【30社】Slerのホワイト企業ランキング一覧表

ホワイト企業
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この記事では、Slerのホワイト企業ランキングを、平均残業時間と有給消化率の2指標から算出した「激務度」で比較・紹介します。
そこで今回は各社の 「平均残業時間(1か月)」 と 「有給休暇消化率」 を OpenWork掲載の最新データに基づいて調査しました。
激務度 は 残業時間(時間)+(100-有休消化率(%)) で算出しており、値が低いほど「残業が少なく有休消化率が高い」=ホワイト度が高い企業です。
※激務度算出例:残業20時間・有休消化率70%の場合 → 激務度=20+(100-70)=50(ポイント)となります。

【一覧表】SIerのホワイト企業ランキング

早速、調査結果を見ていきましょう。このランキングは、残業時間と有給休暇消化率から算出した「激務度」が低い順(=ホワイト度が高い順)に並んでいます。

激務度は以下の計算式で算出しており、数値が低いほどプライベートとの両立がしやすい企業である可能性が高いことを示します。

激務度 = 月間平均残業時間 + (100 – 有給休暇消化率)

企業名 残業時間 有休消化率 激務度
SCSK 17.5h 91.5% 26
伊藤忠テクノソリューションズ(CTC) 24.3h 88.2% 36
日本ユニシス(BIPROGY) 20.2h 83.1% 37
NTTデータ 26.5h 86.4% 40
パナソニック インフォメーションシステムズ 17.8h 76.5% 41
キャノンITソリューションズ 19.5h 78.2% 41
電通総研 27.2h 83.5% 44
JSOL 25.8h 81.3% 45
日鉄ソリューションズ(NSSOL) 28.5h 82.1% 46
TIS 24.1h 77.5% 47
兼松エレクトロニクス 20.3h 72.1% 48
日本アイ・ビー・エム 22.8h 74.3% 49
三菱総研DCS 23.5h 74.1% 49
ニッセイ情報テクノロジー 21.5h 71.5% 50
NECソリューションイノベータ 23.4h 73.2% 50
野村総合研究所(NRI) 35.8h 85.1% 51
中部テレコミュニケーション 22.3h 70.4% 52
大和総研 25.1h 72.8% 52
東京海上日動システムズ 24.2h 71.5% 53
三井情報 28.1h 74.5% 54
富士通 26.5h 71.8% 55
みずほリサーチ&テクノロジーズ 28.3h 72.1% 56
三菱UFJインフォメーションテクノロジー 27.4h 70.2% 57
オージス総研 24.1h 66.5% 58
日立製作所 29.5h 70.5% 59
オービック 22.5h 62.1% 60
日本電気(NEC) 25.1h 64.3% 61
インテック 30.2h 68.1% 62
ネットワンシステムズ 32.5h 65.4% 67
伊藤忠テクノソリューションズ(CTCシステムマネジメント) 31.0h 62.5% 69

出典:OpenWork(アクセス日:2025年12月)

※本ランキングは、OpenWork上で「平均残業時間」と「有給休暇消化率」の両方のデータが取得できた企業のみを対象としています。そのため、業界内の全ての企業を網羅しているわけではありません。

SIerホワイト企業の紹介

ここからは、ランキングに掲載した企業を1社ずつ詳しく紹介していきます。各社の事業内容や特徴、そしてデータが示す働き方の実態について掘り下げていきましょう。

SCSK

【概要】住友商事系列のSIer。業界に先駆けて「スマートワーク・チャレンジ」などの働き方改革を推進したパイオニア的存在です。

【データ】残業時間:17.5h、有休消化率:91.5%、激務度:26

【評判】全社を挙げて残業削減と有休取得を推奨しており、無理な働き方は厳しく制限されています。評価制度も残業の少なさを加味する仕組みがあるため、心理的な休みやすさが非常に高いのが特徴です。

【まとめ】「SIer=激務」というイメージを最も覆している、業界トップクラスのホワイト企業といえます。

伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)

【概要】伊藤忠商事系列のユーザー系SIer。マルチベンダーとしての強みを持ち、インフラからアプリまで幅広く手掛けます。

【データ】残業時間:24.3h、有休消化率:88.2%、激務度:36

【評判】朝型勤務の推奨やテレワークの浸透が早く、個人の裁量が大きい環境です。有休も取得しやすく、ワークライフバランスを重視する社員から高い支持を得ています。

【まとめ】高年収を維持しつつ、自由度の高い働き方ができる理想的なバランスの企業です。

日本ユニシス(BIPROGY)

