【30社】ゼネコンのホワイト企業ランキング一覧表

ホワイト企業
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この記事では、ゼネコンのホワイト企業ランキングを、平均残業時間と有給消化率の2指標から算出した「激務度」で比較・紹介します。
そこで今回は各社の 「平均残業時間(1か月)」 と 「有給休暇消化率」 を OpenWork掲載の最新データに基づいて調査しました。
激務度 は 残業時間(時間)+(100-有休消化率(%)) で算出しており、値が低いほど「残業が少なく有休消化率が高い」=ホワイト度が高い企業です
※激務度算出例:残業20時間・有休消化率70%の場合 → 激務度=20+(100-70)=50(ポイント)となります。

【一覧表】ゼネコンのホワイト企業ランキング

早速、調査結果を見ていきましょう。このランキングは、全国のゼネコン企業の中から、OpenWorkの最新データを基に「平均残業時間」と「有休消化率」の両方が取得できた企業を厳選し、激務度が低い順(ホワイト度が高い順)にランキング化しました。

企業名 残業時間 有休消化率 激務度
大和ハウス工業 31.2h 80.5% 51
積水ハウス 25.4h 73.1% 52
竹中工務店 38.5h 82.4% 56
大林組 41.2h 83.5% 58
清水建設 42.5h 84.1% 58
鹿島建設 45.1h 83.5% 62
大成建設 46.5h 82.5% 64
長谷工コーポレーション 35.8h 71.2% 65
戸田建設 40.2h 74.3% 66
五洋建設 38.1h 71.5% 67
鴻池組 32.5h 64.2% 68
西松建設 42.1h 72.5% 70
前田建設工業 44.5h 74.1% 70
三井住友建設 38.2h 65.4% 73
安藤ハザマ 45.5h 72.1% 73
鉄建建設 34.5h 61.2% 73
フジタ 46.1h 72.3% 74
東急建設 45.2h 70.5% 75
奥村組 38.5h 62.5% 76
熊谷組 48.2h 71.5% 77
東洋建設 40.2h 61.5% 79
浅沼組 35.1h 54.3% 81
飛島建設 39.5h 58.4% 81
錢高組 38.4h 55.2% 83
佐藤工業 46.5h 62.1% 84
ピーエス三菱 36.2h 51.5% 85
東亜建設工業 48.1h 62.5% 86
高松建設 42.5h 51.2% 91
日本国土開発 50.2h 58.1% 92
矢作建設工業 48.5h 55.4% 93

出典:OpenWork(アクセス日:2025年12月時点)

※本ランキングは、OpenWork上で「平均残業時間」と「有給休暇消化率」の両方のデータが取得できた企業のみを対象としています。そのため、業界内の全ての企業を網羅しているわけではありません。

