この記事では、企画のホワイト企業ランキングを、平均残業時間と有給消化率の2指標から算出した「激務度」で比較・紹介します。
そこで今回は各社の 「平均残業時間(1か月)」 と 「有給休暇消化率」 を OpenWork掲載の最新データに基づいて調査しました。
激務度 は 残業時間(時間)+(100-有休消化率(%)) で算出しており、値が低いほど「残業が少なく有休消化率が高い」=ホワイト度が高い企業です
※激務度算出例:残業20時間・有休消化率70%の場合 → 激務度=20+(100-70)=50(ポイント)となります。
【一覧表】企画のホワイト企業ランキング
早速、調査結果を見ていきましょう。このランキングは、全国の経営企画や商品企画などの職種を広く公募、あるいは多数擁する主要企業の中から、OpenWorkの最新データを基に「平均残業時間」と「有休消化率」の両方が取得できた企業を厳選し、激務度が低い順(ホワイト度が高い順)にランキング化しました。
| 企業名 | 残業時間 | 有休消化率 | 激務度 |
| SCSK | 17.5h | 91.5% | 26 |
| サントリーホールディングス | 19.2h | 88.5% | 31 |
| 味の素 | 18.5h | 87.2% | 31 |
| 東京ガス | 17.5h | 85.1% | 32 |
| 日本郵船 | 20.2h | 83.1% | 37 |
| 豊田通商 | 21.5h | 84.5% | 37 |
| 資生堂 | 18.2h | 79.5% | 39 |
| 武田薬品工業 | 20.4h | 81.2% | 39 |
| NTTドコモ | 22.1h | 82.5% | 40 |
| アサヒグループホールディングス | 24.5h | 84.1% | 40 |
| キヤノン | 19.5h | 78.4% | 41 |
| 日本航空(JAL) | 18.2h | 76.5% | 42 |
| ソニーグループ | 25.1h | 82.5% | 43 |
| 本田技研工業 | 28.5h | 85.1% | 43 |
| 三井不動産 | 21.2h | 74.5% | 47 |
| 三菱地所 | 22.4h | 75.3% | 47 |
| 富士フイルムホールディングス | 23.5h | 74.2% | 49 |
| 中外製薬 | 25.4h | 76.1% | 49 |
| 電通総研 | 27.2h | 78.1% | 49 |
| パナソニック | 23.4h | 72.1% | 51 |
| 旭化成 | 26.5h | 74.3% | 52 |
| KDDI | 28.5h | 76.2% | 52 |
| オリエンタルランド | 22.1h | 69.5% | 53 |
| 花王 | 25.1h | 72.4% | 53 |
| 三菱商事 | 20.4h | 65.5% | 55 |
| 野村総合研究所(NRI) | 35.8h | 80.5% | 55 |
| 三井物産 | 24.3h | 68.2% | 56 |
| 楽天グループ | 31.2h | 72.5% | 59 |
| ソフトバンク | 28.5h | 68.4% | 60 |
| リクルート | 35.1h | 74.3% | 61 |
出典:OpenWork(アクセス日:2025年12月時点)
※本ランキングは、OpenWork上で「平均残業時間」と「有給休暇消化率」の両方のデータが取得できた企業のみを対象としています。そのため、業界内の全ての企業を網羅しているわけではありません。
企画のホワイト企業の紹介
ここからは、ランキングに掲載した企業を1社ずつ詳しく紹介していきます。各社の事業内容や特徴、そしてデータが示す働き方の実態について掘り下げていきましょう。
SCSK
【概要】住友商事系のITソリューション企業。経営企画から事業企画まで、全社を挙げた「働き方改革」の成功モデルとして知られます。
【データ】残業時間:17.5h、有休消化率:91.5%、激務度:26
【評判】「残業代を減らしてボーナスで還元」という仕組みが定着。企画職であっても、無理な納期や突発的な会議が厳しく抑制されています。
【まとめ】IT業界の企画職という多忙なイメージを払拭し、圧倒的な休みやすさを実現しているトップ企業です。
サントリーホールディングス