【概要】特定のメーカーに縛られない独立系・ユーザー系の中間的な立ち位置で、金融や流通に強いSIerです。

【データ】残業時間:20.2h、有休消化率:83.1%、激務度:37

【評判】非常に穏やかな社風で、ガツガツした雰囲気よりも協調性を重んじる文化があります。残業時間は年々減少傾向にあり、福利厚生の充実度も高いです。

【まとめ】安定した環境で、精神的なゆとりを持って長期的にキャリアを築ける会社です。

NTTデータ

【概要】国内最大手のSIer。公共、金融、法人と全方位に事業を展開するIT業界のガリバーです。

【データ】残業時間:26.5h、有休消化率:86.4%、激務度:40

【評判】巨大組織ゆえに部署による差はあるものの、組合が強くサービス残業は皆無です。育休取得や時短勤務などの制度運用も徹底されています。

【まとめ】日本最高峰のプロジェクトに携わりながら、法令遵守の行き届いた環境で働ける安心感があります。

パナソニック インフォメーションシステムズ

【概要】パナソニックグループのIT戦略を担うユーザー系SIer。製造業のノウハウを武器に外販も展開しています。

【データ】残業時間:17.8h、有休消化率:76.5%、激務度:41

【評判】親会社の労務管理に準じているため、ワークライフバランスは非常に安定しています。18時以降はオフィスが閑散とすることも多く、私生活を重視する層に好評です。

【まとめ】製造系SIerならではの堅実さと、プライベートの時間を両立しやすい環境が整っています。

キャノンITソリューションズ

【概要】キヤノングループ。自社製品の連携だけでなく、金融や製造向けソリューションにも強みを持ちます。

【データ】残業時間:19.5h、有休消化率:78.2%、激務度:41

【評判】「人を大切にする」文化が根付いており、無理な納期設定や属人化を避ける動きが見られます。有休奨励日なども設定されており、休みを取ることへの抵抗感が少ないです。

【まとめ】キヤノングループの安定基盤の上で、残業を抑えながらスキルアップを目指せる良質なSIerです。

電通総研

【概要】電通グループのIT企業(旧ISID)。金融や製造の設計支援、電通向けのシステム開発など多岐にわたります。

【データ】残業時間:27.2h、有休消化率:83.5%、激務度:44

【評判】クリエイティブな社風で、先進的な技術スタックを好むエンジニアが多いです。激務のイメージがあるグループ内でも、IT部門は効率重視の働き方が浸透しています。

【まとめ】知的好奇心を満たせるハイレベルな環境でありながら、休日の確保も両立できる稀有な企業です。

JSOL

【概要】日本総研とNTTデータの合弁から生まれたSIer。ERP導入やコンサルティングに強みを持ちます。

【データ】残業時間:25.8h、有休消化率:81.3%、激務度:45

【評判】少数精鋭で質の高いアウトプットを求められますが、その分働き方の自由度は高いです。セルフマネジメントができる前提で、リモートワークや休暇が自由に調整できます。

【まとめ】プロフェッショナルとしての自律を求められる一方、それに伴う自由な働き方が保障されている企業です。

日鉄ソリューションズ(NSSOL)

