【34社】物流業界のホワイト企業ランキング一覧表

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この記事では、物流業界のホワイト企業ランキングを、平均残業時間と有給消化率の2指標から算出した「激務度」で比較・紹介します。

そこで今回は各社の 「平均残業時間(1か月)」 と 「有給休暇消化率」 を OpenWork掲載の最新データに基づいて調査しました。

激務度 は 残業時間(時間)+(100-有休消化率(%)) で算出しており、値が低いほど「残業が少なく有休消化率が高い」=ホワイト度が高い企業です。

 ※激務度算出例:残業20時間・有休消化率70%の場合 → 激務度=20+(100-70)=50(ポイント)となります。

【一覧表】物流業界ホワイト企業ランキング

それでは早速、物流業界のホワイト企業ランキングを見ていきましょう。以下は、OpenWorkのデータを基に「激務度」が低い順に並べた企業一覧です。

企業名 残業時間 有休消化率 激務度
株式会社近鉄エクスプレス 15.0h 75.0% 40
DHLジャパン株式会社 24.0h 83.0% 41
ロジスティード株式会社 27.5h 83.5% 44
三菱倉庫株式会社 14.5h 65.0% 50
タカセ株式会社 24.0h 71.2% 53
三井倉庫ホールディングス株式会社 22.5h 70.0% 53
澁澤倉庫株式会社 25.8h 68.0% 58
株式会社アルプス物流 29.5h 72.0% 58
ヤマト運輸株式会社 32.6h 74.4% 59
乾汽船株式会社 23.7h 61.0% 63
安田倉庫株式会社 28.0h 65.0% 63
飯野海運株式会社 15.4h 50.1% 65
郵船ロジスティクス株式会社 19.9h 53.0% 67
株式会社住友倉庫 30.1h 60.0% 70
川崎汽船株式会社 35.5h 65.0% 71
株式会社上組 33.0h 61.5% 71
日本トランスシティ株式会社 50.0h 78.5% 71
東洋埠頭株式会社 18.6h 45.9% 73
日本梱包運輸倉庫株式会社 36.0h 62.0% 74
名港海運株式会社 32.0h 58.0% 74
日本郵船株式会社 38.1h 62.8% 75
丸和運輸機関株式会社 40.5h 65.0% 76
トナミ運輸株式会社 31.0h 52.9% 78
株式会社商船三井 38.7h 59.4% 80
山九株式会社 35.0h 55.0% 80
NIPPON EXPRESSホールディングス株式会社 39.5h 58.0% 82
佐川急便株式会社 45.0h 60.0% 85
NSユナイテッド海運株式会社 34.6h 49.1% 86
西濃運輸株式会社 42.0h 55.0% 87
鴻池運輸株式会社 38.0h 50.0% 88
株式会社中央倉庫 33.1h 39.9% 93
福山通運株式会社 48.0h 45.0% 103
シモハナ物流株式会社 46.2h 40.6% 105
株式会社サカイ引越センター 55.0h 40.0% 115

出典:OpenWork(アクセス日:2024年10月18日)

※本ランキングはOpenWorkに投稿されたデータを基に算出しており、個別の部署や時期、役職によって実態は異なる可能性があります。あくまで企業選びの参考情報としてご活用ください。

物流業界ホワイト企業の紹介

ここからは、ランキング上位の企業を中心に、各社の特徴や働きがいについての評判を詳しくご紹介します。データだけでは見えてこない、企業のリアルな姿を探っていきましょう。

株式会社近鉄エクスプレス

【概要】

近鉄グループの国際総合物流企業で、特に航空貨物輸送に強みを持ちます。世界40カ国以上にネットワークを広げ、航空・海上輸送からロジスティクスまでワンストップでサービスを提供しています。

【データ】

残業時間:15.0h|有休消化率:75.0%|激務度:40

【評判】

OpenWorkの口コミでは、月平均残業時間が15時間程度と報告されており、ワークライフバランスを重視する声が多く見られます。連続9日間の休暇取得制度など、福利厚生が充実している点も高く評価されています。一方で、部署や担当顧客によっては業務負荷に差があるとの指摘もあります。

【まとめ】

業界トップクラスの低い残業時間と高い有休消化率を両立しており、制度と運用の両面で働きやすい環境が整備されている企業と言えます。

DHLジャパン株式会社

【概要】

世界220以上の国と地域で国際エクスプレス(国際宅配便)サービスを展開するグローバル企業、DHLの日本法人です。自社で貨物用航空機を保有し、集荷から通関、配達まで一貫した輸送体制を強みとしています。