【概要】日本を代表する飲料・食品メーカー。商品企画のレベルが極めて高く、社員の創造性を尊重する社風です。
【データ】残業時間:19.2h、有休消化率:88.5%、激務度:31
【評判】「やってみなはれ」の精神がありつつも、労務管理は非常にホワイト。フレックスやテレワークを自由に駆使して企画を練る文化があります。
【まとめ】高いブランド力を持ちながら、個人の裁量と休息がしっかりと保障された理想的な環境です。
味の素
【概要】グローバルに展開する大手食品メーカー。経営企画や海外事業企画など、知的な業務領域が広いのが特徴。
【データ】残業時間:18.5h、有休消化率:87.2%、激務度:31
【評判】「ASV(味の素グループ・シェアード・バリュー)」に基づき、働きやすさを追求。有休の計画付与が徹底されており、夏休みや冬休みが非常に長いです。
【まとめ】高収益企業ならではの心の余裕があり、落ち着いて中長期的な企画に取り組める優良企業です。
東京ガス
【概要】首都圏のエネルギー供給を担う。社会インフラとしての安定した経営企画が主軸。
【データ】残業時間:17.5h、有休消化率:85.1%、激務度:32
【評判】インフラ企業らしく、サービス残業の撲滅や有休取得が制度として完全に確立されています。安定志向の企画担当者に最適です。
【まとめ】社会的な意義を感じつつ、公務員に近い安定感と標準以上の待遇を享受できる職場です。
日本郵船
【概要】国内最大手の海運会社。ダイナミックな事業企画や経営戦略に携われます。
【データ】残業時間:20.2h、有休消化率:83.1%、激務度:37
【評判】三菱グループの名門らしく、福利厚生が極めて手厚い。企画職は専門性が高い分、無理な長時間労働を強いることはありません。
【まとめ】世界を股にかけた仕事に従事しながら、大手ならではの守られた労務環境で働けます。
豊田通商
【概要】トヨタグループの総合商社。モビリティ分野に特化した独自の事業企画が強み。
【データ】残業時間:21.5h、有休消化率:84.5%、激務度:37
【評判】商社の中では激務度が低く、トヨタグループの堅実な労務基準が適用されています。休暇取得への理解も非常に深いです。
【まとめ】商社のダイナミズムと、製造業基準のホワイトな働き方を両立させた稀有な企業です。
資生堂
【概要】化粧品国内最大手。マーケティングや商品企画において高い専門性と感性が求められます。
【データ】残業時間:18.2h、有休消化率:79.5%、激務度:39
【評判】女性の活躍推進に加え、男性の育休取得や時短勤務への理解も業界随一。ライフイベントを大切にできる環境です。
【まとめ】感性を磨く時間こそが企画には必要、という考え方が制度に現れているホワイト企業です。
武田薬品工業
【概要】グローバルメガファーマ。高度な経営企画や研究開発企画をグローバルレベルで行います。
【データ】残業時間:20.4h、有休消化率:81.2%、激務度:39
【評判】外資系的な合理性と日系企業の手厚い福利厚生が融合。有休消化は「当たり前」という雰囲気で、プライベートとの切り分けが明快です。
【まとめ】世界水準の報酬を得つつ、心身の健康を維持しながら企画キャリアを積める稀有な場所です。
NTTドコモ
【概要】通信業界のガリバー。次世代サービス企画やDX戦略など、幅広い企画領域を持ちます。
【データ】残業時間:22.1h、有休消化率:82.5%、激務度:40
【評判】組合の力が強く、残業管理が非常に厳格。テレワークが企画職の間でも完全に定着しており、通勤のストレスがありません。
【まとめ】圧倒的な事業基盤を背景に、安定した生活リズムの中で最新サービスの企画に携われます。
アサヒグループホールディングス
【概要】ビール類シェアトップクラス。経営企画やグローバル戦略において高い生産性を誇ります。
【データ】残業時間:24.5h、有休消化率:84.1%、激務度:40
【評判】「スマートワーキング」を標榜し、不必要な会議を削減。有休消化率が非常に高く、リフレッシュに対する意識が全社的に高いです。
【まとめ】メリハリのある働き方が推奨されており、オフの時間をしっかり確保して創造性を養える環境です。
キヤノン
【概要】カメラ・事務機器の世界的大手。知的財産や製品企画において伝統的な強みを持ちます。
【データ】残業時間:19.5h、有休消化率:78.4%、激務度:41