【概要】日本製鉄系。製鉄現場の24時間365日稼働を支えてきた技術力を背景に、大規模システムに強み。

【データ】残業時間:28.5h、有休消化率:82.1%、激務度:46

【評判】論理的で落ち着いた社員が多く、感情的な働き方は排除される傾向にあります。技術追求を良しとする文化がありつつも、労務管理は厳格です。

【まとめ】堅実な技術者集団の中で、メリハリをつけた働き方が可能な優良企業です。

TIS

【概要】独立系大手。クレジットカード決済システムなどで圧倒的なシェアを誇ります。

【データ】残業時間:24.1h、有休消化率:77.5%、激務度:47

【評判】近年、働き方改革に非常に力を入れており、残業時間の可視化やノー残業デーの徹底が進んでいます。女性の管理職登用やキャリア支援も活発です。

【まとめ】独立系特有のスピード感を維持しつつ、現代的なクリーンな職場環境への転換に成功しています。

兼松エレクトロニクス

【概要】兼松系列。仮想化やストレージなどのインフラ構築に強いSIerです。

【データ】残業時間:20.3h、有休消化率:72.1%、激務度:48

【評判】顧客第一主義ではあるものの、営業と技術の連携がスムーズで、無理な負担が一方に偏らないよう調整されています。給与水準も高く、満足度が高い傾向です。

【まとめ】商社系らしい活気がありながら、過度な長時間労働を避けるバランス感覚に優れた企業です。

日本アイ・ビー・エム

【概要】グローバルIT企業の日本法人。SIだけでなく、AI(Watson)やコンサルティングでも有名です。

【データ】残業時間:22.8h、有休消化率:74.3%、激務度:49

【評判】成果主義が徹底されているため、効率よく仕事を終わらせればいつ休んでも文句を言われない風土があります。フルリモートに近い働き方の社員も多いです。

【まとめ】成果へのプレッシャーは一定あるものの、時間と場所の制約を受けない「大人の働き方」ができる会社です。

三菱総研DCS

【概要】三菱総研と三菱UFJ銀行の流れを汲むSIer。金融システムとBPOに強み。

【データ】残業時間:23.5h、有休消化率:74.1%、激務度:49

【評判】「三菱」の名の通り、非常に堅実でコンプライアンス意識が強いです。上司が率先して休みを取る姿勢が見られ、若手も休暇を申請しやすい雰囲気があります。

【まとめ】銀行系の安定感と、三菱グループならではの充実した労務制度に守られた環境です。

ニッセイ情報テクノロジー

【概要】日本生命グループ。保険・共済・ヘルスケア分野に特化したユーザー系SIerです。

【データ】残業時間:21.5h、有休消化率:71.5%、激務度:50

【評判】福利厚生が親会社準拠で極めて手厚いです。特に女性のライフイベントに合わせたサポートが充実しており、長く働き続ける社員が非常に多いです。

【まとめ】金融系特有の堅さはあるものの、ワークライフバランスの安定感は業界随一といえます。

NECソリューションイノベータ

【概要】NECグループのソフトウェア開発を担う中核企業。全国に拠点を持ちます。

【データ】残業時間:23.4h、有休消化率:73.2%、激務度:50

【評判】巨大なエンジニア集団であり、多様な働き方を許容する度懐があります。全社的に長時間労働の是正に取り組んでおり、平均値も低水準で安定しています。

【まとめ】圧倒的な案件数と技術領域を持ちながら、個人の生活も大切にできる大手らしい安心の環境です。

野村総合研究所(NRI)

【概要】国内屈指のコンサル・SIer。圧倒的な高年収で知られる一方、激務の噂も絶えません。

【データ】残業時間:35.8h、有休消化率:85.1%、激務度:51

【評判】残業時間はランキング中では高い部類ですが、有休消化率は驚異的です。「働くときは働き、休むときは全力で休む」というプロフェッショナルな文化が徹底されています。

【まとめ】激務度は低くないものの、高い報酬と確実に取れる休暇を両立したい「タフな精鋭」向け。

中部テレコミュニケーション

【概要】KDDI系列の中部地域に根ざしたSI・通信事業。地域密着型の強みを持ちます。

【データ】残業時間:22.3h、有休消化率:70.4%、激務度:52

【評判】地域インフラを支える責任感から真面目な社員が多く、労働環境の整備にも余念がありません。転勤の少なさもワークライフバランスに寄与しています。

【まとめ】安定した通信基盤を背景に、無理のないペースで働ける優良なユーザー系企業です。

大和総研

【概要】大和証券グループ。リサーチ、コンサル、ITの3機能を併せ持つシンクタンク系SIerです。

【データ】残業時間:25.1h、有休消化率:72.8%、激務度:52

【評判】証券系システムのためミスが許されない緊張感はありますが、その分、労働時間の管理は厳格です。有休についても、一定の日数取得を義務付けるなど徹底されています。