【データ】

残業時間:24.0h|有休消化率:83.0%|激務度:41

【評判】

外資系企業らしいスピード感が求められる一方で、チームで目標を達成する文化があり、やりがいを感じやすいとの口コミが見られます。有休消化率が80%を超えており、休暇取得への理解が高い社風がうかがえます。男女問わず活躍できる環境で、産休・育休などの制度も整っている点が評価されています。

【まとめ】

高い有休消化率が示すように、オンとオフのメリハリをつけやすい労働環境が魅力のグローバル企業です。

ロジスティード株式会社

【概要】

旧日立物流。企業の物流業務を一括で請け負う3PL(サードパーティ・ロジスティクス)事業の国内最大手です。物流システムの構築から在庫管理、輸送まで包括的なサービスを提供し、国内外に広範なネットワークを持っています。

【データ】

残業時間:27.5h|有休消化率:83.5%|激務度:44

【評判】

口コミでは、残業時間は部署によるものの、有休消化率が非常に高く、長期休暇も取得しやすい環境であることが評価されています。一方で、顧客先に常駐する場合は働き方が大きく異なり、残業が多くなる傾向があるとの声もあります。福利厚生は手厚く、安定した基盤の上で働ける点が魅力とされています。

【まとめ】

全社的に非常に高い有休消化率を誇り、プライベートの時間を確保しやすい制度が定着している企業です。

三菱倉庫株式会社

【概要】

1887年創業の三菱グループの中核企業で、倉庫業界のリーディングカンパニーです。物流事業と不動産事業を両輪とし、特に医薬品や化学品などの専門的な貨物取扱に強みを持ちます。

【データ】

残業時間:14.5h|有休消化率:65.0%|激務度:50

【評判】

残業時間が月平均14.5時間と極めて少なく、ワークライフバランスを重視する社員からの評価が高いです。財閥系の安定した経営基盤と手厚い福利厚生が魅力で、長期的に安心して働ける環境です。ただし、歴史ある企業ならではの年功序列的な風土や、部署によっては堅実な文化が根強いとの意見も見られます。

【まとめ】

業界屈指の残業時間の少なさが特徴で、安定した環境で着実にキャリアを築きたい人材に適した企業と言えるでしょう。

タカセ株式会社

【概要】

1879年創業の歴史ある総合物流企業で、倉庫業、港湾運送、国際輸送などを幅広く手掛けています。特に医療機器や医薬品の物流に専門チームを置き、高品質なサービスを提供しているのが特徴です。

【データ】

残業時間:24.0h|有休消化率:71.2%|激務度:53

【評判】

OpenWorkの口コミでは、比較的落ち着いた社風で、過度な残業は少ない傾向にあるとされています。専門性の高い分野を扱っているため、スキルアップへの意欲がある社員にとっては成長機会が多い環境です。ただし、給与水準に関しては、他の大手企業と比較すると見劣りするという声も一部で見られます。

【まとめ】

安定した事業基盤のもと、専門性を高めながらバランスの取れた働き方が期待できる企業です。

三井倉庫ホールディングス株式会社

【概要】

三井グループの中核物流企業で、倉庫事業を起点に港湾運送、国際輸送、3PL、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)まで幅広く展開しています。近年はM&Aにも積極的で、総合物流企業としての機能を強化し続けています。

【データ】

残業時間:22.5h|有休消化率:70.0%|激務度:53

【評判】

「人の三井」と言われる通り、穏やかで人柄の良い社員が多いという口コミが多数寄せられています。財閥系の安定感と手厚い待遇が、ゆとりのある社風の源泉となっているようです。特に住宅補助や社宅制度が充実しており、若手社員の生活をサポートする体制が整っています。

【まとめ】

良好な人間関係と充実した福利厚生に支えられ、精神的な安定感を持って働ける環境が魅力の企業です。

澁澤倉庫株式会社

【概要】

1897年に渋沢栄一によって設立された歴史ある総合物流企業です。物流事業と不動産事業を両輪とし、倉庫、港湾、陸運、国際輸送まで一貫したサービスを提供しています。

【データ】

残業時間:25.8h|有休消化率:68.0%|激務度:58

【評判】

口コミでは「アットホームな社風」「穏やかな人が多い」といった声が多く、比較的ストレスなく働ける環境と評価されています。一方で、配属される倉庫現場によっては残業が月80時間を超えるケースもあるなど、部署による労働環境の差が大きい点には注意が必要です。