ゼネコンのホワイト企業の紹介

ここからは、ランキングに掲載した企業を1社ずつ詳しく紹介していきます。各社の事業内容や特徴、そしてデータが示す働き方の実態について掘り下げていきましょう。

大和ハウス工業

【概要】住宅から物流施設、商業施設まで幅広く手掛ける国内最大級のゼネコン・ハウスメーカーです。

【データ】残業時間:31.2h、有休消化率:80.5%、激務度:51

【評判】大手ゼネコンの中では残業時間が抑制されており、有休取得も強力に推奨されています。近年はPCの強制シャットダウンなどITによる管理が徹底されています。

【まとめ】多角的な事業展開により安定感があり、業界内では極めてワークライフバランスの取りやすい環境です。

積水ハウス

【概要】ハウスメーカーの側面が強いですが、賃貸住宅や再開発などゼネコン的事業も拡大しています。

【データ】残業時間:25.4h、有休消化率:73.1%、激務度:52

【評判】「幸せの本質」を掲げる企業理念の通り、従業員の労働環境整備に積極的。特に育児支援や短時間勤務制度の活用が進んでいます。

【まとめ】残業時間が業界平均を大きく下回っており、家族との時間を大切にしたい層に支持されています。

竹中工務店

【概要】「作品」と呼ぶ独自の建築思想を持つ、非上場の名門スーパーゼネコン。

【データ】残業時間:38.5h、有休消化率:82.4%、激務度:56

【評判】非上場ゆえに短期的な利益追求に走らず、社員を大切にする風土があります。4週8休の現場推進など、休日確保への意識が非常に高いです。

【まとめ】建築へのこだわりと、大手特有の手厚い福利厚生が高度にバランスした企業です。

大林組

【概要】スーパーゼネコンの一角。技術力に定評があり、国内外の大規模プロジェクトに従事。

【データ】残業時間:41.2h、有休消化率:83.5%、激務度:58

【評判】現場のDX化(ロボット導入等)を急速に進めており、業務の効率化が有休消化率の向上に直結しています。

【まとめ】激務になりがちな現場業務をテクノロジーで改善しようとする姿勢が、高いホワイトスコアに現れています。

清水建設

【概要】伝統的に建築分野に強みを持つスーパーゼネコン。スマートシティ開発にも注力。

【データ】残業時間:42.5h、有休消化率:84.1%、激務度:58

【評判】「子どもに見せたい仕事」を掲げ、現場の閉所日(土日休み)を増やす取り組みを業界内で先導しています。

【まとめ】残業時間は一定あるものの、休暇を権利としてしっかり行使できる文化が根付いています。

鹿島建設

【概要】土木・建築ともに国内最高峰。再開発やインフラ整備のリーディングカンパニー。

【データ】残業時間:45.1h、有休消化率:83.5%、激務度:62

【評判】年収水準が非常に高く、激務に対する見返りは十分。有休をまとめて取得して海外旅行に行く社員も多いです。

【まとめ】ハードな仕事ではありますが、高年収と充実した休暇制度を両立したい「タフなエリート」向きです。

大成建設

【概要】スーパーゼネコンの一角。自由闊達な社風で知られ、大規模インフラから建築まで。

【データ】残業時間:46.5h、有休消化率:82.5%、激務度:64

【評判】近年、コンプライアンス意識が飛躍的に高まり、サービス残業の撲滅が徹底されています。

【まとめ】巨大組織の安心感があり、休暇の取得目標が部署ごとに厳しく管理されている優良企業です。

長谷工コーポレーション

【概要】マンション建築で国内圧倒的シェア。設計・施工・管理を一気通貫で行う。

【データ】残業時間:35.8h、有休消化率:71.2%、激務度:65

【評判】マンションに特化しているため業務のパターン化が進んでおり、他ゼネコンと比較して労働時間が読みやすい特徴があります。

【まとめ】業務効率が非常に高く、ゼネコンとしては残業時間が少なめに安定しています。

戸田建設

【概要】準大手ゼネコン。医療施設や学校建築に強みを持ち、誠実な社風。

【データ】残業時間:40.2h、h有休消化率:74.3%、激務度:66

【評判】「人が財産」という考えが浸透しており、人間関係のトラブルが少ないという声が目立ちます。

【まとめ】準大手ならではの風通しの良さと、しっかりとした労務管理が両立しています。

五洋建設

【概要】海洋土木(マリコン)の最大手。港湾整備や埋め立てなどの大型工事に強み。

【データ】残業時間:38.1h、有休消化率:71.5%、激務度:67

【評判】専門性が高いため個人の裁量が大きく、自分で業務をコントロールできれば休みも調整しやすい環境です。

【まとめ】特殊な領域で高いシェアを持ち、福利厚生も親会社基準の厚遇が期待できる企業です。

鴻池組

【概要】創業150年近い歴史を持つ名門。積水ハウスグループ傘下に入り経営基盤が強化。

【データ】残業時間:32.5h、有休消化率:64.2%、激務度:68

【評判】積水ハウスグループに入ったことで、より現代的な労務管理体制へとアップデートが進んでいます。

【まとめ】伝統ある社風に親会社のホワイトな管理手法が加わり、働きやすさが向上しています。

西松建設

【概要】土木に強い準大手ゼネコン。トンネルやダム建設で高い技術力を誇る。

