【30社】出版のホワイト企業ランキング一覧表

ホワイト企業
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この記事では、出版のホワイト企業ランキングを、平均残業時間と有給消化率の2指標から算出した「激務度」で比較・紹介します。
そこで今回は各社の 「平均残業時間(1か月)」 と 「有給休暇消化率」 を OpenWork掲載の最新データに基づいて調査しました
激務度 は 残業時間(時間)+(100-有休消化率(%)) で算出しており、値が低いほど「残業が少なく有休消化率が高い」=ホワイト度が高い企業です。
※激務度算出例:残業20時間・有休消化率70%の場合 → 激務度=20+(100-70)=50(ポイント)となります。

【一覧表】出版のホワイト企業ランキング

全国の総合出版社、教育系出版社、専門誌出版社、電子書籍関連企業のうち、OpenWorkで残業時間と有休消化率の双方が確認できる30社を、激務度の低い順(=ホワイト度が高い順)に一覧化しました。

企業名 残業時間 有休消化率 激務度
株式会社ベネッセコーポレーション 24.3h 81.5% 43
日本放送出版協会(NHK出版) 21.0h 75.2% 46
株式会社学研ホールディングス 22.1h 73.1% 49
株式会社ゼンリン 23.5h 72.8% 51
日経BP 30.2h 78.5% 52
株式会社メディカル・ケア・サービス 18.5h 64.2% 54
株式会社医学書院 25.4h 69.5% 56
株式会社旺文社 28.1h 70.4% 58
株式会社集英社 35.8h 77.4% 58
株式会社講談社 38.5h 79.2% 59
ぴあ株式会社 30.1h 70.5% 60
株式会社ぎょうせい 21.4h 61.2% 60
株式会社小学館 42.5h 80.5% 62
株式会社リクルート(出版事業関連) 35.2h 72.5% 63
株式会社KADOKAWA 32.4h 65.8% 67
株式会社インプレスホールディングス 31.5h 62.4% 69
株式会社文藝春秋 45.1h 75.3% 70
株式会社ダイヤモンド社 42.5h 71.2% 71
株式会社光文社 48.2h 76.5% 72
株式会社扶桑社 35.5h 62.1% 73
株式会社マガジンハウス 46.4h 72.5% 74
株式会社新潮社 48.5h 74.3% 74
株式会社徳間書店 32.8h 58.1% 75
株式会社朝日新聞出版 40.2h 65.1% 75
株式会社主婦の友社 38.4h 62.1% 76
株式会社白泉社 45.5h 68.2% 77
株式会社幻冬舎 42.1h 62.5% 80
株式会社祥伝社 38.5h 56.4% 82
株式会社双葉社 45.5h 62.1% 83
株式会社宝島社 55.4h 60.5% 95

出典:OpenWork(アクセス日:2025年12月時点)

※本ランキングは、OpenWork上で「平均残業時間」と「有給休暇消化率」の両方のデータが取得できた企業のみを対象としています。そのため、業界内の全ての企業を網羅しているわけではありません。

出版ホワイト企業の紹介

ランキング上位の企業および注目すべき大手出版社の働き方の実態について詳しく解説します。

株式会社ベネッセコーポレーション

  • 【概要】 教育・出版・介護を3本柱とする国内最大級の教育出版社です。「進研ゼミ」等の通信教育を主軸に、高い収益性を誇る業界のリーダーです。
  • 【データ】 残業時間:24.3h / 有休消化率:81.5% / 激務度:43
  • 【評判】 労務管理が非常にシステム化されており、大手企業ならではの安定感があります。有休消化率が8割を超えており、子育て世代への理解も深く、私生活との両立が極めて容易であるとの声が目立ちます。
  • 【まとめ】 教育業界特有の誠実な社風が働きやすさに直結しており、出版業界屈指のホワイト環境を実現しています。

NHK出版(日本放送出版協会)

  • 【概要】 NHKの放送番組と連動したテキストや書籍を刊行。公共放送の関連団体として、抜群の安定性と信頼性を有しています。
  • 【データ】 残業時間:21.0h / 有休消化率:75.2% / 激務度:46
  • 【評判】 NHKグループのコンプライアンス基準が適用されるため、残業抑制が徹底されています。営業や編集でも無理なスケジュール設定が少なく、穏やかな社員が多いことが特徴です。
  • 【まとめ】 営利至上主義ではない組織構造が、従業員の精神的なゆとりと健康的な労働時間を守る盾となっています。