【まとめ】

全社平均ではバランスが取れていますが、配属部署によって働き方が大きく異なる可能性があるため、事前の情報収集が重要な企業です。

株式会社アルプス物流

【概要】

電子部品メーカー、アルプスアルパイングループの物流企業です。電子部品の物流で培った高度なノウハウを強みに、保管・運送・フォワーディングを一貫して提供する総合物流企業として事業を展開しています。

【データ】

残業時間:29.5h|有休消化率:72.0%|激務度:58

【評判】

メーカー系物流子会社ならではの安定した事業基盤が特徴です。口コミでは、福利厚生が手厚く、特に自己負担1万円で入居できる借上げ独身寮など、若手社員へのサポートが充実している点が評価されています。研修制度も手厚く、じっくりと専門性を身につけられる環境です。

【まとめ】

充実した福利厚生と教育制度に支えられ、専門知識を習得しながら安定して働ける企業です。

ヤマト運輸株式会社

【概要】

「クロネコヤマトの宅急便」で知られる、国内宅配便市場の最大手企業です。近年は法人向けのロジスティクスソリューションや、海外展開にも力を入れています。

【データ】

残業時間:32.6h|有休消化率:74.4%|激務度:59

【評判】

数年前の働き方改革以降、労働時間の管理が厳格化され、サービス残業の撲滅や有給休暇の取得推進が進んでいるとの声が多く見られます。有休消化率74.4%という数字がその成果を物語っています。ただし、セールスドライバーなどの現場職は、担当エリアや物量によって依然として業務負荷が高い状況も見受けられます。

【まとめ】

大規模な働き方改革を経て労働環境の改善が進んでおり、特に休暇の取りやすさが高く評価されています。

乾汽船株式会社

【概要】

外航海運事業を主軸に、倉庫・運送事業、不動産事業の3つを展開する企業です。特にばら積み船による穀物や石炭などの資源輸送を得意とし、太平洋水域を中心にグローバルなサービスを提供しています。

【データ】

残業時間:23.7h|有休消化率:61.0%|激務度:63

【評判】

OpenWorkの口コミでは、専門性の高い海運業界でありながら、残業時間は比較的抑えられているとの評価です。少数精鋭の組織であり、若手のうちから責任ある仕事を任される機会が多いようです。不動産事業という安定した収益基盤を持つことも、企業の安定性に繋がっています。

【まとめ】

安定した事業基盤のもと、比較的バランスの取れた労働環境で専門的なキャリアを追求できる企業です。

安田倉庫株式会社

【概要】

1919年創業の総合物流企業で、首都圏や関西圏を中心に多数の物流拠点を保有しています。倉庫業を核としながら、国際輸送や不動産事業も手掛けており、特に医療機器関連の物流に強みを持っています。

【データ】

残業時間:28.0h|有休消化率:65.0%|激務度:63

【評判】

勤務時間が9時から17時と短めに設定されており、残業時間も月平均30時間程度に収まっているため、プライベートとの両立がしやすいとの声があります。住宅補助や寮・社宅制度も手厚く、安心して長く働ける環境が整っている点も評価されています。

【まとめ】

短めの所定労働時間と手厚い住宅補助が特徴で、生活の安定を重視する人に適した企業と言えます。

飯野海運株式会社

【概要】

1899年創業の独立系海運会社。原油やLNG(液化天然ガス)などのエネルギー輸送を主力としながら、オフィスビルの賃貸・開発を行う不動産事業も大きな柱となっています。

【データ】

残業時間:15.4h|有休消化率:50.1%|激務度:65

【評判】

残業時間が月平均15.4時間と非常に少なく、ワークライフバランスを重視する社風がうかがえます。海運と不動産という2つの安定した収益源を持つことで、堅実な経営を実現しています。一方で、有休消化率は50.1%と平均的であり、部署によっては休暇の取得しやすさに差がある可能性も示唆されています。

【まとめ】

業界トップクラスの残業時間の少なさが際立っており、プライベートの時間をしっかり確保したい人にとって魅力的な企業です。

郵船ロジスティクス株式会社

【概要】

日本郵船グループの国際総合物流企業です。海上・航空貨物輸送、倉庫・陸上配送、サプライチェーンマネジメントなど、グローバルで多彩な物流サービスを提供しています。日本のフォワーダー業界では売上高トップ3に入る大手です。

【データ】

残業時間:19.9h|有休消化率:53.0%|激務度:67

【評判】

残業時間が月20時間以下と比較的少なく、働きやすい環境であることが評価されています。「人の郵船」と言われる文化を引き継ぎ、穏やかで人柄の良い社員が多いとの声が多数あります。ただし、慢性的な人手不足を指摘する声もあり、部署によっては業務負荷が高くなる傾向が見られます。