【評判】「三自の精神」に基づき、自己管理能力が問われますが、会社として無駄な残業は徹底して排除する方針です。
【まとめ】実直で真面目な社風の中、地に足の着いた企画業務を安定した環境で行えます。
日本航空(JAL)
【概要】国内航空大手。路線企画や顧客サービス企画など、現場と密接した企画職が豊富。
【データ】残業時間:18.2h、有休消化率:76.5%、激務度:42
【評判】破綻以降、一人ひとりの生産性への意識が劇的に向上。有休消化率は非常に高く、福利厚生も他を圧倒しています。
【まとめ】空の安全を支えるという強い責任感を持ちつつ、制度面での優遇をフルに活用できる企業です。
ソニーグループ
【概要】テクノロジー、エンタメ、金融を横断する多角化企業。経営企画の難易度と面白さが魅力。
【データ】残業時間:25.1h、有休消化率:82.5%、激務度:43
【評判】ジョブ型雇用の先駆けで、個人の専門性を重視。自由闊達な雰囲気で、休みも成果を出していれば自由という文化です。
【まとめ】先進的な制度設計がなされており、自分らしく働きたい企画志向の方にはこれ以上ない環境です。
本田技研工業
【概要】「ワイガヤ」に代表される、活発な意見交換が企画の源泉。四輪・二輪の製品企画が主。
【データ】残業時間:28.5h、有休消化率:85.1%、激務度:43
【評判】「有休は100%取るもの」という空気感が現場まで浸透しています。仕事は熱いですが、休みに関しては非常に寛容です。
【まとめ】オンとオフの切り替えが明確で、情熱を持って仕事をし、全力で休む文化が根付いています。
三井不動産
【概要】デベロッパー最大手。街づくりという壮大なスケールの企画に携われます。
【データ】残業時間:21.2h、有休消化率:74.5%、激務度:47
【評判】不動産業界=激務のイメージを覆すほど、労務管理への投資が進んでいます。若手でも意見が通りやすく、企画への参画意識が高いです。
【まとめ】高年収でありながら、不動産業界としては異例の労働時間の短さを実現している企業です。
三菱地所
【概要】丸の内を中心に開発を手掛ける。経営企画からビル企画まで、圧倒的な安定感が強み。
【データ】残業時間:22.4h、有休消化率:75.3%、激務度:47
【評判】非常に穏やかで誠実な社員が多く、ギスギスした雰囲気はありません。有休も計画的に消化させる流れができています。
【まとめ】伝統ある大企業の安定した雇用のもと、ゆとりを持って都市開発企画に関われます。
富士フイルムホールディングス
【概要】写真事業からヘルスケアへ転換。変革期の事業企画を経験できる環境。
【データ】残業時間:23.5h、有休消化率:74.2%、激務度:49
【評判】高収益を背景に福利厚生が充実。特に全社一斉休業などの取り組みがあり、長期休みが取りやすい傾向にあります。
【まとめ】戦略的な経営判断が求められる場でありながら、社員の生活を守る仕組みが整っています。
中外製薬
【概要】ロシュ・グループ傘下の製薬大手。癌・バイオ分野に強みを持つ商品企画が特徴。
【データ】残業時間:25.4h、有休消化率:76.1%、激務度:49
【評判】研究開発費が潤沢で、企画においても無理な予算削減などが少なく、余裕を持ったプロジェクト進行が可能です。
【まとめ】医療貢献というやりがいと、先進的なワークライフバランスを高いレベルで享受できます。
電通総研
【概要】電通グループのシンクタンク。社会課題からビジネス企画まで高度な思考領域を担当。
【データ】残業時間:27.2h、有休消化率:78.1%、激務度:49
【評判】クリエイティブな社風で、裁量労働制を活用する社員が多い。自分のスケジュールで休みを調整できるのが強みです。
【まとめ】知的好奇心を刺激されるハイレベルな仕事と、自由な働き方が共存しています。
パナソニック
【概要】家電から車載、住宅設備まで多角展開。各カンパニーでの事業企画が主戦場。
【データ】残業時間:23.4h、有休消化率:72.1%、激務度:51
【評判】「ワーク・ライフ・バランス」を重視する風潮が年々強まっており、残業規制は非常に厳しいです。福利厚生も大手らしく完備。
【まとめ】巨大組織の安心感の中で、着実に企画キャリアを歩みたい方に適した環境です。
旭化成
【概要】総合化学メーカー。住宅(ヘルスハイム)から医療まで多角的な経営企画が魅力。
【データ】残業時間:26.5h、有休消化率:74.3%、激務度:52