株式会社学研ホールディングス

  • 【概要】 児童書、学習参考書から教育サービスまで幅広く展開。近年は高齢者福祉事業等も強化し、多角的な経営を行っています。
  • 【データ】 残業時間:22.1h / 有休消化率:73.1% / 激務度:49
  • 【評判】 持株会社体制によりガバナンスが効いており、かつての「出版=徹夜」といったイメージは払拭されています。産休・育休からの復職率が高く、長期的なキャリア形成が可能です。
  • 【まとめ】 伝統ある教育企業として従業員を大切にする文化が根強く、激務とは無縁の安定した環境です。

株式会社ゼンリン

  • 【概要】 地図情報の国内最大手。出版物の枠を超え、自動運転技術などのデータビジネスへも進出している優良企業です。
  • 【データ】 残業時間:23.5h / 有休消化率:72.8% / 激務度:51
  • 【評判】 メーカー的な性質も併せ持つため、出版業界の中では勤務体系が非常に規則正しいです。全国に拠点がありますが、全社的に有休取得が推奨される文化が浸透しています。
  • 【まとめ】 地図という生活インフラを支える独占的強みが経営の余裕を生み、ホワイトな就業環境の基盤となっています。

日経BP

  • 【概要】 日本経済新聞社グループのビジネス誌・専門誌最大手。「日経ビジネス」を筆頭に、高い専門性と情報力を誇ります。
  • 【データ】 残業時間:30.2h / 有休消化率:78.5% / 激務度:52
  • 【評判】 プロフェッショナル意識が高い一方で、有休消化については個人の裁量が大きく、1週間以上の長期休暇を取得する社員も多いです。リモートワークも柔軟に運用されています。
  • 【まとめ】 効率的な働き方が評価される文化があり、多忙ながらも休暇を確実に確保できるメリハリのある環境です。

株式会社医学書院

  • 【概要】 医学・看護分野の専門出版社。高い専門性と確固たる読者層を持ち、不況に強い安定した経営が特徴です。
  • 【データ】 残業時間:25.4h / 有休消化率:69.5% / 激務度:56
  • 【評判】 専門書中心のため雑誌のような突発的なニュース対応が少なく、計画的に業務を進めやすいです。福利厚生が非常に手厚く、社員の定着率が極めて高いことで知られます。
  • 【まとめ】 専門分野に特化したビジネスモデルが労働時間の安定化に寄与しており、隠れたホワイト企業といえます。

株式会社集英社

  • 【概要】 『週刊少年ジャンプ』等を擁する総合出版社。マンガ、ファッション、文芸などあらゆるジャンルでトップクラスの影響力を持ちます。
  • 【データ】 残業時間:35.8h / 有休消化率:77.4% / 激務度:58
  • 【評判】 給与水準が非常に高く、その分密度のある仕事を求められますが、近年は労務管理が劇的に改善。編集職でも有休を積極的に消化する流れが加速しています。
  • 【まとめ】 高年収を維持しながら、大手ならではの強力なリソースで働き方改革を断行している「攻め」のホワイト企業です。

株式会社講談社

  • 【概要】 「おもしろくて、ためになる」を掲げる日本最大の総合出版社。デジタル・海外展開でも業界をリードしています。
  • 【データ】 残業時間:38.5h / 有休消化率:79.2% / 激務度:59
  • 【評判】 かつてのハードワークな風土から、現在は「デジタルと個人の生活の共存」へシフト。福利厚生の充実度は日本トップレベルで、特に休暇制度の柔軟性が高く評価されています。
  • 【まとめ】 業界の巨人でありながら変革を恐れず、従業員のQOL向上に真摯に取り組んでいる姿勢がデータに表れています。

ぴあ株式会社

  • 【概要】 雑誌「ぴあ」からチケット販売、イベントプロデュースへと業態を広げたエンタメ系出版社。
  • 【データ】 残業時間:30.1h / 有休消化率:70.5% / 激務度:60
  • 【評判】 エンタメを愛する社員が多く、自身の趣味のために休みを取ることへの理解が非常に深いです。フレックス制度をフル活用し、イベント立ち会い後の休日確保も徹底されています。
  • 【まとめ】 興行スケジュールに左右される面はありますが、組織的にリカバリー休暇を保証する仕組みがホワイトさを保っています。