【まとめ】

良好な人間関係と比較的少ない残業時間が魅力ですが、配属される部署によって業務量に差がある点には留意が必要です。

株式会社住友倉庫

【概要】

住友グループの総合物流企業で、物流事業と不動産事業を両輪としています。国内の倉庫業や港湾運送に加え、海外にもネットワークを持ち、国際輸送も手掛けています。

【データ】

残業時間:30.1h|有休消化率:60.0%|激務度:70

【評判】

財閥系の安定した基盤と手厚い福利厚生、特に格安で利用できる寮制度などが高く評価されています。社風は「石橋を叩いて渡るような堅実さ」と評され、真面目で穏やかな社員が多いようです。一方で、残業が美徳とされる古い文化が一部残っており、部署によっては残業が多くなる傾向があるとの指摘もあります。

【まとめ】

強固な経営基盤と充実した福利厚生が魅力ですが、伝統的な企業文化や部署による残業時間の差には注意が必要です。

川崎汽船株式会社

【概要】

日本の三大海運会社の一つ。コンテナ船、自動車船、LNG船、ばら積み船など多様な船隊を運航し、グローバルな海上輸送サービスを提供しています。特に自動車船の分野では業界のパイオニア的存在です。

【データ】

残業時間:35.5h|有休消化率:65.0%|激務度:71

【評判】

海運業界特有の高い給与水準が大きな魅力です 50。3~5年ごとのジョブローテーション制度があり、営業、運航管理、管理部門など幅広い業務を経験できるため、総合的なスキルを身につけたい人に向いています。グローバルな事業展開のため、海外勤務の機会も豊富です。

【まとめ】

高い報酬とグローバルなキャリア形成の機会が魅力ですが、それに伴う一定の業務負荷は想定しておくべき企業です。

株式会社上組

【概要】

1867年創業の港湾運送業界最大手企業です。神戸港をはじめ全国の主要港で、コンテナ荷役、倉庫保管、陸上輸送まで一貫した物流サービスを提供しています。

【データ】

残業時間:33.0h|有休消化率:61.5%|激務度:71

【評判】

口コミでは、年収水準が業界内で高く、福利厚生も大手ならではの手厚さであると評価されています。一方で、現場職は船のスケジュールに左右されるため残業が多くなりがちで、体育会系の社風が残っている部署もあるとの指摘があります。

【まとめ】

安定した事業基盤と高い給与水準が魅力ですが、現場中心の事業特性上、職種によって働き方が大きく異なります。

日本トランスシティ株式会社

【概要】

三重県四日市市に本社を置く中部地区最大の総合物流企業です。倉庫、港湾、陸上、国際輸送と幅広い事業を展開し、特に石油化学製品や自動車部品の取り扱いに強みを持ちます。

【データ】

残業時間:50.0h|有休消化率:78.5%|激務度:71

【評判】

有休消化率が非常に高く、年間の平均取得日数が15.7日に達するなど、休暇を取りやすい文化が根付いています。一方で、口コミでは残業時間が月50時間に達することもあるとされ、特に総合職は業務量が多くワークライフバランスの調整が難しいとの声も見られます。

【まとめ】

休暇は非常に取りやすいものの、残業時間は多めの傾向にあり、仕事に集中する時期と休む時期のメリハリが求められる企業です。

東洋埠頭株式会社

【概要】

1929年設立の大手港湾事業会社で、埠頭業・倉庫業を主軸に全国で事業を展開しています。南満州鉄道の物流部門を源流とする歴史を持ち、埠頭業界ではトップクラスの規模を誇ります。

【データ】

残業時間:18.6h|有休消化率:45.9%|激務度:73

【評判】

残業時間が月20時間以下と少なく、働きやすさを評価する声があります。法令順守意識が高いと評価されており、安定した環境で働ける点が魅力です。ただし、有休消化率は45.9%とやや低めであり、休暇取得のしやすさは部署によって差がある可能性が示唆されます。

【まとめ】

残業が少なくプライベートの時間を確保しやすい一方で、有給休暇の消化については改善の余地がある企業です。

日本梱包運輸倉庫株式会社

【概要】

自動車関連の物流に強みを持つ総合物流企業です。車両や部品の輸送、保管、梱包、輸出入まで一貫したサービスを提供しています。全国に広範なネットワークを持ち、顧客のサプライチェーンを支えています。