【データ】残業時間:42.1h、有休消化率:72.5%、激務度:70

【評判】「スマートゼネコン」を目指し、現場管理の自動化を推進。休日出勤の振替休日取得が厳格化されています。

【まとめ】技術追求の情熱と、社員の健康管理が適切にマネジメントされています。

前田建設工業

【概要】インフラ運営(コンセッション)など、建設の枠を超えた事業展開を行う。

【データ】残業時間:44.5h、有休消化率:74.1%、激務度:70

【評判】インフラ運営も手掛けるため、保守的すぎない柔軟な発想の社員が多い。有休消化も年々向上しています。

【まとめ】新しいビジネスモデルに挑戦しつつ、大手としての休日環境が確保されています。

三井住友建設

【概要】三井グループ・住友グループの流れを汲む。橋梁や超高層住宅に強み。

【データ】残業時間:38.2h、有休消化率:65.4%、激務度:73

【評判】グループとしての安定感があり、福利厚生のメニューが非常に豊富です。

【まとめ】業務の波はあるものの、大手グループの制度的恩恵をしっかり受けられる職場です。

安藤ハザマ

【概要】安藤建設と間組が合併。大型ダムやトンネルなどの土木実績が豊富。

【データ】残業時間:45.5h、有休消化率:72.1%、激務度:73

【評判】合併を経て、より効率的な組織運営へと移行。現場の声を本部に届ける仕組みが機能しています。

【まとめ】伝統的な技術力を背景に、休暇制度の形骸化を防ぐ取り組みがなされています。

鉄建建設

【概要】JR東日本と関係が深く、鉄道関連の土木・建築に特化したゼネコン。

【データ】残業時間:34.5h、有休消化率:61.2%、激務度:73

【評判】鉄道という安定したインフラ案件が主軸のため、不況に強く、残業管理もインフラ企業に準じた堅実さがあります。

【まとめ】爆発的な成長よりも、安定した雇用と規則正しい労務管理を求める人に適しています。

フジタ

【概要】大和ハウスグループ。国内・海外ともに幅広い実績を持つ。

【データ】残業時間:46.1h、有休消化率:72.3%、激務度:74

【評判】大和ハウスグループの指導もあり、コンプライアンス意識が非常に高いです。

【まとめ】グループのスケールメリットを活かした充実した福利厚生が魅力です。

東急建設

【概要】東急グループ。鉄道沿線の街づくりや、再開発、鉄道工事に強み。

【データ】残業時間:45.2h、有休消化率:70.5%、激務度:75

【評判】東急グループ共通の福利厚生が利用可能。住宅手当などの生活支援が手厚いとの声があります。

【まとめ】鉄道会社由来の法令遵守精神が労働環境にも反映されています。

奥村組

【概要】「免震の奥村」として知られる、技術志向の準大手。

【データ】残業時間:38.5h、有休消化率:62.5%、激務度:76

【評判】非常に穏やかな性格の人が多い「誠実な」社風。若手をじっくり育てる文化があります。

【まとめ】アットホームな環境で、着実にスキルを磨きながら働ける企業です。

熊谷組

【概要】「トンネルの熊谷」として名高い。住友林業との業務提携で住宅・木造建築にも注力。

【データ】残業時間:48.2h、有休消化率:71.5%、激務度:77

【評判】住友林業との連携以降、より多様な働き方が許容される雰囲気に変わりつつあります。

【まとめ】激務度は高めですが、大手ゼネコンとしての誇りと待遇は維持されています。

東洋建設

【概要】海洋土木に強み。近年は任天堂創業家系の投資会社との連携でも注目。

【データ】残業時間:40.2h、有休消化率:61.5%、激務度:79

【評判】現場での残業は避けられない側面もありますが、その分は給与にしっかり反映されるクリーンな体制。

【まとめ】稼ぎたい意欲と、大手としての制度的保障を求める層に向いています。

浅沼組

【概要】関西発祥の名門。官公庁庁舎や教育施設などに豊富な実績。

【データ】残業時間:35.1h、有休消化率:54.3%、激務度:81

【評判】残業時間そのものは短めに推移しており、私生活の時間は確保しやすい傾向にあります。

【まとめ】有休消化率は今後の課題ですが、日々の拘束時間は業界内では短めです。

飛島建設

【概要】土木の「防災ゼネコン」として有名。地震防災技術に長ける。

【データ】残業時間:39.5h、有休消化率:58.4%、激務度:81

【評判】独自の技術への誇りが高く、やりがいを感じる社員が多い。休暇取得の推進を全社で強化中。

【まとめ】社会的な貢献度を感じながら、安定した基盤で働ける企業です。

錢高組

【概要】創業300年を超える老舗。非上場で堅実な経営が特徴。

【データ】残業時間:38.4h、有休消化率:55.2%、激務度:83

【評判】非上場ゆえに無理な受注が少なく、じっくりと仕事に向き合う文化があります。

【まとめ】長く安定して勤めたい地元志向の強い技術者に支持されています。

佐藤工業

【概要】「トンネルの佐藤」と呼ばれる高い技術力。更生を経て経営は安定。

【データ】残業時間:46.5h、有休消化率:62.1%、激務度:84

【評判】若手への教育が熱心で、現場の苦労を全体でフォローする体制があります。