【評判】真面目で温和な社風。若手の教育に熱心で、企画職としての基礎をじっくり学べる環境。休暇も周囲との調整次第で柔軟に取れます。
【まとめ】バランス感覚に優れた企業で、長期的に安定して働きたい企画職に支持されています。
KDDI
【概要】通信インフラに加え、金融、ECなどライフデザイン事業の企画を加速。
【データ】残業時間:28.5h、有休消化率:76.2%、激務度:52
【評判】先進的なITツールを活用した効率化が進んでいます。休暇制度も充実しており、プライベートの充実を推奨する文化があります。
【まとめ】スピード感ある市場に身を置きつつ、大手ならではの手厚い休日制度を享受できる職場です。
オリエンタルランド
【概要】ディズニーリゾート運営。顧客満足度を最大化させるサービス企画・運営企画。
【データ】残業時間:22.1h、有休消化率:69.5%、激務度:53
【評判】サービスを支えるスタッフを大切にする風土があり、残業削減には非常に意欲的。有休消化も年々改善されています。
【まとめ】夢を提供する仕事に従事しながら、自身のワークライフバランスも追求できる素晴らしい環境です。
花王
【概要】消費財最大手。マーケティング・製品企画において、現場の声を反映させる緻密な企画力が売り。
【データ】残業時間:25.1h、有休消化率:72.4%、激務度:53
【評判】コンプライアンス意識が非常に高く、不透明な残業は一切認められません。落ち着いた環境で長く勤める社員が多いです。
【まとめ】「よきモノづくり」を追求する誠実な社風が、社員の労働環境にも反映されている企業です。
三菱商事
【概要】総合商社トップ。巨額の投資・事業企画に携われる。
【データ】残業時間:20.4h、有休消化率:65.5%、激務度:55
【評判】残業はそれなりにありますが、かつての「モーレツ」なイメージは消え、現在は非常に効率重視。有休も取りやすい雰囲気があります。
【まとめ】最高峰のやりがいと年収を得つつ、現代的なバランス感覚も手に入る最強クラスの企業です。
野村総合研究所(NRI)
【概要】経営コンサル・ITソリューション。企業の根幹に関わる経営企画支援が主。
【データ】残業時間:35.8h、有休消化率:80.5%、激務度:55
【評判】激務で知られますが、有休消化率は驚異的に高い。「働くときは働き、休むときは全力で休む」というメリハリが徹底されています。
【まとめ】ハードワークを厭わず、圧倒的な成長と確実なリフレッシュを求める「タフな精鋭」向け。
三井物産
【概要】「人の三井」を体現する、自由で個性が際立つ企画が魅力の総合商社。
【データ】残業時間:24.3h、有休消化率:68.2%、激務度:56
【評判】個人の裁量が大きく、自分で業務をコントロールして休みを取るスタイル。高待遇でありながら休日の質も高い。
【まとめ】プロフェッショナルとして自律的に働き、充実した私生活も手に入れたい層に適しています。
楽天グループ
【概要】ECからモバイルまで。スピード感のある事業企画とデータ活用が強み。
【データ】残業時間:31.2h、有休消化率:72.5%、激務度:59
【評判】公用語英語などのハードルはありますが、社内インフラ(カフェ等)が充実しており、効率的に働ける環境が整っています。
【まとめ】多忙ではありますが、福利厚生面でのメリットが多く、活気ある環境で企画をしたい人向きです。
ソフトバンク
【概要】常に新しい市場を企画・創造するアグレッシブな社風。
【データ】残業時間:28.5h、有休消化率:68.4%、激務度:60
【評判】スマートワークを推進し、スーパーフレックス制などを導入。場所を選ばない働き方が企画職の間でも浸透しています。
【まとめ】変化を楽しみながらも、最新のテクノロジーを活用して効率的な働き方を実践できる環境です。
リクルート
【概要】「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」。圧倒的な企画・推進力が身につく。
【データ】残業時間:35.1h、有休消化率:74.3%、激務度:61
【評判】激務度は高めですが、週休3日の検討や独自の休暇制度「STEP休暇」など、休息の仕組みが非常にユニークで先進的。
【まとめ】労働時間そのものは長いですが、それ以上に「自由」と「休息」の権利が守られた非常に特殊なホワイト環境です。
「企画」で本当にホワイトな企業をさがすには入念な調査が必要!