【まとめ】質の高い仕事と、仕組み化された休暇取得の両立が可能な環境です。

東京海上日動システムズ

【概要】東京海上グループのIT戦略を担う。損害保険システムにおいて世界最大級の規模を誇ります。

【データ】残業時間:24.2h、有休消化率:71.5%、激務度:53

【評判】「自律」を重んじる文化があり、自分の仕事が片付けば定時帰宅も容易です。育児との両立をしているパパ・ママエンジニアも多く在籍しています。

【まとめ】盤石なグループ基盤の中で、家族や自分の時間を犠牲にせず働ける優良SIerです。

三井情報

【概要】三井物産系列。海外案件や最新ソリューションの導入など、商社系らしいグローバルな展開が特徴。

【データ】残業時間:28.1h、有休消化率:74.5%、激務度:54

【評判】自由闊達な雰囲気で、若手から意見が言える風通しの良さがあります。残業代は全額支給され、サービス残業を厳しく禁じる文化が根付いています。

【まとめ】物産グループのダイナミックな事業に関わりつつ、適正な労働条件が確保された職場です。

富士通

【概要】国内トップシェアを誇るITベンダー。近年は「Fujitsu Uvance」として社会課題解決に注力。

【データ】残業時間:26.5h、有休消化率:71.8%、激務度:55

【評判】ジョブ型雇用の導入やフルリモートの推進など、日本の大企業の中でも働き方改革の先頭を走っています。部署による差は依然としてありますが、全体としては非常に働きやすくなっています。

【まとめ】制度面での先進性が高く、自分自身の裁量でキャリアと生活をコントロールしやすい環境です。

みずほリサーチ&テクノロジーズ

【概要】みずほフィナンシャルグループ。巨大銀行システムの開発・運用からコンサルまで。

【データ】残業時間:28.3h、有休消化率:72.1%、激務度:56

【評判】旧組織の合併による文化の差は残るものの、ワークライフバランスへの配慮は一貫して高いです。連続休暇の取得推奨など、リフレッシュのための制度が機能しています。

【まとめ】銀行系ならではの硬さはあるものの、休みやすさや福利厚生の厚さはトップクラスです。

三菱UFJインフォメーションテクノロジー

【概要】三菱UFJ銀行のシステムを支える中核企業。金融インフラの心臓部を担います。

【データ】残業時間:27.4h、有休消化率:70.2%、激務度:57

【評判】金融システムの安定稼働を重視するため、保守的な面もありますが、労務管理の厳格さは折り紙付きです。サービス残業は皆無で、残業抑制の意識も高いです。

【まとめ】社会的な影響力が大きい仕事に従事しながら、大手金融グループの恩恵を最大限に受けられる職場です。

オージス総研

【概要】大阪ガスグループ。オブジェクト指向技術の草分け的存在として高い技術力を誇ります。

【データ】残業時間:24.1h、有休消化率:66.5%、激務度:58

【評判】関西らしい温和な社風で、人を育てる文化があります。有休取得についても寛容で、自分のペースで仕事を進めやすいという声が多いです。

【まとめ】技術追求を楽しみつつ、ゆったりとした時間軸で働ける「隠れたホワイト企業」です。

日立製作所

【概要】ITから電力、鉄道まで手掛ける日本最大の製造業。ITセグメントは最大の稼ぎ頭です。

【データ】残業時間:29.5h、有休消化率:70.5%、激務度:59

【評判】伝統的な大企業の良さと、グローバル企業としての合理性が同居しています。有休は年間20日程度をしっかり消化させる空気があり、長期休暇も取りやすいです。

【まとめ】大規模組織の安心感と、成果に対する適正な評価・休暇が担保された環境です。

オービック

【概要】独立系。ERPパッケージ「OBIC7」で中堅・中小企業市場を席巻しています。

【データ】残業時間:22.5h、有休消化率:62.1%、激務度:60

【評判】営業力の強さで知られますが、業務効率化を徹底しているため残業時間は意外と抑制されています。成果にこだわる分、仕事の密度は高いです。

【まとめ】高年収で知られる企業の中では残業が少なく、効率よく稼ぎたい人に向いています。

日本電気(NEC)

【概要】通信ネットワークや生体認証技術に強みを持つ、老舗の総合ITベンダー。

【データ】残業時間:25.1h、有休消化率:64.3%、激務度:61

【評判】部署によるものの、全体として優しい性格の人が多く、ギスギスした雰囲気は少ないです。テレワーク制度も充実しており、柔軟な働き方が可能です。

【まとめ】古き良き日本の働きやすさと、現代的なテレワーク環境が調和している大手企業です。

インテック

【概要】TISインテックグループの独立系SIer。地方自治体や特定業界に深い強みを持ちます。

【データ】残業時間:30.2h、有休消化率:68.1%、激務度:62

【評判】顧客に寄り添うスタイルゆえに残業が増える場面もありますが、グループを挙げての残業抑制施策により改善が進んでいます。人間関係の良さを挙げる声が多いのも特徴です。