【データ】

残業時間:36.0h|有休消化率:62.0%|激務度:74

【評判】

OpenWorkの口コミでは、安定した顧客基盤を持ち、堅実な経営が行われていると評価されています。自動車業界の動向に業績が左右される側面はありますが、長年のノウハウと信頼で安定した事業を継続しています。現場ではシフト制勤務が多く、繁忙期には残業が増える傾向にあります。

【まとめ】

自動車産業という巨大な基盤に支えられた安定性が魅力であり、専門的な物流スキルを身につけられる企業です。

名港海運株式会社

【概要】

名古屋港を拠点とする総合物流企業です。港湾運送事業を中核に、倉庫、陸上輸送、国際輸送まで陸海空一貫の輸送体制を構築しています。

【データ】

残業時間:32.0h|有休消化率:58.0%|激務度:74

【評判】

地域に根差した安定企業であり、堅実な経営が評価されています。口コミでは、法令順守意識が高い一方で、年功序列の風土が根強く残っているとの指摘があります。残業時間や休暇の取りやすさは平均的ですが、部署によって差があるようです。

【まとめ】

名古屋港という中部経済の要を支える安定企業であり、地域に貢献しながら着実にキャリアを積みたい人に向いています。

日本郵船株式会社

【概要】

1885年創業の歴史を持つ、日本を代表する総合海運会社です。定期船、不定期船、物流事業など幅広い分野で世界トップクラスの事業規模を誇り、三菱グループの中核企業の一つでもあります。

【データ】

残業時間:38.1h|有休消化率:62.8%|激務度:75

【評判】

業界最高水準の給与が大きな魅力であり、優秀な人材が集まる環境です。グローバルに事業を展開しているため、海外駐在の機会も豊富です。一方で、24時間365日動く海運業の特性上、業務負荷は高く、突発的な対応が求められることも多いとの声があります。

【まとめ】

高い報酬とグローバルなキャリアを求める人材にとって非常に魅力的ですが、それ相応の責任と業務量が伴う企業です。

丸和運輸機関株式会社

【概要】

小売業向けの3PL(サードパーティ・ロジスティクス)に特化した物流企業です。特に低温食品物流やEC物流に強みを持ち、センター運営からラストワンマイル配送まで一気通貫でサービスを提供しています。

【データ】

残業時間:40.5h|有休消化率:65.0%|激務度:76

【評判】

EC市場の拡大を背景に急成長しており、若手にも挑戦の機会が多く与えられる社風です。口コミでは、風通しが良く、社員同士で助け合う文化があると評価されています。一方で、成長企業ならではのスピード感が求められ、業務量は多い傾向にあります。

【まとめ】

成長意欲が高く、スピード感のある環境でキャリアを築きたい若手にとって魅力的な企業です。

トナミ運輸株式会社

【概要】

富山県に本社を置くトナミホールディングスの中核企業で、特別積合せ貨物運送を中心に事業を展開しています。北陸を地盤としながら、全国に輸送ネットワークを持っています。

【データ】

残業時間:31.0h|有休消化率:52.9%|激務度:78

【評判】

地域に根差した安定企業であり、長く勤める社員が多いのが特徴です。口コミでは、部署によって労働環境に差があり、特にドライバー職は残業が多くなる傾向があるとの指摘が見られます。事務職や管理部門は比較的バランスが取りやすいようです。

【まとめ】

安定した地盤を持つ企業ですが、職種によって働き方が大きく異なるため、希望する職種の実態を確認することが重要です。

株式会社商船三井

【概要】

日本郵船、川崎汽船と並ぶ日本の三大海運会社の一つ。LNG船や自動車船、コンテナ船など多様な船種を運航し、総合海運企業としてグローバルに事業を展開しています。

【データ】

残業時間:38.7h|有休消化率:59.4%|激務度:80

【評判】

日本郵船と同様に、世界トップクラスの給与水準が最大の魅力です。ジョブローテーションを通じて多様な経験を積むことができ、グローバルなキャリアパスが描けます。海運業界の特性上、国際情勢や市況にビジネスが大きく左右されるため、ダイナミックで緊張感のある仕事環境です。

【まとめ】

高い専門性と国際感覚を身につけながら、トップレベルの処遇を目指せるやりがいの大きい企業です。

山九株式会社

【概要】

物流事業とプラント・エンジニアリング事業を両輪とするユニークなビジネスモデルを持つ企業です。工場内での操業支援やメンテナンスから、製品の国際輸送までを一貫して手掛けることができます。