株式会社ぎょうせい

  • 【概要】 法令、行政実務の専門出版社。官公庁や自治体向けの加除式書籍で圧倒的なシェアを持ちます。
  • 【データ】 残業時間:21.4h / 有休消化率:61.2% / 激務度:60
  • 【評判】 役所との取引が主であるため、土日祝日の休みが確実に守られます。残業時間も業界平均を大きく下回っており、ワークライフバランスを最重視する層に人気です。
  • 【まとめ】 出版業界の中でも最も「お役所」的な安定感を享受できる、超堅実なホワイト企業です。

出版業界で本当にホワイトな企業をさがすには入念な調査が必要!

出版業界は、「部署ガチャ」による労働環境の落差が他業界よりも激しいという特殊性があります。例えば、月刊誌の編集部と専門書の書籍編集部、あるいは管理部門と広告営業部門では、残業時間や休みの取りやすさが全く異なるのが一般的です。

ランキング上位に名を連ねる企業であっても、特定の週刊誌編集部などでは、依然として締め切り前のハードワークが残っているケースもあります。会社全体の平均データだけでなく、志望する配属先の具体的な実態を掘り下げることが、入社後のミスマッチを防ぐ唯一の方法です。

ホワイト企業か判断する方法1:関係者に聞く

もっとも確実なのは、その企業で実際に働いている「中の人」や、出入りしているフリーランスの編集者・ライターから話を聞くことです。出版業界は横のつながりが強いため、以下のようなポイントを重点的に質問してみましょう。

  • 「校了日の翌日に代休を取る文化が定着しているか」
  • 「管理職が率先して有休を消化しているか」
  • 「リモートワークや直行直帰が現場の編集者でも許容されているか」

表向きの数字には現れない「休みやすさの心理的なハードル」こそが、真のホワイト度を決定づけます。

ホワイト企業か判断する方法2:全ての口コミサイトを入念にチェック

OpenWorkの数値データだけでなく、テキスト形式のクチコミ内容を精査することが重要です。特に、ここ1〜2年以内のクチコミに注目してください。出版業界は働き方改革が急速に進んでいるため、3年以上前のクチコミは現状と乖離している可能性があります。

「残業代が1分単位で出るようになった」「フレックスが使いやすくなった」といった具体的な制度変更への言及が多い企業は、ホワイト化への意欲が高いと判断できます。

転職エージェントをフル活用する

出版業界の優良企業の求人は、応募の殺到を防ぐために「非公開求人」としてエージェント経由でのみ募集されることが多々あります。エージェントは企業の採用担当者から、「現在はどの部署の離職率が低いか」「特定の雑誌の統廃合に伴う人員配置の余裕度」といった、深い内部情報を得ています。

彼らを活用することで、あなたの希望する「残業月20h以下」「専門性重視」などの条件に合致するホワイト枠をピンポイントで引き出すことが可能になります。

出版業界特有の「デジタル化」と働きやすさの関係

出版業界において、ホワイト企業を見極めるための追加の重要ポイントは、その企業の「デジタル化への適応度」です。

旧態依然とした紙主体のフローに固執している企業は、校正紙のやり取りや印刷所との調整に物理的な拘束が多くなり、長時間労働から脱却しにくい傾向があります。一方で、入稿フローをクラウド化し、場所を選ばない働き方をシステムで構築できている企業は、必然的に残業時間が短縮され、有休消化率も高まる傾向にあります。デジタル戦略に成功している企業ほど、時間当たりの生産性が高く、従業員のホワイトな働き方を実現できる「経営的余力」があると言えます。

出版業界のホワイト企業選びは、データに基づく「客観的判断」と、現場の「体感的調査」の両面から判断することが重要です。

ベネッセやNHK出版のように、ビジネスモデル自体が安定している企業は高いホワイト度を示しますが、集英社や講談社のような総合大手も、近年の改革により非常に働きやすい環境へと進化しています。憧れの作品やジャンルに惹かれるだけでなく、今回ご紹介した残業・有休の実態指標を羅針盤にして、あなたが長期的に情熱を注げる「真の優良企業」を見つけ出してください。

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