【まとめ】泥臭い仕事も厭わない姿勢がありつつも、労働時間は適正に保たれるよう管理されています。

ネットワンシステムズ

【概要】ネットワーク機器に特化したSIer。高い技術力とマルチベンダーの強みを持ちます。

【データ】残業時間:32.5h、有休消化率:65.4%、激務度:67

【評判】働き方の先進性(テレワーク・フルフレックス)を自社で体現しています。激務度は高めに出ますが、それは「自立して自由に働く」ための対価として捉える社員も多いです。

【まとめ】拘束時間よりも「場所や時間の自由度」を重視したい技術志向の方にはホワイトに感じられる職場です。

伊藤忠テクノソリューションズ(CTCシステムマネジメント)

【概要】CTCグループの運用・保守を専門とする子会社。

【データ】残業時間:31.0h、有休消化率:62.5%、激務度:69

【評判】運用保守という性質上、シフト勤務や突発対応が発生することもありますが、その分、代休管理や手当は非常に手厚いです。

【まとめ】親会社CTCの制度に準じているため、安定した福利厚生の中で着実に業務をこなせる環境です。

SIerで本当にホワイトな企業をさがすには入念な調査が必要!

SIer業界は、同じ会社内でも「配属されるプロジェクト(現場)」によって労働環境が180度変わるという特殊性があります。全社平均の数値がどれほど良くても、あなたがアサインされる現場が炎上していれば、結果として激務に巻き込まれるリスクはゼロではありません。

だからこそ、平均値だけで判断するのではなく、自分が希望する職種や事業部がどのような状況にあるのかを、多角的な視点で調査することが不可欠です。

ホワイト企業か判断する方法1:関係者に聞く

もっとも信頼できる情報は、実際にそのプロジェクトで働いているエンジニアの生の声です。

知り合いがいない場合でも、昨今は「Meety」などのカジュアル面談プラットフォームや、SNS(XやQiitaなど)での発信を通じて、現場の人間と接触することが可能です。「実際、どれくらい残業していますか?」「有休は申請して断られたことはありますか?」といった踏み込んだ質問をすることで、数値の裏側にある真実を知ることができます。

ホワイト企業か判断する方法2:全ての口コミサイトを入念にチェック

OpenWorkだけでなく、「転職会議」や「キャリコネ」など、複数の口コミサイトを横断的にチェックしましょう。

特に注目すべきは「直近1年以内の投稿」「特定の部署名が含まれる投稿」です。働き方改革が急速に進んでいる企業であれば、数年前の古い口コミは参考にならないことが多いからです。また、低評価の口コミがあったとしても、それが一部の不満層によるものか、構造的な問題によるものかを冷静に見極める必要があります。

転職エージェントをフル活用する

SIer業界に精通した転職エージェントは、企業の「今」の内部情報を握っています。

「今、〇〇社の〇〇プロジェクトは人が足りていなくて忙しいらしい」「逆に〇〇社は働き方改革が成功して、離職率が劇的に下がっている」といった、口コミサイトには載らないタイムリーな情報を教えてくれます。エージェントを単なる求人紹介ツールとしてではなく、「内部情報の裏付け調査」のために活用するのが、ホワイト企業への転職の極意です。

SIer特有の「ピラミッド構造」とホワイト度の関係を知る

SIer業界には、元請け(プライム)から下請けへと流れる多重下請け構造が存在します。一般的にピラミッドの頂点に近いほど、予算やスケジュールのコントロール権があるため、ホワイト度は高まりやすい傾向にあります。

しかし、一方で最上流の元請け企業は顧客(エンドユーザー)との直接交渉や進捗管理の責任を負うため、精神的なプレッシャーが強くなる側面もあります。逆に、下請けであっても特定の技術に特化した優良なパートナー企業であれば、労働時間は非常に安定していることも少なくありません。

自分の適性が「責任を負ってでもスケジュールを管理したい側」か、「決まったタスクを確実にこなして帰りたい側」かを見極めることで、自分にとっての「本当のホワイト」が見つかるはずです。

SIer業界での企業選びは、数字という「客観的データ」と、現場の声という「主観的な体感」の両輪で進めることが成功の鍵となります。

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