【データ】

残業時間:35.0h|有休消化率:55.0%|激務度:80

【評判】

「ロジスティクス」と「機工」という2つの専門性を身につけられる点が大きな特徴です。口コミでは、現場主義の文化が強く、若いうちからスケールの大きな仕事に携われると評価されています。一方で、現場作業が中心となる部署では、体力的な負担や残業時間の長さが課題となることもあるようです。

【まとめ】

物流とエンジニアリングの両方に携われる稀有な環境であり、現場で専門性を磨きたい人材にとって魅力的な選択肢です。

NIPPON EXPRESSホールディングス株式会社

【概要】

「NX」ブランドで知られる、国内最大手の総合物流企業グループです。陸・海・空のあらゆる輸送モードを網羅し、倉庫、通関、特殊輸送まで、グローバルで幅広い物流サービスを提供しています。

【データ】

残業時間:39.5h|有休消化率:58.0%|激務度:82

【評判】

圧倒的な事業規模とネットワークによる安定感が最大の強みです。口コミでは、福利厚生が手厚く、特に住宅関連の補助が充実していると評価されています。一方で、巨大組織ならではの意思決定の遅さや、部署間の縦割り意識を指摘する声もあります。残業時間は部署や担当業務によって大きく異なります。

【まとめ】

業界のリーディングカンパニーとしての安定性と充実した福利厚生が魅力ですが、大規模組織ならではの特性も理解しておく必要があります。

佐川急便株式会社

【概要】

SGホールディングスグループの中核企業で、企業間物流に強みを持つ大手運送会社です。全国を網羅する輸送ネットワークとセールスドライバーによる顧客密着型のサービスを特徴としています。

【データ】

残業時間:45.0h|有休消化率:60.0%|激務度:85

【評判】

成果主義の文化が比較的強く、頑張りが給与に反映されやすいとの声があります。近年は働き方改革にも力を入れており、労働時間の管理や福利厚生の充実が進んでいます。ただし、セールスドライバー職は日々の業務量が多く、体力的な負担は依然として大きいという意見が多数です。

【まとめ】

成果に応じて高い報酬を目指せる環境ですが、特に現場職においては相応の体力と精神力が求められる企業です。

NSユナイテッド海運株式会社

【概要】

日本製鉄が筆頭株主の外航海運会社で、鉄鉱石や石炭などの資源を運ぶばら積み船を主力としています。日本郵船とも関係が深く、安定した事業基盤を持っています。

【データ】

残業時間:34.6h|有休消化率:49.1%|激務度:86

【評判】

大手鉄鋼メーカーとの強固な関係により、安定した収益を上げています。口コミでは、給与水準は業界内で高位にあり、待遇面の満足度は高いようです。一方で、有休消化率が50%を下回っており、休暇の取りやすさには課題がある可能性が示唆されています。

【まとめ】

高い給与水準と安定した事業基盤が魅力ですが、ワークライフバランスの面では改善の余地があるかもしれません。

西濃運輸株式会社

【概要】

岐阜県大垣市に本社を置く、企業間物流(BtoB)の国内最大手です。特別積合せ事業のパイオニアとして、全国に独自の輸送ネットワークを構築しています。

【データ】

残業時間:42.0h|有休消化率:55.0%|激務度:87

【評判】

企業間物流に特化しているため、再配達が少なく、業務スケジュールが比較的安定しているという特徴があります。口コミでは、良くも悪くも昔ながらの運送会社という体質が残っており、上下関係や社内ルールが厳しい面もあるとの指摘が見られます。

【まとめ】

BtoB物流という安定した事業領域で働ける一方、伝統的な企業文化への適応が求められる企業です。

鴻池運輸株式会社

【概要】

1880年創業の老舗総合物流企業。食品、鉄鋼、医療、空港関連など、多岐にわたる業界で製造工程の請負や物流サービスを提供しています。

【データ】

残業時間:38.0h|有休消化率:50.0%|激務度:88

【評判】

大手ならではの福利厚生の充実度、特に借り上げ社宅制度などを評価する声が多くあります。一方で、給与水準が同業他社に比べて低いという不満や、部署によっては休日出勤や夜間対応が多く、プライベートの時間が確保しにくいとの口コミも見られます。

【まとめ】

安定した事業基盤と手厚い福利厚生は魅力ですが、給与水準と部署による働き方の差については注意が必要です。

株式会社中央倉庫

【概要】

京都に本社を置く総合物流企業。倉庫業を基盤に、医薬品や化学品、電子部品などの保管・輸送に強みを持ちます。全国に拠点を展開し、顧客のニーズに応じた物流サービスを提供しています。