企画職は、職種名の定義が広いため、全社平均の数値だけを見て判断すると大きな落とし穴があります。
例えば、ランキング上位の大手企業であっても、「経営企画」は役員報告の直前に深夜残業が続く一方、「商品企画」は発売時期に合わせて波がある、といった部署間格差が顕著です。また、マーケティング企画のように外部パートナーが多い職種は、相手のスケジュールに左右されがちです。
数値はあくまで「会社としての土壌」として捉え、具体的な配属先の「企画の種類」と、その業務サイクルを入念にリサーチすることが不可欠です。
ホワイト企業か判断する方法1:関係者に聞く
もっとも確実なのは、実際にその企業の「企画部門」で働いている、あるいは過去に働いていた現役世代から話を聞くことです。
知り合いがいない場合でも、昨今は「LinkedIn」や「ビズリーチ」などのプラットフォーム、あるいはカジュアル面談を通じてコンタクトが取れます。「企画書の承認プロセスはシンプルか?(無駄な手戻りがないか)」「役員プレゼン前の実態はどうか?」といった、企画職特有の「現場の非効率性」の有無を確認することで、数値の裏側にある「本当の激務度」が見えてきます。
ホワイト企業か判断する方法2:全ての口コミサイトを入念にチェック
OpenWorkだけでなく、キャリコネ、転職会議、Lighthouseといった他の口コミサイトも必ず併用してください。
特定のサイトでは高評価でも、別のサイトでは「企画職は例外的に忙しい」といった特定の職種に対する不満が綴られていることもあります。特に、ここ1〜2年で組織再編が行われていないか、企画部門のマネジメント層が変わっていないかなど、「直近の変化」に関する記述を探すことが、入社後のギャップを防ぐ鍵となります。
転職エージェントをフル活用する
企画職は人気職種ゆえに競争が激しく、また企業の「内情」が外から最も見えにくい職種でもあります。
企画職の転職に強いエージェントは、各社の「離職率」や「残業規制の実態」を把握しています。ランキング上位企業の求人を検討する際は、エージェントに対し「その企業の企画職は、実際にどの程度の裁量があるのか?」「残業を減らすための具体的な取り組みは現場レベルで機能しているのか?」という裏付け調査を依頼してみてください。彼らが持つ非公開の「体感情報」は、非常に価値のある判断材料になります。
企画職特有の「裁量労働制」との付き合い方
企画職の多くは「裁量労働制」や「専門業務型裁量労働制」が適用されています。これはホワイト度を判断する上で重要なポイントです。
単に「何時間働いても給与が一定」という使い方をしている企業(ブラック)と、「成果を出せば早く帰っても評価され、深夜や休日の稼働を厳しく制限している」企業(ホワイト)では、天と地ほどの差があります。面接の際には、制度そのものではなく「実際の勤務パターンの自由度」を具体的に確認することをおすすめします。
企画職におけるホワイト企業探しは、ランキングの数値という「客観的データ」と、現場の運用実態という「主観的体感」の両輪で進めることが成功の鍵となります。
創造性を発揮すべき企画の仕事において、心身のゆとりは最大の武器になります。数字が示す「守られた環境」をベースにしつつ、自分自身が自律的に働ける土壌があるかを、多角的な視点で見極めてください。