【まとめ】現場の負荷は高いですが、教育制度と人間関係の良さでカバーされている職場です。

ピーエス三菱

【概要】プレストレスト・コンクリート(PC)のリーディングカンパニー。

【データ】残業時間:36.2h、有休消化率:51.5%、激務度:85

【評判】専門メーカーとしての強みがあり、特定の技術を極めたい人には最適な環境。

【まとめ】三菱グループの制度的背景があり、ニッチトップの安定感があります。

東亜建設工業

【概要】マリコン大手。羽田空港のD滑走路など、難易度の高い海上工事を得意とする。

【データ】残業時間:48.1h、有休消化率:62.5%、激務度:86

【評判】現場の責任は重いですが、福利厚生は非常に充実しており、独身寮などの住居支援も手厚いです。

【まとめ】タフな現場で成長し、しっかりとした報酬を得たい層に適した環境です。

高松建設

【概要】マンション経営支援に強み。営業力が非常に高いことで知られる。

【データ】残業時間:42.5h、有休消化率:51.2%、激務度:91

【評判】実力主義の側面が強く、成果を出せば若手でも高収入を得られる活気ある職場です。

【まとめ】ホワイト度よりは「成長」と「報酬」に重きを置く、バイタリティのある人向けの企業です。

日本国土開発

【概要】土木に定評があり、機械化施工のパイオニア。

【データ】残業時間:50.2h、有休消化率:58.1%、激務度:92

【評判】業務量は多いですが、それをこなすことで身につく技術力は他社に引けを取りません。

【まとめ】厳しい環境ではありますが、プロフェッショナルとしての成長を望む方に向いています。

矢作建設工業

【概要】名古屋を本拠とする東海圏最強のゼネコン。名古屋鉄道グループ。

【データ】残業時間:48.5h、有休消化率:55.4%、激務度:93

【評判】地域密着ゆえに転勤が少なく、地元のインフラを支える自負が非常に強いです。

【まとめ】仕事の密度は高いものの、転勤リスクを抑えて地元に根ざしたキャリアを築けます。

ゼネコンで本当にホワイトな企業をさがすには入念な調査が必要!

ゼネコン業界は、全社平均の数値がどれほど優秀であっても、「配属される現場」によって生活リズムが180度変わるという特殊性があります。

例えば、ランキング1位の企業であっても、工期が迫った現場や難易度の高い突発的なトラブルが発生した現場にアサインされれば、一時的に「激務」に陥るリスクはゼロではありません。逆に、平均的なスコアの企業でも、働き方改革に熱心な所長(現場代理人)の下では、驚くほど定時退社が可能なケースもあります。

ホワイト企業か判断する方法1:関係者に聞く

もっとも確実な情報は、実際に現場監督や意匠設計として働いている現役社員の生の声です。

知り合いがいない場合でも、昨今は「LinkedIn」やOB訪問アプリを通じたヒアリングが可能です。「4週8休(土日休み)は実際に守られていますか?」「残業代は1分単位で申請できる空気ですか?」といった、現場レベルの運用を尋ねることで、数値の裏側にある実態を知ることができます。

ホワイト企業か判断する方法2:全ての口コミサイトを入念にチェック

OpenWorkだけでなく、「転職会議」や「Lighthouse(旧カイシャの評判)」、さらには建設業界に特化したSNSでの評判も併せてチェックしましょう。

特に注目すべきは「直近1年以内の現場の声」です。2024年の残業規制以降、各社の対応には明確な差が出ています。「以前は酷かったが、今は改善された」という投稿が多い企業は、本気で組織改革を行っている証拠です。

転職エージェントをフル活用する

建設・不動産業界に精通した転職エージェントは、企業の「今」の現場負荷を把握しています。

「〇〇社は今、大型案件が重なっていて現場が疲弊している」「逆に〇〇社は中途採用を増やして一人当たりの負荷を劇的に下げている」といった、口コミサイトには載らないタイムリーな情報を教えてくれます。エージェントを単なる紹介屋ではなく、「内部情報の裏付け調査機関」として活用するのが、ホワイト企業への転職の極意です。

ゼネコン特有の「内勤と外勤(現場)」の乖離を知る

ゼネコン選びで最も重要なのは、「本社のホワイトさと現場のホワイトさは別物」という認識を持つことです。

多くのゼネコンでは、本社・事務職の残業時間は20時間程度でも、現場職(施工管理)は60時間を超えるという二重構造が依然として存在します。ランキングの数値を見る際は、自分の志望職種がどちらに該当し、その職種に特化した口コミはどうなっているかを切り分けて分析することが、入社後のミスマッチを防ぐ最大のポイントです。

ゼネコン業界におけるホワイト企業とは、単に残業が短い会社ではなく、「過酷な現場を仕組みとテクノロジーで改善しようとする意志がある会社」です。

今回ご紹介したデータという客観的な指標と、現場の声という主観的な情報を組み合わせ、最後は自分自身のキャリア観(「稼ぎたい」のか「休みたい」のか)と照らし合わせて決断してください。数字は嘘をつきませんが、全てを語るわけでもありません。

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