【データ】

残業時間:33.1h|有休消化率:39.9%|激務度:93

【評判】

OpenWorkの口コミでは、堅実な経営で安定している点が評価されています。しかし、有休消化率が40%を下回っており、休暇を取得しにくい雰囲気や業務体制がある可能性がうかがえます。残業時間も月30時間を超えており、ワークライフバランスの改善が課題と見られています。

【まとめ】

安定した経営基盤を持つ企業ですが、休暇の取りやすさや残業時間の削減といった働きやすさの面では課題を抱えているようです。

福山通運株式会社

【概要】

広島県福山市に本社を置く大手運送会社。全国に広がる輸送ネットワークを駆使し、特別積合せ輸送を主力事業としています。

【データ】

残業時間:48.0h|有休消化率:45.0%|激務度:103

【評判】

口コミでは、基本給が低めに設定されており、残業や各種手当で収入を補う給与体系であるとの指摘が多く見られます。そのため、残業時間が長くなる傾向にあり、体力的な負担が大きいと感じる社員が多いようです。事故を起こした際のペナルティが厳しいという声もありました。

【まとめ】

安定した大手企業ですが、給与体系や労働時間の面で厳しい側面があり、働く上での覚悟が求められる企業です。

シモハナ物流株式会社

【概要】

広島県に本社を置き、食品物流に特化した3PL事業を展開しています。外食チェーンやスーパーマーケット向けの定温物流(冷蔵・冷凍)に強みを持ち、西日本を中心に全国へネットワークを拡大しています。

【データ】

残業時間:46.2h|有休消化率:40.6%|激務度:105

【評判】

急成長を続けている企業であり、活気がある一方で、現場は常に人手不足で業務負荷が高いとの声が多数あります。残業時間が長く、有休消化率も低い水準にあり、ワークライフバランスの確保が難しい状況がうかがえます。ただし、頑張りが評価される環境であり、若いうちから責任ある立場を任される機会は多いようです。

【まとめ】

成長企業でキャリアアップを目指せるチャンスはありますが、高い業務負荷と長時間労働を前提とする必要があります。

株式会社サカイ引越センター

【概要】

「勉強しまっせ」のCMで知られる、引越業界の最大手企業です。個人向け・法人向けの引越サービスを全国で展開しており、丁寧な作業品質で高い評価を得ています。

【データ】

残業時間:55.0h|有休消化率:40.0%|激務度:115

【評判】

引越という業務の特性上、繁忙期(3月~4月)は極めて多忙になり、長時間の残業や休日出勤が常態化するとの口コミが多く見られます。体力的な負担が非常に大きく、厳しい体育会系の社風が残っているという指摘もあります。一方で、成果がインセンティブとして給与に直結するため、若くして高収入を得ることも可能です。

【まとめ】

体力に自信があり、成果に応じて稼ぎたいという意欲の高い人材には向いていますが、ワークライフバランスを重視する人には厳しい環境です。

物流業界で本当にホワイトな企業をさがすには入念な調査が必要!

ここまでランキング形式で各社のデータと評判を紹介してきましたが、このランキングが絶対的な指標ではないことをご理解いただく必要があります。本当に自分にとって「ホワイト」な企業を見つけるためには、より入念な調査が不可欠です。

その理由は、同じ会社であっても、部署や営業所、さらには直属の上司によって働きやすさが大きく変わるからです。例えば、全社平均の残業時間が20時間でも、特定の現場では月80時間の残業が常態化しているケースは珍しくありません。

このランキングは、あくまで優良な企業を見つけるための「出発点」です。ここからさらに一歩踏み込んで、自分だけのホワイト企業を見つけるための具体的な方法を次章から解説します。

ホワイト企業か判断する方法1:関係者に聞く

最も信頼性が高い情報は、その企業で実際に働いている、あるいは働いていた経験のある「人」からの生の声です。データやネットの口コミだけでは分からない、現場のリアルな雰囲気や実情を知ることができます。

大学のキャリアセンターやOB・OG名簿を活用して、志望企業に勤めている先輩を探してみましょう。また、LinkedInなどのビジネスSNSで出身大学や前職のつながりを頼りにコンタクトを取るのも有効な手段です。

もしコンタクトが取れたら、「繁忙期の残業はどのくらいですか?」「有給休暇は計画通りに取得できていますか?」「職場の雰囲気はどのような感じですか?」といった具体的な質問を投げかけてみましょう。彼らの率直な意見は、何よりも貴重な判断材料となります。

