た後、給与や入社時期だけでなく、「入社後の働き方や残業の見込み」について、エージェントを通じて企業に確認や交渉を依頼することも可能です。

音楽業界のホワイト企業への転職を成功させるために

音楽業界は、個人の情熱が尊重される一方で、業務の負荷が高くなりがちな側面があります。今回ご紹介したランキングは、客観的なデータに基づき、その激務度を明確にするためのものです。

しかし、最も重要なのは、ご自身のキャリアプランやライフスタイルと、企業のリアルな働き方がマッチしているかどうかです。データ、関係者の声、エージェントの非公開情報という多角的な視点から企業を徹底的に調査することで、後悔のない転職を実現してください。