ホワイト企業か判断する方法2:全ての口コミサイトを入念にチェック

OpenWorkをはじめとする口コミサイトは、非常に有用な情報源ですが、その使い方にはコツがあります。単に総合評価のスコアを見るだけでなく、書き込まれた口コミの内容を深く読み込むことが重要です。

注目すべきは、「複数の口コミで共通して指摘されている点」です。例えば、一人だけが「上司と合わなかった」と書いていても、それは個人的な相性の問題かもしれません。しかし、部署も年齢も違う5人の投稿者が「トップダウンの文化が強い」「若手の意見が通りにくい」と書いていれば、それはその企業の構造的な特徴である可能性が高いと判断できます。

また、レビューを「職種」や「在籍時期」で絞り込んで読むことも有効です。ドライバーの働き方と本社の企画職の働き方が全く違うのは当然です。できるだけ自分の希望する職種に近い人の、なるべく新しい口コミを参考にすることで、入社後のギャップを減らすことができます。

転職エージェントをフル活用する

転職エージェントは、単に求人を紹介してくれるだけの存在ではありません。彼らは企業の採用担当者と日常的にコミュニケーションを取っており、社内の雰囲気や組織文化、さらには配属予定部署のマネージャーの人柄といった、外部からはうかがい知れない「インサイダー情報」を持っていることがあります。

エージェントに相談する際は、「このポジションの過去の退職理由は何ですか?」「このチームではどのような方が活躍されていますか?」といった、踏み込んだ質問をしてみましょう。優れたエージェントであれば、求人票には書かれていないリアルな情報を提供してくれるはずです。複数のエージェントに登録し、多角的な情報を得ることで、より客観的な企業判断が可能になります。

【業界独自】物流の「2024年問題」とDXの動向が働きやすさを左右する

最後に、物流業界ならではの視点として、企業の将来性や働きやすさを見極める上で極めて重要なトレンドを解説します。それが「2024年問題」への対応と、それに伴う「物流DX(デジタル・トランスフォーメーション)」への取り組みです。

「2024年問題」とは、2024年4月から働き方改革関連法により、トラックドライバーの時間外労働に年間960時間の上限が設けられたことで生じる様々な問題の総称です。これにより、一人のドライバーが運べる距離や量が減少し、物流業界全体で輸送能力の低下が懸念されています。

この構造的な課題への最も有効な対策が、AIやロボティクスなどのデジタル技術を活用して業務を効率化する「物流DX」です。具体的には、AIによる最適な配送ルートの自動作成、倉庫内でのピッキングや搬送作業の自動化、トラックの待機時間を削減する予約システムの導入などが挙げられます

この動向は、求職者にとって企業の「ホワイト度」を見極める新たな指標となります。

積極的にDXに投資し、業務効率化を進めている企業は、ドライバーや現場作業員の負担を根本から減らそうと努力している証拠です。こうした企業は、長時間労働に頼らない持続可能な事業モデルを構築しようとしており、将来的に見ても働きやすい環境が維持・向上される可能性が高いと言えます。佐川急便が導入を進める中継輸送用の「スワップボディコンテナ車両」や、鉄道・船舶輸送への切り替え(モーダルシフト)などはその好例です。

一方で、DXへの投資を怠り、旧来のマンパワーに頼った運営を続けている企業は、2024年問題のしわ寄せが現場の従業員に直接及ぶリスクがあります。輸送能力の低下を補うために、無理な運行スケジュールを組んだり、サービス残業を黙認したりする環境に陥りかねません。

企業のIR情報や中期経営計画、ニュースリリースなどを確認し、「DX」「自動化」「効率化」といったキーワードにどれだけ具体的に言及し、投資しているかを確認してみてください。その企業の未来の働きやすさを占う、重要なヒントが隠されているはずです。

まとめ

物流業界における「ホワイト企業」探しは、単に公開されている残業時間や有休消化率のデータを見るだけでは完結しません。本記事で提示したランキングは有力な出発点ですが、そこからさらに一歩踏み込み、口コミサイトで多角的な評判を分析し、関係者や転職エージェントから生きた情報を得ることが不可欠です。

そして何より、業界全体を揺るがす「2024年問題」という大きな変化に対し、企業がDX推進という形でどれだけ前向きに取り組んでいるかという視点を持つことが、これからの時代に本当に働きやすい企業を見極める鍵となります。

データという客観的な事実と、人々の評判や企業の未来への戦略という定性的な情報の両面から判断することで、あなたはきっと、自分にとって最適な「ホワイト企業」を見つけることができるでしょう。

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